契約処理およびステータスの変更

契約は、通常、その過程の中で様々な状態を経過します。初期のドラフト、交渉、能動的な管理、最終的には契約の締結です。契約のステータスは、契約がその過程のどの時点にあるかを示し、契約に許可されているアクションと操作を決定します。

契約の一部のアクションは、契約のステータスには影響がありません。それらの処理を次に示します。

  • プレビュー: 契約とその条件をPDF形式で表示します。

    ノート:

    「プレビュー」処理から生成されたPDFでは、ポートレート・レイアウトのみがサポートされます。ランドスケープ・レイアウトで作成されたMicrosoft Wordをソースとする表は、PDFプレビューを生成すると切り捨てられます。

  • 検証: エラーや警告があれば表示します。

  • 複製: 新規契約を新規番号を持つドラフト・ステータスで作成し、元の契約の日付、プライマリおよびその他パーティ情報、契約条件、ノートおよび契約明細情報を保持するかどうかを選択できます。

  • 契約テンプレートとして保存: ドラフト・ステータスの新規契約テンプレートを、契約と同じ属性を使用して作成します。

  • 削除: 契約を削除します。

  • ウィザードで契約を編集: ウィザードを使用して文書をアップロードしたり、契約条件テンプレート、変数値、質問への回答などの契約詳細を契約の承認および署名前に入力できます。したがって、このアクションはドラフトおよび修正中の契約でのみ使用可能です。

  • 履行明細の自動作成: 購入目的契約の場合、履行明細を作成します。

  • 完了の追跡: 明細を持つ販売目的契約の場合、明細レベルでプロジェクトの完了率を追跡します。

ノート:

契約ステータスは事前定義されており、新しいステータスを定義することはできません。ただし、ユーザー・ステータスとその遷移を定義して、たとえば契約を承認のために送信する前に、レビューのために1つのチームから別のチームに契約を渡す場合などに使用できます。

次の表で、使用可能な契約ステータスと各ステータスに許可された、契約ステータスの変更につながるアクションを説明します。

ステータス

摘要

使用可能なアクションと結果のステータス

ドラフト

契約の初期ステータス

  • 取消

    結果のステータス: 取消済

  • 承認のために発行

    結果のステータス: 承認保留中

  • 新規バージョンの作成

    結果のステータス: ドラフト

    契約がドラフト・ステータスでその新規バージョンを作成すると、新規バージョンもドラフト・ステータスとなります。

ノート:

「ドラフト」ステータスの更改された契約をアクティブ化しようとすると、アプリケーションにより契約のすべてのコンポーネントが有効かどうかチェックされます。非アクティブな資産がある場合、契約をアクティブ化できません。このような場合、更改された「ドラフト」の契約から無効な資産を削除するか、資産明細ステータスを「取消」に設定して続行します。別のオプションとして、資産の終了日を削除し、契約をアクティブ化できます。

取消済

ドラフトが取り消されると、契約のステータスが取消済に変更されます。

契約のステータスを変更するアクションはありません。

承認保留中

契約が内部承認用に送信されると、ステータスが承認保留中に変更されます。

  • 承認の中止

    結果のステータス: ドラフト

    契約の承認が取り下げられました。契約を訂正し、承認用に再送信できます。

  • 承認の中止

    結果のステータス: 修正中

    現在の契約にアクティブな前のバージョンがある場合、現在の契約は修正ステータスになります。

  • 承認

    結果のステータス: アクティブ

    契約タイプに基づき、受入に署名が不要で、承認者が全員承認した場合。

  • 承認

    結果のステータス: 署名保留中

    契約タイプに基づき、受入に署名が必要な場合。

  • 承認

    結果のステータス: 保留

    契約が承認される際、保留日がシステム日付よりも後である既存の保留がある場合、ステータスが保留に変更されます。

  • 否認

    結果のステータス: ドラフト

    1人以上の承認者が契約を承認しなかった場合。

  • 否認

    結果のステータス: 修正中

    1人以上の承認者が契約を承認せず、契約にアクティブな前のバージョンがある場合、このステータスになります。

ノート:

「承認」処理と「否認」処理は、承認ワークフロー通知から使用できます。

署名保留中

すべての承認者が内部的に承認済であるが、顧客またはサプライヤの受入が保留中である場合、契約のステータスは署名保留中に変更されます。受入は、手動または電子署名のいずれでも可能です。

