UBL 2.1 XMLトランザクション送信の設定

最終トランザクションを印刷する前に、ビジネス・パートナおよび税務当局によるレビューおよび承認のために、XMLトランザクションをUBL 2.1形式で生成および送信します。

取引先と税務当局の両方に対してXMLトランザクションの生成および送信を使用します。次に例を示します。
  • 最終請求に先立って財務トランザクションの透明化の一助となるよう、取引先にXML請求書とクレジット・メモを提供します。パートナは、トランザクションの詳細を確認したり、更新を提案できます。
  • 関連する税務当局によるレビューのためにXML請求書を生成します。税務当局は、税金コンプライアンスを確認し、必要に応じて、最終請求書に追加する必要がある重要なデータを指定できます。

XML UBL 2.1トランザクションの生成および送信は法的エンティティ・レベルで構成され、トランザクションは「XMLトランザクションの生成および転送」プロセスを使用して発行されます。XMLトランザクションは、コラボレーション・メッセージング・フレームワークのメッセージ・サービスを使用して送信されます。

このプロセスは、トランザクション印刷とは関係なく実行され、「売掛/未収金トランザクションの印刷」プロセスを発行することや、顧客アカウントおよびサイト・プロファイルの「優先送信方法」設定にアクセスすることもありません。

XMLトランザクション送信からレビュー・コメントを受信して組み込んだ後、「売掛/未収金トランザクションの印刷」プロセスを実行して、最終トランザクションをPDF形式で印刷し、ビジネス・パートナおよび税務当局に送信します。

コラボレーション・メッセージング・フレームワークでは、Oracle Receivablesと取引先間のXMLトランザクションのメッセージ交換を管理します。

XMLの生成および送信のためにコラボレーション・メッセージング・フレームワークを設定するには、次のことを行います:
  • Receivablesでのコラボレーション・メッセージングの有効化。
  • サービス・プロバイダの設定。
  • 取引先の設定。
  • Oracle Cloud Applicationsと取引先との間のメッセージ交換の設定。

プロセスを正常に実行すると、抽出ファイルとUBL 2.1 XMLトランザクションが生成されます。コラボレーション・メッセージング・ページを使用して、失敗したトランザクションおよび未配信のトランザクションをレビューおよび修正します。

最終印刷前のレビューのためにXMLトランザクションを生成するには、Receivablesで次のステップを完了する必要があります:
  • XMLトランザクションの生成および送信のために該当する法的エンティティを構成します。
  • XMLトランザクション送信ステータスを参照コードとして定義します。
  • 売掛/未収金トランザクションと顧客アカウントを準備します。

XML UBL 2.1トランザクション送信用の法的エンティティの構成

XML UBL 2.1トランザクションの生成および送信用に1つ以上の法的エンティティを構成します。

構成する法的エンティティは、売掛/未収金トランザクションの作成に使用するビジネス・ユニットに割り当てる必要があります。XML送信用に構成された法的エンティティの下でのみ、XML UBL 2.1トランザクションを作成および送信できます。
該当する法的エンティティの「優先電子請求書送信方法」付加フレックスフィールドで、値「PDF生成とともにXML送信」を割り当てます。この値により、この法的エンティティの下でXMLトランザクションの生成および送信が可能になります。
ノート: 「優先電子請求書送信方法」付加フレックスフィールドは、付加フレックスフィールド列XLE_ENTITY_PROFILES.LE_INFORMATION16を使用して構成されます。この列は、他の目的には使用できません。この列がカスタマイズされている場合、XMLトランザクションの生成および送信は失敗します。

優先送信方法「XML」を使用してこの法的エンティティに属する顧客アカウント・プロファイルを設定しないでください。XMLトランザクションの送信およびレビューのプロセスは、顧客アカウント・プロファイルにアクセスしません。

XMLトランザクションの生成および送信用に法的エンティティを有効にするには:
  1. 「法的エンティティ財務情報の管理」ページにナビゲートします。
  2. 目的の法的エンティティを検索および選択して、「法的エンティティの編集」ページを開きます。
  3. 「優先電子請求書送信方法」フィールドで、「PDF生成とともにXML送信」を選択します。
  4. 作業内容を保存します。
  5. 必要に応じて、XMLトランザクションの送信およびレビューをホストする他の法的エンティティについて、これらのステップを繰り返します。

