1.5 Oracle GoldenGate Veridataでサポートされるユースケース
複数の場所に同じデータが格納される今日の複雑なハイブリッド(クラウドおよびオンプレミス) IT環境や、あるシステムまたはアプリケーションから別のシステムにデータを移行する場合、データの相違はほとんど避けられません。不適切なデータが発見され対処されないと、不適切な意思決定、サービス・レベル契約の不履行、最終的には運用、財務、法的なリスクにつながる可能性があります。
さらに、包括的な説明として、Oracle GoldenGate Veridataでサポートされている様々なユースケースを次に示します:
図1-5 Oracle GoldenGate Veridataのユースケース

- データ移行: ある場所またはあるシステムから別の場所にデータを転送するプロセスです。データ移行は、次のような様々なシナリオで重要なタスクです:
- データベースのアップグレード: 組織がソフトウェアまたはハードウェア・システムをアップグレードする場合、多くの場合、古いシステムから新しいシステムにデータを移行する必要があります。たとえば、新しいデータベース管理システム(DBMS)または新しいバージョンのアプリケーションに移行する場合です。
- クラウド移行: 多くの企業がデータとアプリケーションをクラウド・プラットフォームに移行しています。このコンテキストでのデータ移行では、オンプレミス・サーバーからクラウドベースのストレージに、またはあるクラウド・プロバイダから別のクラウド・プロバイダにデータを移動する必要があります。
- データ・センターの移転: 会社がデータ・センターを新しい物理的な場所に移動する場合、運用の継続性を確保するためにデータ移行が不可欠です。
データ移行には様々な要因が関係しており、移行後のデータ検証は重要なタスクです。移行が完了したら、新しいシステム内のデータが正しく機能し、その整合性が維持されていることを確認することが重要です。
- 監査とコンプライアンス: コンプライアンス基準の進化に伴い、企業とそのリーダーは、非常に高いレベルの責任を果たすことがますます求められています。組織は、監査およびコンプライアンス標準との整合性を確保し、医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(HIPAA)、クレジット・カード業界データ・セキュリティ基準(PCI-DSS)、一般データ保護規則 (GDPR)などの規制当局にデータを提供する必要があります。
- データ整合性: レプリケーション・シナリオでは、データ・センター間のデータのレプリケート、オンプレミスからクラウドへのデータの移行、リレーショナル・データベースからデータ・レイクへのデータの転送など、すべてのシステム間でデータの一貫性を確保することが重要です。データの相違が発生しないことが不可欠です。
- アプリケーションのアップグレード: アプリケーションのアップグレードの実行時には、データベース表に対して多数のデータ定義言語(DDL)およびデータ操作言語(DML)操作が実行されます。このデータベースにレプリケーションが構成されている場合は、ソース・システムで行われたすべての変更が、ターゲット・システムにシームレスかつ正確にレプリケートされるようにする必要があります。
親トピック: 概要