「定期一括コピーの実行」プロセスの実行のガイドライン
「定期一括コピーの実行」プロセスでは、関連する会計用資産台帳の当期間から税務台帳に資産の追加、修正、除・売却および再稼働のトランザクションがコピーされます。
「定期一括コピーの実行」プロセスでは、資産に関係するすべてのトランザクションが一度に1つずつコピーされます。プロセスではトランザクションは結合されず、関連する会計用資産台帳内の会計期間からトランザクションをコピーするだけです。
税務台帳は、カテゴリや資産割当を関連する会計用資産台帳と共有するので、会計用資産台帳から税務台帳に、組替や振替をコピーする必要はありません。「定期一括コピーの実行」プロセスでは、建設仮勘定(CIP)資産や費用処理済項目のトランザクションはコピーされません。関連する会計用資産台帳に建設仮勘定資産およびそのトランザクションが入力されたときに、それらが自動的に税務台帳にコピーされるようにOracle Assetsを設定できます。
「定期一括コピーの実行」プロセスを実行している期間に、すべての資産を会計用資産台帳に追加した場合、「定期一括コピーの実行」プロセスを使用して新しい税務台帳を作成できます。
「定期一括コピーの実行」プロセスに影響を及ぼす設定
税務台帳の設定時に、次のうちどれを会計用資産台帳から税務台帳にコピーするかを管理できます。
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取得
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修正
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除・売却
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変更(取得価額が同期されない場合)
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償却済追加および修正(費用処理済トランザクションとしてコピー)
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残存価額
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グループ資産取得
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メンバー資産割当
税務台帳と会計用資産台帳に同じカレンダを使用している場合、会計用資産台帳に表示されるとおりに資産トランザクションが「定期一括コピーの実行」プロセスによって税務台帳にコピーされます。別々の会計期間に含まれる2つのトランザクションが同じ税務期間に該当する場合は、「定期一括コピーの実行」プロセスによりトランザクションを別々にコピーできます。
「定期一括コピーの実行」プロセスでのトランザクションのコピー方法
トランザクションは、そのタイプに従ってコピーされます。
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追加: ある期間中に資産を追加し、会計用資産台帳内で次の期間中に何度か修正し、この2つの期間が税務台帳の同じ期間に含まれる場合、税務台帳内でトランザクションが調整されます。追加トランザクションおよび最後の修正トランザクションを除くすべての修正が追加および無効タイプのトランザクションに変更されます。会計用資産台帳内の最後の修正トランザクションは、税務台帳内の追加トランザクションになります。
たとえば、「定期一括コピーの実行」プロセスを使用して、資産の追加を四半期別の税務台帳にコピーします。会計用資産台帳内で、次の月に資産の取得価額を修正します。「定期一括コピーの実行」プロセスを実行すると、Assetsによってその追加が無効になり、取得価額修正を反映した新しい追加トランザクションが作成されます。
税務台帳と会計用資産台帳に異なるカレンダを使用している場合、会計用資産台帳内の前期間の追加の一部が、税務台帳内で当期間の追加になることがあります。税務台帳内で追加が前期間分として処理されるのは、その資産の事業供用開始日付が、税務台帳の現会計期間の開始日より前の場合のみです。
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資産計上トランザクション: CIP資産は税務台帳にまだ記帳されていないので、「定期一括コピーの実行」プロセスでは、CIP資産の資産計上トランザクションは追加トランザクションと同様に処理されます。
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修正: 税務台帳の「修正のコピー」オプションが有効になっている場合、Assetsでは会計用資産台帳から税務台帳に修正がコピーされます。税務台帳の期間が会計用資産台帳の期間と同じか長いかに関係なく、すべての修正がコピーされます。会計用資産台帳の修正トランザクションは、会計期間のトランザクションに応じて、修正、追加または追加および無効のトランザクション・タイプとして税務台帳にコピーされます。
会計用資産台帳の「残存価額のコピー」オプションが有効になっている場合、Assetsでは残存価額修正がコピーされます。修正がコピーされるのは、会計用資産台帳内の修正前の残存価額が税務台帳内の現在の残存価額と同じ場合のみです。
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除・売却: 税務台帳で「除・売却のコピー」オプションが有効になっている場合、Assetsでは会計用資産台帳の一部およびすべての除・売却および再稼働トランザクションが税務台帳にコピーされます。
Assetsでは税務台帳内でユニットによる部分除・売却を行えないため、会計用資産台帳内のユニット部分除・売却は税務台帳用に取得価額による部分除・売却に変換されます。
取得価額の部分除・売却の場合、資産の取得価額が2つの台帳内で異なるときは、次の算式が使用され、会計用資産台帳内で除・売却した取得価額に比例する金額が税務台帳内で除・売却されます。
税務台帳の除・売却取得価額=(会計用資産台帳の除・売却取得価額÷会計用資産台帳の総取得価額)×税務台帳の総取得価額
全部除・売却は、税務台帳内の取得価額が異なる場合でもコピーされます。税務台帳内で資産を全部除・売却すると、資産を再稼働しないかぎり、その資産の後続のトランザクションはコピーされません。
すでに税務台帳内で再稼働していないかぎり、再稼働トランザクションが税務台帳にコピーされます。
税務台帳内の除・売却が前期間分として処理されるのは、その資産の除・売却日が税務台帳の現会計期間の開始日より前の場合のみです。