EMCLIを使用したゴールド・イメージの作成
EMCLIを使用してゴールド・イメージを作成できます
EMCLIを使用してゴールド・イメージの作成を開始するには、
db_software_maintenance
動詞を使用する必要があります。次の例を参照してください:emcli db_software_maintenance -createSoftwareImage -input_file="data:/tmp/create_gldimg.properties"
create_gldimg.properties
入力ファイルには、次に説明する変数が含まれています。db_software_maintenance
ファミリの動詞の入力変数の詳細は、Enterprise Managerコマンドライン・リファレンス・ガイドのdb_software_maintenanceを参照してください。
入力変数の説明
入力変数の詳細は次のとおりです。- IMAGE_NAME: ゴールド・イメージの名前。この名前はイメージ全体で一意である必要があります。
- IMAGE_DESCRIPTION: イメージの説明。
- REF_TARGET_NAME: このゴールド・イメージの作成に使用されるOracleホーム・ターゲット。これは、要求されるパッチのセットを適用した既存の環境のデータベースまたはGrid InfrastructureのOracleホームです。たとえば、18cフリートのデータベースに最新のリリース更新(RU)でパッチを適用する場合は、18c RUが適用されている参照OracleホームのOracleホーム・ターゲット名を指定する必要があります。参照ターゲット名を見つけるには、Enterprise Managerリポジトリに次の問合せを入力します。
SELECT distinct target_name FROM mgmt$target_properties WHERE target_name IN SELECT target_name FROM mgmt_targets WHERE target_type='oracle_home' AND host_name=<Host Name of this Oracle Home> AND property_name='INSTALL_LOCATION' AND property_value=<path of Oracle Home>
- IMAGE_SWLIB_LOC: ゴールド・イメージのペイロードが格納されるソフトウェア・ライブラリのパス。
- REF_HOST_CREDENTIALS: これはデータベース・ゴールド・イメージにのみ適用されます。これは<Named Credential: Credential Owner>という形式で入力する必要があります。
- <Named Credential>: 参照Oracleホームが配置されているホストの名前付き資格証明です。このユーザーはOracleホームの所有者である必要があります。
- <Credential Owner>: この名前付き資格証明を所有するEnterprise Managerユーザーです。
ノート:
REF_HOST_CREDENTIALSパラメータは、データベース・ゴールド・イメージにのみ適用されます。グリッド・インフラストラクチャまたはOracle Restartホームでは、このパラメータはREF_GI_CREDENTIALSとして表示されます。
- workingDirectory: 参照Oracleホーム・ターゲットのホスト上の一時的な場所。
- STORAGE_TYPE_FOR_SWLIB: ソフトウェア・ライブラリの記憶域タイプ。これには、OMS共有またはOMSエージェント・ファイルまたはNFSを指定できます(
ノート:
NFSは、Enterprise Managerデプロイメント13.5リリース更新13 (13.5.0.13)以上で使用可能です。 - STORAGE_NAME_FOR_SWLIB: ソフトウェア・ライブラリの記憶域名。
記憶域名を取得するには: 「エンタープライズ」メニューから、
- 「エンタープライズ」メニューから、「プロビジョニングとパッチ適用」を選択し、「ソフトウェア・ライブラリ」を選択します。
- 「ソフトウェア・ライブラリ」ページで、「アクション」メニューから「管理」を選択します。
- 「名前」列の値を確認します。これはソフトウェア・ライブラリの記憶域名です。
- NFS_LOCAL_MOUNT: NFSローカル・マウントの絶対パス。このパラメータが指定されていない場合は、かわりに
workingDirectory
の場所がデフォルトとして使用されます。NFSは、Enterprise Managerデプロイメント13.5リリース更新13 (13.5.0.13)以上で使用可能です。
ヒント:
このフィールドはNFS記憶域の場合のみ必要であり、OMS記憶域のオプションの場合は必要ありません。 - VERSION_NAME: 1つのイメージは複数のバージョンを持つことができます。デフォルト・バージョンのイメージが作成され、さらにバージョンを追加できます。
サンプル出力
次のような出力結果が表示されます。'Create Gold Image Profile deployment procedure has been submitted successfully with the instance name: 'CreateGoldImageProfile_TESTSUPERADMIN_12_08_2015_05_09_AM' and execution_guid='25F92D9A00164A45E053D903C40A9B4B The operation is performed using a deployment procedure, and user needs to wait for its completion before performing next steps. Status of the Gold Image creation can be checked using the following command: emcli get_instance_status -exec=25F92D9A00164A45E053D903C40'
Oracleホームへのパッチ適用によるゴールド・イメージの作成
ゴールド・イメージは、Oracleホームにパッチを適用することで作成することもできます。パッチ・リストが特定されてダウンロードされると、管理者は、次のシナリオのいずれかでゴールド・イメージ・バージョンを作成できます。- 既存のデプロイメントから新しいバージョンを作成します。管理者には、すべての必要なパッチがデプロイされた既存のテスト環境があります。すべての必要なパッチが含まれている準備済のOracleホームをポイントして、それらを新しいゴールド・イメージOracleホームにコピーします。
開始するには、すべての必要なパッチが含まれている準備済のOracleホームをポイントします。
このユースケースでは、次の内容がemcli db_software_maintenance -createSoftwareImage -input_file="data:/home/user/input_file"
input_file
