6 高度なアップグレード後の構成およびトラブルシューティング

アップグレード・プロセスが失敗した場合は、アップグレード・アシスタントを閉じて問題を修正し、アップグレード・アシスタントを再起動する必要があります。

アップグレード・プロセスの起動後にアップグレード・プロセスが失敗した場合は、クローニングされたリポジトリを削除して、根本的な問題を修正してから、新たにクローニングしたリポジトリで起動する必要があります。失敗したアップグレード・プロセスを再起動することはできません。

『Upgrade Assistantによるアップグレード』アップグレードのトラブルシューティングに関する項を参照してください。

アップグレードのパフォーマンス・エラーのトラブルシューティング

リポジトリに存在するセッションの数が、アップグレードのパフォーマンスに影響します。アップグレードのパフォーマンス向上を図るには、セッションのログをアーカイブしてパージすることをお薦めします。『Oracle Data Integratorの管理』ログのパージに関する項を参照してください。

DB2データベース・トランザクション・ログ・エラーのトラブルシューティング

DB2データベースを使用する場合、ODIアップグレード時にデータベース・トランザクション・ログがいっぱいになることがあります。

より大きなログ・ファイルを使用できるように、データベース構成パラメータの値を引き上げることができます。ログ・ファイルを大きくすると、より多くのスペースが必要になりますが、アプリケーションで操作をリトライする必要性が減少します。ログ・ファイルのサイズは10000以上、プライマリ・ログ・ファイルの数は50以上に設定する必要があります。次のコマンドを使用します。
db2 'update database config for database_alias using LOGFILSIZ 10000'
db2 'update database config for database_alias using LOGPRIMARY 50'

アップグレード後のドメイン・モードの変更

アップグレード後、ドメインは元のアップグレード前のドメイン・セキュリティ・モード設定を保持します。たとえば、ドメイン・モードを変更する場合、セキュリティを強化するには、WebLogicリモート・コンソールを使用するか、DomainMBeanを変更して、設定を明示的に変更する必要があります。

現在ドメインが本番モードに設定されていて、追加のセキュリティを有効にする場合は、アップグレード後にWebLogicリモート・コンソールを使用してドメイン・モードを変更し、保護された本番モードを有効にします。Oracle WebLogic Remote Consoleオンライン・ヘルプドメイン・モードの変更に関する項

注意:

ドメイン・モードの変更には、ドメイン全体の再起動が必要です。ローリング再起動では不十分です。ドメイン・モードを変更する前に、すべての管理対象サーバーを停止する必要があります。

ドメインを14c (14.1.2.0.0)にアップグレードする際に、明示的なセキュア・モード設定がない場合、再構成ウィザードはアップグレードされたドメインでセキュア・モードを明示的に「無効」に設定します。これは、元のドメインに存在していた動作を保持するためです。明示的なセキュア・モード設定がある場合、その設定がアップグレード後のドメインに保持されます。詳細は、『Oracle WebLogic Server本番環境の保護』ドメイン・モードがデフォルトのセキュリティ構成に与える影響の理解に関する項を参照してください。

ノート:

保護された本番モードでは、より制限的で厳しいセキュリティ設定が強制され、脅威に対する脆弱性が軽減されます。ドメインがセキュアであることを確認するには、セキュア本番モードを有効にした後で、証明書の取得および格納、ユーザー・アカウントの保護、ドメインが実行されるネットワークの保護など、ドメインが実行される環境に適したセキュリティ構成オプションを選択する必要があります。これらのオプションが適切に構成されていない場合は、WebLogic Serverの使用がブロックされます。

WebLogicドメインの作成後には、適切なセキュリティ構成の選択など、整合性を確保するための主要なステップがいくつか残っています。詳細は、『Oracle WebLogic Serverセキュリティの管理』作成後のドメインの保護に関する項を参照してください。