動的グループの作成
動的グループの所有者は、動的グループの作成(または変更)時にメンバーシップ基準を指定し、グループ内のメンバーシップは、指定した基準によってのみ決定されます。動的グループ内のメンバーシップは、直接変更できません。Enterprise Managerは、動的グループの作成時に、メンバーシップ基準に一致するターゲットを自動的に追加します。また、新規ターゲットが追加されるかターゲット・プロパティが変更され、ターゲットがグループのメンバーシップ基準に一致するとき、グループ・メンバーシップも更新されます。
動的グループを作成するには、次のステップに従います。
- グループ・ページから、「作成」をクリックし、ドロップダウン・リストから「動的グループ」を選択します。または、「設定」メニューから「ターゲットの追加」を選択し、「グループ」を選択します。
- 動的グループの作成ページの「一般」タブで、作成する動的グループの名前を入力します。これを権限伝播動的グループにする場合、「有効」をクリックして、「権限の伝播」オプションを有効にします。グループの「権限の伝播」を有効にした場合、グループで管理者またはロールに付与されているターゲット権限は、メンバー・ターゲットに伝播されます。権限伝播を行う通常のグループと同様、動的グループを伝播する権限を作成するには、「権限伝播グループの作成」権限が必要です。さらに、所有者がFULL TARGET権限を持つターゲットのみがメンバーになることができるため、権限の伝播を有効にするには、「完全な任意のターゲット」権限が必要で、任意のターゲットは基準に一致する可能性があり、システム全体へのFULL権限が必要です。通常の動的グループを作成するには、グループ所有者はメンバーシップ基準に一致する可能性があるすべてのターゲットを表示できる必要があるため、システム全体への「任意のターゲットの表示」権限が必要です。
権限伝播グループ機能には、次の2つの権限があります。
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権限伝播グループの作成
この権限アクティビティを使用すると、管理者は権限伝播グループを作成できます。この権限を持つ管理者は、伝播グループを作成し、他のユーザーにグループ管理アクティビティを委任できます。
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グループ管理
この権限を管理者またはロールに付与すると、グループに対するグループ管理者にすることができます。つまり、グループでの操作の実行や、グループでの権限を他の管理者と共有することなどが可能です。
グループ管理権限は、権限伝播グループと従来のグループのどちらにも使用できます。この権限が付与されると、権限を付与するスーパー管理者にならなくてもグループへの完全なアクセス権を他のEnterprise Managerユーザーに付与できます。
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- 「メンバーシップ基準の定義」セクションで、「メンバーシップ基準の定義」をクリックして、動的グループ・メンバーシップのビジネス基準を定義します。
グループに含めるターゲットのプロパティを追加または削除できる、メンバーシップ基準の定義ページが表示されます。グループ・メンバーは、移入された各ターゲット・プロパティ内の1つの値と一致している必要があります。「メンバー・プレビュー」セクションを使用して、基準に一致するターゲットのリストを確認します。「OK」をクリックして、一般ページに戻ります。
メンバーシップ基準の定義ページで少なくとも1つの基準を指定する必要があります。指定したホストまたはターゲット・プロパティで、少なくとも1つターゲット・タイプを指定しないと、動的グループを作成できません。動的グループには次の基準を使用します。
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ターゲット・タイプ
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部門
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ホスト上
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ターゲット・バージョン
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ライフサイクル・ステータス
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オペレーティング・システム
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ライン・オブ・ビジネス
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プラットフォーム
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場所
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CSI
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コストセンター
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連絡先
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コメント
メンバーシップ基準の定義ページの「ターゲット・プロパティの 追加/削除」ボタンを使用して、プロパティを追加または削除できます。
「間接メンバー」ドロップダウン・メニューには、間接メンバー・ターゲットを動的グループの一部として含めるまたは除外するオプションがあります。間接メンバーとは、動的グループの基準に一致しないターゲット・プロパティを持つターゲットのことです。ただし、親ターゲットが動的グループの直接メンバーであるため、すでに動的グループに追加されています。集約ターゲット(メンバー・ターゲットを持つターゲットなど)が動的グループに追加されるたびに、集約ターゲットのすべてのメンバーもデフォルトでグループに追加されます。集約ターゲットの例は、Oracle WebLogic Serverです。そのターゲットがグループに追加されると、そのプロパティがグループ基準を満たさない場合でも、そこにあるすべてのアプリケーション・デプロイメントのターゲットもグループに追加されます。
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- 「タイムゾーン」を入力します。選択するタイムゾーンは、このグループでのジョブやブラックアウトなどのスケジュール操作に使用されます。グループ統計のグラフにも、このタイムゾーンが使用されます。
- 「グラフ」タブをクリックします。動的グループのグラフページに表示するグラフを指定します。デフォルトでは、動的グループに含まれるターゲット・タイプでよく使用されるグラフが追加されます。
- 「列」タブをクリックして、メンバー・ページおよびダッシュボードに表示される列および略語を追加します。
- 「ダッシュボード」タブをクリックして、システム・ダッシュボードのパラメータを指定します。「システム・ダッシュボード」には、動的グループのメンバーに関連する現在のステータスおよびインシデント、コンプライアンス違反がグラフ形式で表示されます。
- 「アクセス」タブをクリックします。アクセス・ページを使用して、グループに対するアクセス権限を管理します。「アクセス」ページで、Enterprise Managerロールにターゲット・アクセス権を付与し、Enterprise Manager管理者にターゲット・アクセス権を付与できます。
- 「OK」をクリックして、動的グループを作成します。