予算管理資金ステータス

予算管理資金ステータスは、予算金額に対するトランザクション金額の検証結果を示します。プロジェクト、タスク、リソース、交付および資金ソース・セグメントについて予算管理を設定できます。

プロジェクトが予算管理に対して使用可能で、ビジネス・ユニットまたは元帳も予算管理に対して使用可能になっている場合、予算管理使用可能財務プラン・タイプを使用して作成されたベースライン済予算バージョンが、プロジェクト予算管理の対象となるトランザクションに存在する必要があります。次のトランザクションが資金に対して検証されます。

在庫搬送先への購買オーダーおよび作業オーダー移動先への資材の直接調達
転送オーダー経費コスト
費用関連の購買依頼
費用関連の購買オーダー
サプライヤ請求書(差異、前払金および前払金の充当を含む)
費用関連購買オーダー受入
プロジェクト・コスト・トランザクション(Oracle Projectsまたはサードパーティ・アプリケーション・ソースで作成され、「コストのインポート」プロセスを使用してインポートされたもの)

次のトランザクションは資金に対して検証されません。

作業オーダー・コスト(作業オーダー移動先への資材の直接調達コストを除く)
販売オーダー・コスト
その他在庫出庫
転送オーダー在庫コスト
支出許可の間接費金額
支払
相互賦課トランザクション
「予算管理の管理」ページで元帳またはビジネス・ユニットに対して除外されるトランザクション。

資金ステータス結果のレビュー

次の表に示すページから、トランザクション・レベルおよび予算レベルの予算管理の結果をレビューできます。

ページ	セクション	処理
未処理コストの管理このページには、トランザクション・レベルの残余予算チェック結果が表示されます。	検索結果	トランザクション行を選択します。「資金ステータス」列の「失敗」アイコンをクリックして「残余予算引当」ウィンドウを開きます。または、次のようにします。トランザクション行を選択します。「処理」メニューの「結果の表示」オプションをクリックします。
プロジェクト・コストの管理このページには次の内容が表示されます。コストおよびトランザクションに対して行ったコスト修正。トランザクション・レベルでの結果。	検索結果	トランザクション行を選択します。「資金ステータス」列の「失敗」アイコンをクリックして「残余予算引当」ウィンドウを開きます。または、次のようにします。トランザクション番号をクリックします。「支出項目」ページで「修正履歴」タブをクリックします。「修正エラー」領域で「予算管理結果の表示」をクリックして「残余予算引当」ウィンドウを開きます。またはトランザクション行を選択します。「処理」メニューの「結果の表示」オプションをクリックします。
プロジェクト・コストの管理当初トランザクションが予算管理検証に合格した場合、次のようになります。調整が警告付きで合格した場合には、全体のステータスが「警告」になります。調整が失敗した場合には、全体のステータスが「合格」になります。予算管理検証に失敗したトランザクションについては、コスト配分明細は生成されません。	エラー	「検索結果」領域でトランザクション行を選択します。「エラー」領域で「予算管理結果の表示」をクリックして「残余予算引当」ウィンドウを開きます。
コスト配分の管理このページには次の内容が表示されます。コストおよびトランザクションに対して行ったコスト修正。配分レベルでの結果。	検索結果	トランザクション行を選択します。「資金ステータス」列の「失敗」アイコンをクリックして「残余予算引当」ウィンドウを開きます。または、次のようにします。トランザクション番号をクリックします。「支出項目」ページで「修正履歴」タブをクリックします。「修正エラー」領域で「予算管理結果の表示」をクリックして「残余予算引当」ウィンドウを開きます。
診断ダッシュボード	診断テスト実行ステータス	「プロジェクト予算管理検証およびバランス・アクティビティ」診断レポートを生成します。

デフォルトでは、トランザクションレベルの結果が2つ目のウィンドウに表示されます。予算レベルの結果が表示されるようにビューを変更できます。

資金ステータス結果の理解

次の表は、コスト・トランザクションの予算管理の資金ステータス結果を示しています。

ステータス	摘要
空白	トランザクションが残余予算チェックの対象でないか、トランザクションが残余予算について検証されていません。
合格	トランザクションが正常に残余予算チェックに合格しました。
失敗	トランザクションが残余予算チェックに失敗しました。
警告	トランザクションが残余予算チェックに警告付きで合格しました。

残余予算チェックの失敗のシナリオ

ノート:残余予算チェックが失敗した場合は、まず、その失敗がプロジェクト管理管理予算と一般会計管理予算のどちらにあるかを識別し、適切な処理を実行してエラーを解決します。

