監査のガイドライン

Enterprise Managerには、アクセスされたジョブおよび資格証明を含む、Enterprise Managerで実行されたインフラストラクチャのアクションの追跡と検証に利用できる監査機能が追加されています。Enterprise Managerでは、基本およびインフラストラクチャ監査がデフォルトで有効になっています。

監査対象操作のサブセットに対する監査を有効にするには、次のEMCLI動詞を使用してください。

$ emcli update_audit_settings -audit_switch="ENABLE/DISABLE" -operations_to_enable="name of the operations to enable,for all operations use ALL" -operations_to_disable="name of the operations to disable, for all operations use ALL"

たとえば、ログオンまたはログオフのみを監査するには、次のように実行します。

$ emcli update_audit_settings –audit_switch="ENABLE" –operations_to_enable="LOGIN;LOGOUT"

Enterprise Managerにより監査される操作のリストは、監査の構成と管理を参照してください。

Enterprise Managerには、150個を超える監査用オプションがあります。次のコマンドを実行すると、Enterprise Managerで監査できる操作のリストが表示されます。

$ emcli show_operations_list

次に、このコマンドを実行した場合の出力例を示します。

$ ./emcli show_operations_list
Operation ID                      Operation Name               Infrastructure Operation                    
ADD_AGENT_REGISTRATION_PASSWORD   Add Registration Password         NO
ADD_CS_TARGET_ASSOC               Add Standard-Target Association   NO
AGENT_REGISTRATION_PASSWORD_USAGE Registration Password Usage       NO
AGENT_RESYNC                      Resync Agent                      NO
AG_AUD_CREATE                     Create Administration Groups      NO
AG_AUD_DELETE                     Delete Administration Groups      NO
AG_AUD_MODIFY                     Modify Administration Groups      NO
APPLY_TEMPLATE                    Apply Monitoring Template         NO
APPLY_UPDATE                      Apply Update                      YES  
ATTACH_MEXT                       Attach Metric Extension           NO 

監査が有効化されると、監査レコードがリポジトリのMGMT$AUDIT_LOGビューに保持されます。Enterprise Managerコンソールを使用して、監査データをスーパー管理者権限を持つユーザーとしてモニターします。「設定」「セキュリティ」の順にクリックし、「監査データ」を選択します。

EMCLI動詞update_audit_settingsによる外部化サービスでは、監査データがリポジトリから外部ファイル・システムへ定期的に外部化されます。ディレクトリに監査ログ・ファイル用の十分な領域があることを確認してください。

$ emcli update_audit_settings -file_prefix=<file_prefix> -directory_name=<directory_name> -file_size = <file size> -data_retention_period=<period in days>

次の例では、監査データが14日間リポジトリに保持され、このデータがエクスポート後にgc12_auditの接頭辞が付いたファイル名でデータベース・ディレクトリAUDITに対応するOSディレクトリに保存され、ファイル・サイズはそれぞれ50Mバイトになることを示しています。

$ emcli update_audit_settings -externalization_switch=ENABLE -file_prefix=gc12_audit -directory=AUDIT -file_size=50000000 -data_retention_period=14

外部化済監査データが保存されたディレクトリへのアクセスを制限することによって、職務の分離を実現します。Enterprise Managerのユーザーは、外部化済監査データへのアクセス権を持つことはできません。

監査のベスト・プラクティス

  • 監査レビュー・スケジュールを設定したり、通知またはアラート用のAudit Vaultなどの監査ツールと統合して監査プロセスを形式化する。

  • 監査サービスを外部化し、作成したファイルを保護する。