データ・アクセス・セットのセキュリティの概要
データ・アクセス・セットは、元帳、元帳セットおよびプライマリ貸借一致セグメント値を使用する元帳の部分へのアクセスを保護します。
プライマリ貸借一致セグメント値が法的エンティティに割り当てられている場合は、この機能を使用して特定の法的エンティティへのアクセスを保護できます。
元帳が共通の勘定体系およびカレンダを共有している場合は、単一のデータ・アクセス・セットに元帳および元帳セットの割当てをまとめることができます。 プライマリ貸借一致セグメント値が元帳内の法的エンティティに割り当てられている場合は、データ・アクセス・セットを使用して特定の法的エンティティへのアクセスを保護できます。 元帳に直接割り当てられているプライマリ貸借一致セグメントへのアクセスも保護できます。
元帳または元帳セットが作成されると、その元帳または元帳セットのデータ・アクセス・セットが自動的に作成され、それらの元帳への完全な読取りおよび書込みアクセス権が付与されます。 データ・アクセス・セットを手動で作成して、元帳全体またはプライマリ貸借一致セグメント値として表される元帳の部分への読取りおよび書込みアクセス権または読取り専用アクセス権を付与することもできます。
次の図は、データ・アクセス・セットがアクセス・セット・タイプとアクセス・レベルで構成されることを示しています。 アクセス・セット・タイプは、元帳全体またはプライマリ貸借一致セグメント値に設定できます。 アクセス・レベルは、読取り専用または読取りおよび書込みに設定できます。

「元帳全体」アクセス・セット・タイプは、元帳全体または元帳セット全体へのアクセス権を提供します。 これは、元帳全体への読取り専用アクセス権である場合も、読取りおよび書込み両方のアクセス権である場合もあります。
「プライマリ貸借一致セグメント値」アクセス・セット・タイプは、その元帳の1つ以上のプライマリ貸借一致セグメント値へのアクセス権を提供します。 このアクセス・セット・タイプ・セキュリティは、親または詳細プライマリ貸借一致セグメント値により指定できます。 親値は、勘定体系のプライマリ貸借一致セグメントに関連付けられているツリーから選択する必要があります。 中間レベルの親および詳細値を含む、指定された親値およびそのすべての子孫が保護されます。 各元帳および元帳セットの異なるプライマリ貸借一致セグメント値ごとに、読取り専用アクセス権、読取りおよび書込みアクセス権またはその両方の組合せを指定できます。
セキュリティ割当ておよびユーザーのデータ・アクセスの管理の詳細は、『Oracle ERP Cloud ERPの保護』ガイドを参照してください。
データ・アクセス・セットのセキュリティの例
この例は、法的エンティティに対応するプライマリ貸借一致セグメント値を使用してアクセスを保護するデータ・アクセス・セットを示しています。
シナリオ
次の図は、US Financial Services Ledgerのデータ・アクセス・セットを示しています。 アクセス・セット・タイプはプライマリ貸借一致セグメント値であり、各プライマリ貸借一致セグメント値は異なる法的エンティティを表しています。 Insurance法的エンティティを表すプライマリ貸借一致セグメント値131には、読取り専用アクセス権が割り当てられています。 読取りおよび書込みアクセス権が、Banks法的エンティティとCapital法的エンティティを表すプライマリ貸借一致セグメント値101および102に割り当てられています。
- Insurance法的エンティティを表すプライマリ貸借一致セグメント値131に対しては、仕訳、残高およびレポートの表示。
- BanksおよびCapital法的エンティティを表すプライマリ貸借一致セグメント値101および102に対しては、仕訳の作成、残高の更新および仕訳、残高およびレポートの表示。

財務レポートでは、プレビュー・モードでレポートを表示する場合、元帳のリストはデータ・アクセス・セットによって保護されません。 ユーザーは、自分が表示権限を持たない元帳の名前を表示できます。 ただし、保護された元帳のデータはレポートには表示されません。
セキュリティ割当ておよびユーザーのデータ・アクセスの管理の詳細は、『Oracle ERP Cloud ERPの保護』ガイドを参照してください。