次の表は、予算管理検証が有効なトランザクションが残余予算チェックに失敗するシナリオを示しています。

失敗のシナリオ	解決方法
管理予算が存在しない	「予算バージョンの管理」ページにナビゲートし、予算をベースラインに設定して管理予算を作成し、それぞれのトランザクション・ページから残余予算チェックをトリガーします。予算バージョンは予算管理に対して使用可能にする必要があり、予算管理に対して有効な財務プラン・タイプを使用して作成する必要があります。予算管理に使用可能なプロジェクトの場合、管理予算は、予算対応の財務プラン・タイプを使用して予算が作成され、ベースラインに設定されている場合にのみ存在します。
管理予算が作成されたが、予算日が管理予算の日付範囲外になっている	非スポンサード・プロジェクトの場合は、予算日またはプロジェクト日を変更し、管理予算日が更新されるように予算を再ベースラインに設定する必要があります。スポンサード・プロジェクトの場合は、予算日またはプロジェクトと助成の日付を変更してから、「交付詳細の編集」ページから日付変更を送信する必要があります。
管理予算が作成されたが、トランザクション金額が使用可能な予算を上回っている	トランザクションに対する金額を減らすか、予算金額を増やします。
管理予算が作成されたが、管理予算がクローズ・ステータスまたは永久クローズ・ステータスになっている	クローズ状態の管理予算については、管理予算を再定義する必要があります。永久クローズ状態の管理予算については、再定義できないため、別のプロジェクトを使用する必要があります。
管理予算が作成されたが、管理予算期間がクローズ・ステータスまたは永久クローズ・ステータスになっている	永久クローズ状態の管理予算期間については、再度オープンにできないため、別のプロジェクトを使用する必要があります。クローズ状態の管理予算期間については、管理予算期間を再度オープンにする必要があります。管理予算期間をオープンする手順は、次のとおりです。「ナビゲータ」→「予算管理」をクリックします。パネル・ドロワーで「予算期間ステータス」タスクをクリックします。管理予算を検索し、予算期間ステータスを編集する管理予算の名前をクリックします。ノート: 管理予算を検索するには、プロジェクト番号の最初の数文字を使用します。「ステータス」ドロップダウン・リストから「オープン」を選択し、「保存してクローズ」をクリックします。ノート: デフォルトでは、すべてのユーザーが管理予算にアクセスできません。「設定および保守」作業領域の「ユーザーの管理予算データ・アクセスの管理」タスクを使用して、管理予算データ・アクセス権をユーザーに付与できます。
間接費が有効なプロジェクトで間接費スケジュールが非アクティブになっている	プロジェクトの間接費スケジュールを作成します。
間接費が有効なプロジェクトで間接費スケジュールがアクティブだが、特定の支出タイプの間接費乗数が存在しない	例外タイプに間接費乗数を指定します。
トランザクションで予算管理検証に失敗し、1つ以上のエラーが発生した	コスト・トランザクションのトランザクション・エラーに通貨換算情報が欠落している場合は、通貨換算属性がプラン・バージョンのプランニング・オプションの予算管理設定で定義されていることを確認します。通貨換算属性を定義した後に、予算をベースラインに設定してから、コスト・トランザクションをインポートします。要求金額が使用可能な予算金額を超える場合は、コストが処理されるように予算金額を増やします。ただし、コストを削減できる場合は、処理および予約される予算金額を削減することを選択できます。一般会計管理予算のトランザクションが失敗して予算勘定を導出できない場合は、トランザクション勘定科目の定義(TAD)ルールを使用して予算勘定が導出されていることを確認してください。プロジェクトで予算管理が有効になっていない場合でも、トランザクション勘定科目定義から予算勘定が導出され、残余予算チェックがトリガーされます。そのため、トランザクション勘定科目定義を作成し、会計基準をマップしてアクティブ化し、元帳に関連付けて、勘定科目ルール割当を使用して予算勘定を導出します。シード済のトランザクション勘定科目定義を使用しないでください。既存のものを複製して作成します。
資金不足	使用可能な資金を確認し、適切な訂正処理を実行します。たとえば、訂正処理では、金額が欠落しているプロジェクト予算を増額してベースラインを再設定するか、トランザクションを使用可能な金額に制限できます。ノート: スポンサード・プロジェクトの場合、「交付概要」ページで予算管理残高を確認できます。非スポンサード・プロジェクトの場合は、予算管理分析レポートを使用して、予算管理残高を確認します。
トランザクション勘定科目タイプに割り当てられている勘定科目ルールが勘定体系のセグメントの値を導出するのに十分ではありません。	マッピング・セットを使用している場合は、補助元帳会計設定で定義されたマッピング・セットの入出力値を確認し、必要に応じてこれらの値を編集します。詳細は、マッピング・セットおよびマッピング・セットの定義方法を参照してください。