繰延収益が含まれる請求書の変更

繰延収益または偶発収益が含まれる請求書明細を変更できます。

次の変更が可能です。

  • 収益の修正

  • 請求書の修正

  • 配分および販売実績の変更

  • 請求書のクレジット

  • 入金の戻し処理

アクティビティごとに、アクティブな偶発収益に対する影響は異なります。

ノート:

アクティブな偶発収益が含まれる請求書は「未完了」に設定できません。

収益の修正

請求書明細の収益を前受収益勘定から実現収益勘定に(または実現収益勘定から前受収益勘定に)移動すると、請求書明細の偶発収益が削除されます。請求書は、自動収益認識の対象ではなくなります。

これは、販売実績の修正には適用されません(修正できるのはすでにスケジュールされている収益の販売実績のみであるため)。

請求書の修正

偶発収益が含まれる請求書を手動で修正できます。ただし、指定した修正アクティビティの「GL勘定科目のソース」が「請求書の収益」である場合、Receivablesでは、修正の実行後に請求書から偶発が削除されます。この理由は、自動会計が予定収益会計配分の勘定科目と金額を導出して、イベントベースの収益管理プロセスを上書きするためです。

Receivablesの自動収益認識で請求書のモニターを継続する場合、偶発の含まれる請求書を修正するには、常にクレジット・メモを使用してください。

配分および販売実績の変更

偶発の含まれる請求書の会計配分および販売実績を手動で変更できます。

Receivablesでは、次のタイプの変更で請求書から偶発が削除されます。

  • 配分について、既存の会計配分を収益または他の勘定科目に変更します。

  • 販売実績について、販売実績の変更時に自動会計を再実行します。

請求書のクレジット

インポート時に自動的に繰り延べられた収益が含まれる請求書に対してクレジット・メモを発行する場合、請求書に対するそのクレジット・メモによる影響は、収益延期の元の事由に応じて異なります。これは、「クレジット・メモに使用される請求書会計」プロファイル・オプションを「はい」に設定する場合にのみ適用されます。

たとえば、1つ以上の偶発のために繰り延べられた収益が含まれる請求書に対してクレジット・メモを適用するが、一部の収益は部分的に認識するとします。そのため、請求書収益の一部はまだ前受収益勘定にあります。偶発が支払ベースか時間ベースかに応じて、異なる手順が適用されます。

  • 支払ベースの偶発: 支払ベースの偶発を満たさないためにこの請求書の収益が繰り延べられている場合、Receivablesは、最初に割り当てられた収益スケジューリング・ルールに従って、常にクレジット・メモの全額を前受収益勘定の借方に入力します。

    注意:

    これは、標準機能から逸脱しています。イベントベースの収益管理の評価を受けない請求書を貸方に入力すると、Receivablesでは、クレジット・メモの金額が実現収益と前受収益の請求書金額間で按分されます。

    クレジット・メモの金額が請求書の前受収益の金額を超えており、クレジット・メモ・トランザクション・タイプで超過消込が許可されている場合、Receivablesは、その超過金額を前受収益勘定の借方として記録します。オプションで、この請求書のマイナスの前受収益を決済できます。

  • 時間ベースの偶発: 時間ベースの偶発が失効していないためにこの請求書の収益が繰り延べられている場合、Receivablesは、常に請求書の実現収益金額と前受収益金額の間でクレジット・メモの金額を按分します。複数期間の収益スケジューリング・ルールが請求書に存在する場合、Receivablesは、先日付期間にわたりクレジット・メモの金額をさらに按分します。

すでに手動で修正された収益が含まれる請求書に対してクレジット・メモを適用すると、Receivablesでは、標準のクレジット・メモ機能が使用されます。Receivablesは、請求書が回収可能性や受入について最初に分析されていても、請求書の実現収益金額と前受収益金額の間でクレジット・メモの金額を按分します。この場合、請求書の実現収益と前受収益が各期間で適切に記載されていることを確認する必要があります。必要に応じて、「収益修正の管理」ページを使用して追加の修正を行います。

入金の戻し処理

偶発収益が含まれる請求書に入金を消し込み、後でその入金の戻し処理を行う場合、その入金戻しの影響は、収益延期の元の事由に応じて異なります。

偶発が支払ベースか時間ベースかに応じて、異なる手順が適用されます。

  • 支払ベースの偶発: 支払ベースの偶発が含まれる請求書に入金を消し込むと、Receivablesでは、消し込まれた金額の収益認識が開始されます。後で入金の戻し処理を行うと、Receivablesによって前の実現収益が自動的に未収にされます。

  • 時間ベースの偶発: 失効していない時間ベースの偶発が含まれる請求書明細に対して入金を消し込むと、Receivablesでは、入金額は前受収益として維持されますが、偶発が失効すると、その金額は待ち状態の収益認識としてマークされます。後で入金の戻し処理を行うと、Receivablesによって入金額から待ち状態ステータスが削除され、入金戻しが反映されます。

    請求書の収益が、失効していない時間ベースの偶発のためにのみ繰り延べられている場合、入金の戻し処理は、収益認識の金額とタイミングに影響を与えません。たとえば、請求書のすべての明細が非標準の払戻ポリシー(90日)に関連付けられている場合、Receivablesでは、90日の期間の失効日にのみ収益が認識されます。この請求書に対して入金を消し込んだ後に戻し処理を行っても、収益認識のタイミングと金額には影響を与えません。