管理リポジトリのデプロイメント・ガイドライン

管理データがセキュアで信頼性があり、常に利用可能になるようにするには、管理リポジトリをデプロイする際に次の設定と構成のガイドラインを検討します。

  • RAID対応論理ボリューム・マネージャ(Logical Volume Manager: LVM)またはハードウェアRAIDを、管理リポジトリが存在するシステムにインストールします。最低でもオペレーティング・システムでディスクのミラーリングとストリッピングをサポートする必要があります。管理リポジトリのすべてのデータ・ファイルをある程度の冗長構成で構成します。

  • Real Application Clustersを使用して、管理リポジトリに最高レベルの可用性を提供します。

  • Enterprise Managerを使用して本番環境でのエラーや可用性の問題を管理者に知らせる場合は、必ずEnterprise Managerのコンポーネントを同じレベルの可用性で構成してください。最低でも、Oracle Data Guardを使用して管理リポジトリ・データベースをミラーリングすることを検討します。データ損失をゼロにするようにData Guardを構成します。使用環境やニーズに基づいて、最大可用性または最大保護を選択します。

  • アーカイブ・ログを有効にして、本番環境でEnterprise Managerの実装を稼働する前に包括的なバックアップ戦略を整えることを強くお薦めします。バックアップ戦略には、必要に応じてアーカイブ・バックアップと、増分バックアップと全体バックアップの両方を含めてください。

    関連項目:

    管理リポジトリに必要なデータベース初期化パラメータについては、Oracle Enterprise Managerインストレーションおよび基本構成ガイドのEnterprise Managerのインストール

  • Enterprise ManagerリポジトリでSQL計画管理(SQL計画ベースラインおよび取得)を使用しないようにすることをお薦めします。固有の問題のためにそれを使用する必要がある場合は、使用後すぐに停止してください。SQL計画管理を使用すると、Enterprise Managerリポジトリに関する問題が発生する場合があります(検証されていない計画の使用によるSQLパフォーマンスの大幅な低下や、SQL計画管理の取得とEnterprise ManagerセキュリティVPDの間のデッドロックなど、)。

  • リポジトリ・データベースと、ORAエラーに関する監査エントリの監査を有効化すると、Enterprise Managerアプリケーション・ログ(emoms.trc、MGMT_SYSTEM_ERROR_LOG表、リポジトリ・データベースのalert.logなど)にエラー・メッセージがレポートされない場合、これらは無視されます。このような場合のエラーは無害です。

  • リポジトリに対して実行する必要がある、通常のメンテナンス・アクティビティの一覧を確認するには、『Oracle® Enterprise Managerアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』「Enterprise Managerデプロイメントのサイジング」を参照してください。

  • Enterprise Managerのユーザー・インタフェースを使用してリポジトリ・データベースのアクティビティをモニターするには、「Enterprise Managerの管理」を参照してください。

  • Exadataおよびリカバリ・アプライアンスのフリート・ページと、Exadata管理パックおよびZero Data Loss Recovery Appliance管理パックの機能では、Oracle TextをEnterprise Managerリポジトリ・データベースにインストールする必要があります。Oracle Textのインストール方法については、My Oracle Support「Oracle Text Installation Steps For New 19c Installs」(ドキュメントID 2591868.1)を参照してください。

  • CDB内に複数のPDBを別々のEnterprise Managerリポジトリとして作成する場合は(たとえば、個々のPDBを複数のEnterprise Managerサイトのリポジトリとして)、SYS以外のユーザーを使用してEnterprise Managerソフトウェアをデプロイする必要があります。Enterprise Managerのインストール時にSYS以外のユーザーを作成および使用する方法の詳細は、『Enterprise Managerアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』「SYS以外のユーザーの作成の評価」を参照してください。

  • 透過的データ暗号化(TDE)対応リポジトリは、Enterprise Managerのインストール、パッチ適用またはアップグレード時にサポートされています。