Transactional Business IntelligenceのHCMサブジェクト領域

Oracle Transactional Business Intelligenceを使用してリアルタイム分析を作成するには、まずサブジェクト領域を選択します。次に、分析に含める情報の列を選択します。

OTBIの情報はサブジェクト領域にグループ化されます。サブジェクト領域は、ビジネス・オブジェクトまたはファクトに基づきます。

たとえば、給与情報の分析を作成するには、まず「報酬」サブジェクト領域を選択します。

Transactional Business Intelligenceには、次のサブジェクト領域が含まれます。

休暇欠勤
福利厚生
報酬
環境安全衛生
目標
給与
パフォーマンス
プロファイル
後任
タレント・レビュー
ワークフォース管理

Transactional Business Intelligenceのサブジェクト領域には、常に接尾辞として「リアルタイム」が含まれます。

ファクト・フォルダとディメンション・フォルダ

サブジェクト領域の情報はファクトを中心にしており、そのファクトは複数のディメンションに結合されています。サブジェクト領域全体を使用すると、そのファクトに関するレポートを作成できるため、サブジェクト領域にはファクトに基づいた名前が付けられています。各サブジェクト領域に、1つのファクト・フォルダと複数のディメンション・フォルダがあります。ファクト・フォルダには、測定可能な属性(ヘッドカウントや給与などの数値)が含まれています。ファクト・フォルダには、デジェネレート・ディメンションと呼ばれる特別なフォルダも関連付けられています。各ディメンション・フォルダはサブジェクト領域内でファクト・フォルダに結合されています。ファクト・フォルダは、通常、フォルダ・リストの下に表示され、サブジェクト領域名にちなんだ名前が付けられています。

一部のフォルダは、等級、部門、ジョブなど、複数のサブジェクト・エリアに表示されます。これらは共通フォルダまたは共通ディメンションと呼ばれます。

各ファクトの粒度レベルは異なります。たとえば:

就業者アサイメントには、アサイメントごとに1つの行が含まれます。
就業者アサイメント・イベントには、採用や異動などのアサイメント・イベントごとに1つの行があり、アサイメントごとに複数の行があることを意味します。
休暇欠勤には、休暇欠勤ごとに1行があります。

サブジェクト領域のデータ・セキュリティ

通常、データ・セキュリティはサブジェクト領域のファクトに適用されます。適用されるセキュリティは、トランザクション・システム内のセキュリティとまったく同じです。したがって、マネージャには、Fusionのセキュリティで表示が許可されている就業者のヘッドカウントまたは常勤換算のみが表示されます。「アサイメント・マネージャ」ディメンション(または階層)以外のほとんどのディメンションは保護されていません。このディメンションでは、ユーザーがライン・マネージャのアサイメント階層内の自分および自分より下位のユーザーのみのレポートを作成できます。

サブジェクト領域をまたいだレポートの作成

レポートで使用するディメンションが両方のサブジェクト領域に共通である場合、(各ファクトが異なるサブジェクト領域内にある)複数のファクトからレポートを作成できます。このようなディメンションは、一致するディメンションと呼ばれます。サブジェクト領域のいずれか1つにのみ一意(ローカル・ディメンション)であるディメンションが1つでもあれば、サブジェクト領域をまたいだレポートは作成できません。このようなレポートでは、ODBCエラーが発生します。ほとんどのサブジェクト領域は、一致するディメンションを介して他のサブジェクト領域に結合されます。他のサブジェクト領域に結合するように設計されていない個人サブジェクト領域は例外です。

例: 各部門のヘッドカウントと合計給与についてレポートを作成する必要があるとします。給与とヘッドカウントは2つの異なるファクトであるため、2つの異なるサブジェクト領域に存在します。そのため、これらの2つのサブジェクト領域をまたいでレポートを作成する必要があります。部門は両方のサブジェクト領域に共通であるため、このレポートは正常に実行されます。レポートに給与ベースが追加されると、ヘッドカウントを給与ベースに結合する方法がないため失敗します。給与ベースは、給与サブジェクト領域のローカル・ディメンションです。

2つのサブジェクト領域からレポートを作成する必要がある場合は、各サブジェクト領域からメトリックを追加する必要があります。

例: "ワークフォース管理 - 就業者アサイメント・リアルタイム"."就業者アサイメント"."ヘッド・カウント"および"ワークフォース管理 - 休暇欠勤リアルタイム"."アサイメント休暇欠勤"."休暇欠勤数"。「ヘッド・カウント」と「休暇欠勤数」が、ここで使用されるメトリックです。

特定のサブジェクト領域を使用するレポートのリストを検索するには、「OTBI使用リアルタイム」サブジェクト領域を使用できます。このサブジェクト領域には、フィルタ可能なレポートおよびレポート問合せテキストがあります。

フォルダおよびフラット化階層

フラット化された階層を含むフォルダもあります。たとえば、マネージャおよび部門階層がフラット化されている場合、トランザクション・システムには次が含まれていることを意味します。

JohnがClaireのマネージャであることを示す1つのレコード。
ClaireがJamesのマネージャであることを示す別のレコード。

階層には、John - Claire - Jamesを含むレコードと、Claire - Jamesを含む別のレコードの両方があります。 Johnがサインインした場合は、前者を使用しますが、Claireがサインインした場合は、後者のレコードを使用します。

HCMサブジェクト領域の詳細は、「HCMのTransactional Business IntelligenceのOracle Human Capital Management Cloudサブジェクト領域」を参照してください。

サブジェクト領域をまたいだレポートのBI Publisherでの作成

BI Publisherでサブジェクト領域のレポートを作成するには、サブジェクト領域間の結合を作成します。 BI Publisherデータ・モデルを作成するには、BI管理ロールが必要です。 2つのタイプの結合が可能です:

エレメント・レベル: これは等価結合による列のリンクです。結合の両側に存在するデータのみを返すことができます。

グループ・レベル: 外部結合が可能です。結合の片側に存在する行は、他方の側の行に結合されていない場合でもレポートされます。

パフォーマンス文書質問リストまたはサーベイ応答回答文書を表示する単純な分析を作成するには、そのセクションに関連するメジャーを選択できます。これにより、セクション・レポートに適した問合せをOTBIで作成できます。

例: "ワークフォース・パフォーマンス - パフォーマンス評点リアルタイム".."- パフォーマンス評点"."平均セクション評点"。「回答」の列プロパティを使用して、新しく追加した属性を非表示にできます。