17.3 Supervised EdgeWiseアルゴリズムの使用(エッジ埋込みおよび分類)

SupervisedEdgeWiseは、頂点およびエッジの特徴情報を利用できる、帰納的なエッジ表現学習アルゴリズムです。エッジ分類やリンク予測などの様々なタスクに適用できます。

Supervised EdgeWiseは、GraphWiseモデルの上部に基づいており、GraphWiseモデルによって生成されたソース頂点埋込みと宛先頂点埋込みを利用して、帰納的なエッジ埋込みを生成します。

モデル体系

SupervisedEdgeWiseモデルは、グラフの畳込み層とそれに続く複数の予測層で構成されます。

まず、ターゲット・エッジのソース頂点と宛先頂点が畳込み層を介して処理されます。頂点の畳込み層を通過する前方パスは、次のように処理されます。

  1. 頂点の近隣のセットがサンプリングされます。
  2. 近隣の前の層表現は平均集約され、集約された特徴は頂点の前の層表現と連結されます。
  3. この連結されたベクトルに重みが乗算され、バイアス・ベクトルが追加されます。
  4. 結果は、層出力が単位ノルムを持つように正規化されます。

エッジ埋込み層は、ソース頂点埋込み、エッジの特徴および宛先頂点埋込みを連結し、線形層を介して転送してエッジ埋込みを取得します。

予測層は、標準のニューラル・ネットワーク層です。

次に、SupervisedEdgeWiseアルゴリズムを適用できるユースケースをいくつか説明します:

  • 友人の推奨: 現在のソーシャル・グラフ・データに基づいて、ユーザー間の将来の友人関係やつながりを予測します。
  • 顧客の維持: 顧客サポート・ネットワークまたは使用状況ログ内のやり取りのパターンを分析することで、サービスの使用を止める可能性が高い顧客を予測します。
  • IoTネットワークでの予測的メンテナンス: 履歴データに基づいてセンサーとデバイスの間のエッジ(つながり)を分類することで、IoT (Internet of Things)ネットワークでの障害の可能性を予測します。これは、事前予防的メンテナンス・スケジューリングに役立ちます。