請求トランザクションおよび収益の例

この例では、Oracle Fusion Project Billingで請求トランザクションを作成し、収益生成時に異なるタイプの収益金額を判別する方法を示します。

シナリオ

この例では、1つの契約明細に関連付けられているプロジェクトに2つの支出項目が賦課されています。この契約の分担率は100%です。契約明細で収益認識されるトランザクションのタイプと金額を制限するために、契約には500、200、および100という金額の3つの請求管理があります。

請求トランザクションと請求管理詳細

2つの一時請求トランザクションが、収益生成時に支出項目から作成されました。請求トランザクションは請求管理に対してチェックされました。この例では、3つすべての請求管理が請求トランザクション1に適用されるため、請求トランザクション1は各請求管理をパスする必要があります。3番目の管理(100)は出張費のみに対するものであるため、請求トランザクション2は最初の2つの請求管理のみをパスする必要があります。

3つの請求管理が契約ヘッダーおよび契約明細について存在しています。最初の請求管理には契約全体の資金が含まれており、契約ヘッダー・レベルで作成されています。2番目の請求管理は契約明細の資金額です。3番目の制御は同じ契約明細に対するものですが、その明細に賦課可能な出張費の金額を制限します。

明細

請求リソース

ハード制限

消費された収益資金

使用可能収益資金

契約ヘッダー

500

460

40

1

200

130

70

1

出張

100

10

90

次の表は、一時請求トランザクションの詳細を示しています。

支出項目ID

明細

請求リソース

潜在的収益金額

対象収益金額

適格収益金額

認識済収益金額

未認識の金額

1

1

出張

60

60

40

0

40

2

1

労務

50

50

0

0

0

次の表に、請求管理および収益生成の前後に使用可能な資金を示します。

明細

請求リソース

ハード制限

支出項目1の前に使用可能な資金

支出項目1の後に使用可能な資金

支出項目2の後に使用可能な資金

契約ヘッダー

500

40

0

0

1

200

70

30

30

1

出張

100

90

50

50

適格収益金額は、使用可能な収益資金を超えることはできません。この例の場合、次にようになります。

  • 支出項目1は2番目と3番目の請求管理を完全にパスしましたが、$60のうち$40のみが最初の請求管理をパスしました。

  • 支出項目2の場合、$50のうち$30は2番目の請求管理をパスしましたが、最初の請求管理は支出項目1で完全に消費されたため、何も最初の請求管理をパスしませんでした。

  • Oracle Fusion Project Billingにより、支出項目1について請求トランザクションが作成されました。適格収益金額は$40、認識済収益金額は$0、未認識の金額は$40です。

    ノート:

    未認識の金額は、適格収益と認識済収益の差額です。例外金額は、対象収益と適格収益の差額です。

  • 2番目の一時請求トランザクション(支出項目2に対するもの)は、収益が認識されなかったため、削除されました。

  • $20の請求トランザクション例外が支出項目1について作成されました。

  • $50の請求トランザクション例外が支出項目2について作成されました。

収益配分と最終のトランザクション

収益配分は、請求トランザクションから作成されます。適正金額と適格金額の差額がゼロでない場合、配分の収益ステータスは一部認識済です。適正金額と適格金額の差額がゼロの場合、ステータスは全額認識済です。この例の収益配分を次の表で説明します。

配分

明細

収益ステータス

認識済収益

RDL1

1

一部認識済

40

最後のステップには、請求トランザクションおよび支出項目の更新が含まれます。次の表で、更新された請求トランザクションを説明します。

番号

明細

請求リソース

対象収益

適格収益

認識済収益

未認識の収益

1

1

出張

60

40

40

0

次の表で、更新された支出項目を説明します。

支出項目ID

収益ステータス

収益例外

収益率

認識済収益

1

一部認識済

はい

67

40

2

未認識

はい

0

0

ノート:

追加資金が契約に追加された場合、または支出項目のプロジェクトおよびタスクが十分な資金のある新規契約明細によって資金提供された場合、例外の収益が認識されます。