税金ボックス割当
多くの場合、税務当局が定義した特定のグループ・ルールを適用して課税トランザクションをグループ化する形式で、納税申告書を提出する必要があります。
通常、課税のグループ・ルールは、トランザクションが行われた場所、トランザクション・タイプ、税率、製品タイプおよび税金控除に基づいて定義されます。
税金ボックス割当では、税金ボックス別に分離された、トランザクション情報および会計情報を提供することで、税金のグループ・ルールの定義および複雑な税金レポートをサポートします。
定期配賦と年間配賦を報告するための2つのルール・セット(定期と年次)を定義します。
次のことが可能です。
-
特定のニーズに合わせて、2つの異なるレベルで税金ボックス割当ルールを定義する。
-
ルールを法的エンティティ全体で共有するか、特定の法的エンティティ向けに定義する。
ほとんどの税制では、同じ税制内に属する法的エンティティは、税務当局が定義した同じ税金グループ・ルールのセットを使用します。税金ボックス割当では、税金ボックス割当ルールを1回定義し、それらを法的エンティティ全体で共有できます。
各税金レポート期間についてトランザクションが処理され、税金決定要素に基づいて、税金ボックス番号がトランザクション明細に割り当てられます。
税金ボックス割当は、定期的なレポートと年次レポートに対応します。これにより、次のものを区別できます。
-
購買トランザクションと営業トランザクション
-
控除対象税と控除対象外税
-
国内トランザクションと国外トランザクション
-
商品とサービス
税金ボックス割当は次の要素で構成されます。
-
税金ボックス割当ルール
-
税金配賦プロセス
-
税金ボックス割当レポート
税金ボックス割当ルール
税金ボックス割当ルールは、ユーザー定義のルールであり、税金ボックスでどの税額または課税対象額がレポートされるかに基づいて、税金ボックス番号とトランザクション属性セットの間の通信を設定します。
税金ボックスは、税額または課税対象額がレポートされる税申告セルを表します。また、税金登録またはその他の税金レポートで、トランザクションのグループを表す場合もあります。
税金配賦プロセス
税金配賦プロセスは、以下を行います。
-
税金ボックス割当ルールの条件が満たされているかどうかをチェックします。
-
適切な税金ボックス番号を課税トランザクションに割り当てます。
-
ルールが法的エンティティ・レベルで定義されているか、グローバル・レベルで定義されているかを確認します。1つのトランザクションに複数のルールを適用可能な場合は、すべてのルールが適用されます。ただし、適用可能なルールがすべて同じレベル(法的エンティティ・レベルまたはグローバル・レベル)にあることが必要です。次のようになります。
-
法的エンティティ・レベルのルールは、グローバル・レベルで定義されているルールよりも優先されます。
-
グローバル・レベルのルールは、法的エンティティ・レベルで定義されているルールがない場合にのみ処理および適用されます。
-
税金配賦プロセスは、税金レポート選択プロセスが同じ期間について実行された後でのみ、その期間について実行します。
税金ボックス割当レポート
Oracle Taxでは、税金ボックス割当と関連する、様々な包括的レポートが提供されます。これらのレポートでは、税計算および税金還付に関する詳細が示されます。
次のレポートが提供されます。
-
税金配賦一覧レポート
-
税金配賦例外レポート
-
税金ボックス還付準備レポート
「税金ボックス還付準備レポート」を実行して、定期配賦と年間配賦の税申告ボックス番号ごとにグループ化した課税対象額と税額を一覧表示します。
税金配賦一覧レポートと税金配賦例外レポートは、次の目的で実行します。
-
トランザクション明細に割り当てられている税金ボックスを確認する
-
税金ボックスが割り当てられていないトランザクション明細を確認する