  • 契約への署名

    結果のステータス: アクティブ

    受入に手動署名が必要な場合、このアクションをクリックすると、契約の受入ページが表示され、指定された署名者が名前と受入日を入力します。

  • 契約への署名

    結果のステータス: 署名用に送付済

    受入に電子署名が必要な場合、このアクションにより、統合された契約への署名ページが表示されます。このページで、送信者は「送信」をクリックし、指定された署名者に電子署名をもらうために契約を送信する必要があります。

  • 契約への署名

    結果のステータス: 保留

    契約が受け入れられる際、保留日がシステム日付よりも後である既存の保留がある場合、ステータスが保留に変更されます。

  • 契約への署名

    結果のステータス: 失効

    終了日に達した場合、ステータスを契約への署名から失効に直接移行できます。

  • 新規バージョンの作成

    • 結果のステータス: ドラフト

      契約が署名保留中のときに新規バージョンが作成されると、新規バージョンはドラフト・ステータスになります。

    • 結果のステータス: 修正中

      元の署名保留中の契約が修正中の場合、新規バージョンも修正中ステータスになります。

  • 取消

    結果のステータス: 取消済

署名用に送付済

統合電子署名ソリューションを使用して署名用に契約が送信されると、契約のステータスは署名用に送付済に変更されます。

すべての署名者が契約に署名した後、電子署名ステータスのトラッキング・プロセスを実行して契約をアクティブ化します。

  • 署名の管理

  • 結果ステータスなし

    送信者が送付物を修正し、署名用に再送信した場合。

  • 結果のステータス: 署名保留中

    署名者が署名を拒否した場合、または送信者が送付物を無効化した場合。

  • 結果のステータス: アクティブ

    すべての署名者が契約に署名した場合。

アクティブ

契約に受入用の署名が必要ない場合、契約はすべての承認者によって承認されるとステータスがアクティブに変更されます。契約が受入用の署名を必要とする場合、すべての承認者によって承認され、すべての署名者が署名したときのみ契約のステータスがアクティブに変更されます。

  • 修正

    結果のステータス: 修正中

    契約に変更を加え、承認用に再送信できます。

  • 保留の適用

    結果のステータス: 保留

  • クローズ(終了)

    結果のステータス: クローズ済

    この契約には、契約履歴以外からはアクセスできません。

保留

保留が適用されると、契約のステータスが保留に変更されます。

  • 契約ステータスの更新プロセスでは、保留中の契約または契約明細は無視され、ステータスは失効に変更されません。

  • 修正

    結果のステータス: 修正中

    契約に変更を加え、承認用に再送信できます。

  • 保留の削除

    結果のステータス: 終了日より前の場合はアクティブ。それ以外の場合は、ステータスは失効になります。

  • クローズ(終了)

    結果のステータス: クローズ済

    この契約には、契約履歴以外からはアクセスできません。

修正中

修正されると、契約のステータスが修正中に変更されます。

  • 承認のために発行

    結果のステータス: 承認保留中

  • 元に戻す

    結果のステータス: アクティブ

    修正中の契約のステータスは、最新の変更が元に戻すことによって取り消されると、アクティブになります。契約は修正前の状態に戻ります。

  • 新規バージョンの作成

    結果のステータス: 修正中

    契約が修正中ステータスでその新規バージョンを作成すると、新規バージョンも修正中ステータスとなります。

クローズ済

契約はクローズ(終了)するとステータスがクローズ済になります。クローズ済ステータスは、差止めまたは失効後の完了があったことを示しています。

  • 再オープン

    結果のステータス: ドラフト

    この契約の修正や承認のための再送信を可能にします。

期限切れ

アクティブな契約の契約終了日に達すると、契約ステータスの更新プロセスを実行したときにのみ契約のステータスが失効済に変わります。

  • 修正

    結果のステータス: 修正中

    承認用に再送信する前に契約を修正用にオープンします。

  • 保留の適用

    結果のステータス: 保留

  • クローズ

    結果のステータス: クローズ済

    結果のステータス: クローズ済 この契約には、契約履歴以外からはアクセスできません。

次の図では、ドラフトから承認、受入までの契約フローを示します。

契約の承認と受入フロー

次の図は、契約の修正、契約の削除および契約の保留フローを示します。

契約の修正、契約の削除および契約の保留フロー