セグメント値セキュリティの概要

セグメント値セキュリティは、勘定体系セキュリティを提供し、財務データを作成または表示するアクセスを保護します。

一般会計、買掛/未払金、売掛/未収金、資産、会社間、補助元帳会計別など、ビジネス機能別のセグメント値セキュリティ・ルールを使用して、施行を選択的に使用可能にします。セキュリティ管理者は、特定のビジネス機能、データ・セキュリティ・コンテキストおよび読取り専用または読取り/書込みアクセス・レベルに基づいて、勘定科目値アクセスをユーザーに付与できます。他のすべての製品モジュールでは、勘定体系セグメント値セットに対してセキュリティが有効になっている場合、施行は行われず、これらの他のモジュールを使用するユーザーはすべての勘定科目にアクセスできます。

勘定体系セグメント値セキュリティが提供するビジネス上の利点をいくつか次に示します。

  • 一般会計、買掛/未払金、売掛/未収金、資産、会社間、補助元帳会計など、各製品モジュールに対する各ユーザーの勘定科目へのアクセスを正確に保護します。セキュリティ施行を、それが必要とされるモジュールに限定します。
    この機能では、次のことを条件として、保護された勘定科目値に対する権限を高い精度でユーザーに付与することにより、勘定体系ベースのデータ・セキュリティ制御を提供して、幅広い財務データ・セキュリティ要件に対応します:
    • ビジネス機能
    • データ・セキュリティ・コンテキスト
    • 読取り専用アクセス・レベルと読取り/書込みアクセス・レベル

    特定の勘定科目値へのユーザーのアクセス権は、ビジネス機能およびデータ・アクセス・コンテキストでタグ付けされたルール割当で選択的に指定できるため、権限付与は一致する使用シナリオでそのユーザーにのみ適用されます。さらに、アクセス権は、読取りおよび書込みまたは読取り専用ベースで付与できます。特定の使用シナリオで、そのユーザーに一致するルール割当がない場合、ユーザーは保護された勘定体系値セットのすべての勘定科目値にアクセスできます。

    これにより、すべてのユーザーが、作業する必要のある財務データに対する正確かつ適切なアクセス権のみを取得するようになります。

    たとえば、一般会計ビジネス機能については、組織内の一部の会計担当が、地域の財務会計を管理するのみでなく、グローバルな貸倒引当金の計算も担当する場合があります。割り当てられた地域に固有の財務データを操作するときにはすべての勘定科目に対する完全な読取り/書込みアクセス権が必要ですが、グローバルな貸倒引当金の計算に関連する全世界の財務データの特定の勘定科目へのアクセス権は読取り専用にすることが適切です。このタイプのアクセス制御は、この機能で一般会計ビジネス機能のセキュリティ施行を使用可能にすることによって実現できます。そのようなユーザーには、地域外のグローバル元帳を操作するときにはそれらの一部の貸倒引当金勘定科目への読取り専用アクセス権を付与するルールが割り当てられ、その地域の元帳を操作するときにはすべての勘定科目への読取り/書込みアクセス権が付与されるようにします。

  • ルールの設定と保守に必要な時間を短縮します。勘定科目への無制限のアクセス権を持つユーザーには、すべての勘定科目値が自動的に許可されます。アクセス制限が必要なユーザーには、明示的なセキュリティ構成が割り当てられます。

    この勘定体系セキュリティ機能の合理化された構成および管理は、個別のビジネス機能に対してセキュリティ施行を選択的に使用可能にすることで実現されます。最初にすべての保護された勘定科目値へのアクセス権をすべてのユーザーにデフォルトで提供し、例外によって管理すると、オンボーディングが簡素化されます。特定の使用シナリオで特定の勘定科目のみを操作する必要があるユーザーについてのみ、アクティブに管理し、個別のルールを割り当ててアクセスを制限する必要があります。

    特定のユーザーの独自のデータ・セキュリティ要件に適合するように、様々なレベルの具体性に対応して柔軟に構成できるルール割当によって、設定の効率が最適化されます。汎用的なルール割当は、保護されたアカウントに対する同様のアクセス要件を持つユーザーのグループ間で共有できます。