に含まれている必要があります。IMAGE_ID=<ID of existing Gold Image in which a new version is to be created> REF_TARGET_NAME=<ORACLE_HOME source target> IMAGE_SWLIB_LOC=<Image Location> REF_HOST_CREDENTIALS=USER:TESTSUPERADMIN workingDirectory=/u01/tmp DESTN_SAME_AS_SRC=<True/False> STORAGE_TYPE_FOR_SWLIB=OmsShared STORAGE_NAME_FOR_SWLIB=swlib PATCH_LIST=<List of patches to deploy, comma separated> VERSION_NAME=Version1
- このユースケースでは、管理者がテスト環境を変更しないことを求めています。このユースケースでは、ホームをクローニングし、パッチを適用してからゴールド・イメージを作成する必要があります。元のテスト環境のホームは、変更されません。このユースケースのタスクは、テスト環境のクローニング、パッチの適用およびゴールド・イメージの作成です。
開始するには、すべての必要なパッチが含まれている準備済のOracleホームをポイントします。
このユースケースのために、emcli db_software_maintenance -createSoftwareImage -input_file="data:/home/user/input_file"
input_file
の2つの例(RAC用とGRID用)を示します。- RACホーム用に、クローニング、パッチ適用およびゴールド・イメージの作成を実行する場合の入力ファイル:
IMAGE_NAME=<Unique name to identify operation> IMAGE_DESCRIPTION=<Description of image> REF_TARGET_NAME=<Oracle_Home source target> IMAGE_SWLIB_LOC=<Image Location> REF_HOST_CREDENTIALS=USER:TESTSUPERADMIN REF_HOST_ROOT_CREDENTIALS=USER_ROOT:TESTSUPERADMIN workingDirectory=/u01/tmp STORAGE_TYPE_FOR_SWLIB=OmsShared STORAGE_NAME_FOR_SWLIB=sl VERSION_NAME=<Patch version name> PATCH_LIST=<List of patches to deploy, comma separated> DESTN_HOME_LOCATION=<Location of the destination Oracle Home target>
- GRIDホーム用に、クローニング、パッチ適用およびゴールド・イメージの作成を実行する場合の入力ファイル:
IMAGE_NAME=<Unique name to identify operation> IMAGE_DESCRIPTION=<Description of image> REF_TARGET_NAME=<Oracle_Home source target> REF_GI_CREDENTIALS=USER:TESTSUPERADMIN IMAGE_SWLIB_LOC=<Image Location> REF_HOST_CREDENTIALS=USER:TESTSUPERADMIN REF_HOST_ROOT_CREDENTIALS=USER_ROOT:TESTSUPERADMIN workingDirectory=/u01/tmp STORAGE_TYPE_FOR_SWLIB=OmsShared STORAGE_NAME_FOR_SWLIB=sl VERSION_NAME=<Patch version name> DESTN_HOME_LOCATION=<Location of the destination Oracle Home target> PATCH_LIST=<List of patches to deploy, comma separated>
- RACホーム用に、クローニング、パッチ適用およびゴールド・イメージの作成を実行する場合の入力ファイル:
- テスト環境自体を変更します。この場合、管理者は指定のホームにパッチを適用してから、ゴールド・イメージを作成する必要があります。
最初に、新しいパッチでパッチ適用されるOracleホームをポイントして、新しいゴールド・イメージを作成します
ソースと宛先の両方が変更される入力ファイル:emcli db_software_maintenance -createSoftwareImage -input_file="data:/home/user/input_file"
IMAGE_NAME=<Unique name to identify operation> IMAGE_DESCRIPTION=<Description of image> REF_TARGET_NAME=<Oracle_Home source target> IMAGE_SWLIB_LOC=<Image Location> REF_HOST_CREDENTIALS=USER:TESTSUPERADMIN REF_HOST_ROOT_CREDENTIALS=USER_ROOT:TESTSUPERADMIN workingDirectory=/u01/tmp STORAGE_TYPE_FOR_SWLIB=OmsShared STORAGE_NAME_FOR_SWLIB=sl VERSION_NAME=<Patch version name> PATCH_LIST=<List of patches to deploy, comma separated> DESTN_SAME_AS_SRC=true
- 排他的なステージング環境またはテスト環境を持たないEnterprise Managerデプロイメント。このユースケースでは、CURRENT (デフォルト)バージョンのイメージをデプロイし、パッチを適用してからゴールド・イメージを作成します。
開始するには、すべての必要なパッチが含まれている準備済のOracleホームをポイントします。
テスト環境がないユースケースの入力ファイルの例:emcli db_software_maintenance -createSoftwareImage -input_file="data:/home/user/input_file"
IMAGE_ID=<ID of existing Gold Image in which a new version is to be created> DESTN_HOME_LOCATION=<Location of the destination Oracle Home target> DESTN_HOST=<host target name> DISPATCHER_LOCATION=<Dispatch location of the scripts> SKIP_PREREQUISITE_CHECKS=<true/false> SKIP_CVU_CHECK=<true/false> REF_HOST_CREDENTIALS=USER:SUPERADMIN workingDirectory=/u01/tmp IMAGE_SWLIB_LOC=<Image Location> STORAGE_TYPE_FOR_SWLIB=OmsShared STORAGE_NAME_FOR_SWLIB=swlib VERSION_NAME=<Patch version name> PATCH_LIST=<List of patches to deploy, comma separated>