XML UBL 2.1トランザクション送信ステータスの定義

トランザクションの送信後、「トランザクションの管理」ページの「XML送信ステータス」列で、XML UBL 2.1トランザクションのステータスを確認できます。

この列のステータスは、XML_DELIVERY_STATUS参照タイプの下で参照コードとして定義されます。たとえば、AP (受入済)やCA (条件付き受入済)などです。

XMLトランザクションを送信し、XMLトランザクションとして送信に成功したトランザクションをPDF形式で最終印刷および送信できるようにするには、最初にORA_AR_XML_STATUS_FOR_PRINTING参照タイプの下で同じ成功ステータスを定義する必要があります。この参照タイプの下のステータスにより、正常に送信されたXMLトランザクションが最終印刷に適格であることも確認されます。

参照コードがORA_AR_XML_STATUS_FOR_PRINTINGの下で構成されていない場合、「XMLトランザクションの生成および転送」プロセスはエラーで終了します。

最終印刷用のXMLトランザクション・ステータスを定義するには、次の手順に従います:
  1. 「売掛/未収金参照の管理」ページにナビゲートします。
  2. 「検索」セクションで、「参照タイプ」フィールドにXML_DELIVERY_STATUSと入力し、「検索」ボタンをクリックします。
  3. XML_DELIVERY_STATUS参照タイプの下で、成功ステータスの参照コードをレビューします。
  4. 「検索」セクションで、「参照タイプ」フィールドにORA_AR_XML_STATUS_FOR_PRINTINGと入力し、「検索」ボタンをクリックします。
  5. 「参照コード」セクションで、プラス(+)アイコンをクリックして新しい行を開きます。
  6. 「参照コード」フィールドに、XML_DELIVERY_STATUS参照タイプに属する参照コードと一致する成功ステータスの参照コードを入力します。
  7. 「参照データ・セット」フィールドで、XML_DELIVERY_STATUS参照タイプと同じ参照データ・セットを選択します。
  8. 「使用可能」オプションが選択されていることを確認します。
  9. 「開始日」フィールドに、参照コードがアクティブになる日付を入力します。
  10. 「内容」フィールドに、対応するXML_DELIVERY_STATUS参照コードと同じ内容を入力します。
  11. 作業内容を保存します。
  12. 必要に応じて、XML_DELIVERY_STATUS参照タイプの既存の参照コードと一致する2番目の成功参照コードを定義します。

XML UBL 2.1トランザクション送信用の売掛/未収金トランザクションおよび顧客の準備

取引先および関連する税務当局によるXMLトランザクションのレビューおよび承認後、最終トランザクションを印刷および送信できます。

最終的な印刷および配送のために売掛/未収金トランザクションと顧客の両方を準備します。
売掛/未収金トランザクションには、次の設定が適用されます:
  • トランザクション区分: 請求書、クレジット・メモ、デビット・メモ、チャージバック。
    ノート: XMLトランザクション送信を使用して繰越残高請求書を送信することはできません。
  • トランザクションのビジネス・ユニットには、XMLトランザクション送信用に構成された法的エンティティが割り当てられます。
  • トランザクション・タイプの「請求の生成」フィールドは「はい」に設定されます。
  • トランザクションは完了しています。
  • ビジネス・ユニットの法的エンティティは、XMLトランザクション送信用に構成されます。
  • 「請求の生成」フィールドは「はい」に設定されます。
  • 「印刷ステータス」は「いいえ」に設定されます。
顧客の場合、顧客アカウント・プロファイル設定のみを使用します。顧客アカウントの設定は、その顧客アカウントに属するすべてのサイトに適用されます。顧客アカウント・プロファイルの「請求」セクションで、次の手順を実行します:
  • 「請求の生成」フィールドを「はい」に設定します。
  • 「優先送信方法」フィールドを「紙」または「Eメール」のみに設定します。「XML」または「ポータル・アップロード」は選択できません。このフィールドを空白のままにした場合、デフォルト値は「紙」です。
「優先送信方法」として「Eメール」を選択した場合は、次の設定を完了します:
  • 「アカウントの編集」ページの「通信」セクションで、Eメール・アドレスと請求先職責の両方を持つ顧客担当者を少なくとも1人定義します。この担当者に回収または督促職責を割り当てないでください。
  • 該当するビジネス・ユニットの「売掛/未収金システム・オプション」レコードの「請求および収益」タブ・リージョンで、「Eメールを使用したトランザクション送信」セクションのフィールドに入力します。
  • AR_FEATURES参照タイプの下でAR_STORE_PRINTED_TRANSACTIONS参照コードを有効にして、Eメールで送信済のトランザクションのコピーをトランザクション自体に添付します。