カスタム問合せベースのウィジェットの作成

カスタム問合せベースのウィジェットを作成して、新規または既存のダッシュボードに追加できます。

ウィジェットの作成前に、CREATE_SAVED_SEARCHES権限が付与されていることを確認する必要があります。Enterprise Managerスーパー管理者は、emcli grant_privsコマンドを使用して、ユーザーまたはロールにCREATE_SAVED_SEARCHES権限を付与できます。また、スーパー管理者は、「セキュリティ」ユーザー・インタフェースで「保存済検索」リソース・タイプを使用して、「保存済検索の作成」権限を付与することもできます。

問合せベースのウィジェットを作成するためのその他の前提条件として、次の知識が必要です:

  • SQL問合せ、およびその作成方法と編集方法
  • Oracle Enterprise Manager管理リポジトリのビュー

SQL問合せでは、Oracle Enterprise Manager管理リポジトリのビューから、ウィジェットで表示するデータが取得されます。これらのビューでは、管理リポジトリに格納されているターゲット、メトリックおよびモニタリング情報にアクセスできます。管理リポジトリ・ビューの詳細は、Oracle Enterprise Manager管理リポジトリ・ビュー・リファレンス管理リポジトリ・ビューに関する項を参照してください。

ウィジェット・ビルダーにアクセスしてカスタム問合せベースのウィジェットを作成する手順は、次のとおりです。

  1. ダッシュボード・ページに移動します。
  2. 「ダッシュボードの作成」をクリックするか、既存のダッシュボードを編集モードで開きます。
  3. ウィジェット・タブのウィジェットの追加で、ウィジェット・グループおよびウィジェットの追加アイコン(ウィジェット・グループおよびウィジェットの追加)をクリックし、問合せベース・ウィジェットの作成をクリックします。

    ウィジェット・ビルダーに、無題で空白のウィジェットが表示されます。

入力として次のタイプのSQL問合せを使用すると、問合せベースのウィジェットを作成できます:

  • カスタムSQL: カスタムSQL問合せのサンプルを使用するか、それを編集するか、新しい問合せに置き換えて、特定の要件を満たすウィジェットを作成します。詳細は、「カスタムSQLを使用したウィジェットの作成」を参照してください。

    ノート:

    カスタムSQLを使用してウィジェットを作成する場合は、データソースとして「EMフェデレーション」を選択し、SQL問合せで、フェデレートされたEnterprise Managerサイトからデータを取得することもできます。Enterprise Managerフェデレーションの構成については、Oracle Enterprise Managerアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイドEnterprise Managerフェデレーションの構成を参照してください。
  • 事前定義済SQL: 即時利用可能な名前付きSQL問合せから選択します。この問合せでは、リクエストされたデータがウィジェットに表示されます。詳細は、「事前定義済SQLを使用したウィジェットの作成」を参照してください。

ウィジェット・ビルダーでウィジェットへの入力を指定する場合、使用可能なビジュアライゼーション・オプションを使用して、様々なシナリオをサポートするデータを表示します。

ノート:

  • ウィジェット・ビルダーでは、カスタムの問合せベース・ウィジェットのみを編集できます。
  • カスタムの問合せベース・ウィジェットに加えた変更は、そのウィジェットが含まれているすべてのダッシュボードでのその使用に影響します。たとえば、カスタムの問合せベース・ウィジェットが2つのダッシュボードで使用されているときに、どちらかのダッシュボードでそのウィジェットを編集してそのパラメータ構成に変更を加えると、もう一方のダッシュボードでそのウィジェットにデータが表示されなくなる可能性があります。

作成したウィジェットの表示や編集は、別のEnterprise Managerユーザーに許可できます。必要な権限を付与するには、emcli grant_privsコマンドと、SavedSearchID ("id"属性で識別される保存済検索メタデータの一部)を使用します。権限レベルには、次のものがあります。

  • VIEW_SAVED_SEARCH: ユーザーは保存済検索を表示できます。
  • EDIT_SAVED_SEARCH: ユーザーは保存済検索を表示および編集できます。
  • FULL_SAVED_SEARCH: ユーザーは保存済検索を表示、編集および削除できます。

EMCLIコマンドの例を次に示します。

$ emcli grant_privs -name="<USER>" -privilege="EDIT_SAVED_SEARCH;SAVED_SEARCH_ID=<SavedSearchID>"