15 データベースへの共有ファイル・システムの移動
WebCenter Sitesでは、JavaノンブロッキングI/O (NIO) APIを使用して、共有ファイル・システムを格納するデータベースを利用できます。これにより、クラスタ環境でのネットワーク・ファイル共有の必要がなくなり、Coherenceキャッシュによってファイル・ロックを処理できます。
ノート:
共有ファイル・システムをデータベースに移動すると、バックアップ・プロセスの効率化に役立ちますが、移動によって全体的なパフォーマンスの5%から10%のオーバーヘッドが増加します。パフォーマンスを向上させ、影響を最小限に抑えるために、アーキテクチャに基づいてNIOキャッシュ・パラメータをチューニングすることをお薦めします。WebCenter Sitesは、そのままの状態では、デフォルトのディスク・ベースのファイル・システム(ローカルまたはネットワーク)になります。データベースに共有ファイル・システムを移動するには、このトピックのステップを完了してください。処理を元に戻すためのステップも提供されています。
ノート:
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Oracleデータベースのみがサポートされます。
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WebCenter Sitesによって管理されるファイル(共有ファイルとも呼ばれる)は、データベースに保存することをお薦めします。これは高可用性デプロイメントの構成に役立つとともに、環境のバックアップとリストア・プロセスを効率的に行うことができます。データベースは、WebCenter Sitesのデータベースまたは別のデータベースにすることができます。サイトのニーズに応じて、追加の容量または処理、あるいはその両方の計画が必要になる場合があります。
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WebCenter Sitesをクラスタ化する場合は、共有ファイル・システムを移動する前に、次のステップを実行する必要があります。
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「クラスタの設定」のステップを完了します。
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すべてのクラスタ・メンバーをCoherenceクラスタに追加します。
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WebLogicリモート・コンソールで、「ドメイン名」→「環境」→「Coherenceクラスタ」に移動します。
ノート: WebLogic Server管理コンソールは削除されました。同等の機能を使用するには、WebLogicリモート・コンソールを使用する必要があります。詳細は、Oracle WebLogicリモート・コンソールを参照してください。
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デフォルトのCoherenceクラスタを選択し、「メンバー」タブをクリックします。
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「クラスタ」セクションで、WebCenter Sitesクラスタを有効にし、
「クラスタのすべてのサーバー」
オプションを有効にします。
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「WebCenter Sitesクラスタの設定」に記載されたとおり、クラスタのプライマリ・ノードが設定され、クラスタ・ノードとして登録されていることを確認します。
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デフォルトのデータ・ソース名は
wcsitesDS
です。別のデータ・ソース名を使用する場合は、次のステップを完了する前に、sites_config_dir/NIOSharedServices.xml
のdatabaseConnector
Beanを新しい名前に設定する必要があります。ノート:
sites_config_dir
は、DOMAIN_HOME/wcsites/wcsites/config/
です。 -
一般的なファイル・ベースのクラスタをすでに設定している場合、
wcs_properties.json
は、クラスタ設定の一部として、sites-shared/config
ディレクトリに移動されます。この場合、次のことに注意してください。-
wcs_properties.json
ファイルをsites_config_dir
に移動して戻します。 -
その後、データベースからディスク・ストレージに戻る場合は、回復オプションを指定してNIO変換ユーティリティを実行した後に、
wcs_properties.json
ファイルをsites-shared/config
ディレクトリにコピーして戻します。
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WebCenter Sitesの共有ファイル・システムをWebCenter Sitesのリポジトリ・データベースに保存する場合は、
prefix_TS_WCSITES
およびprefix_TS_TMP_WCSITES
表領域の表領域サイズを増加してください。 -
WebCenter Sitesの共有ファイル・システムをWebCenter Sitesのリポジトリ・データベース以外のデータベースに保存する場合は、次のステップを実行してください。
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次のコマンドを使用して、WebCenter Sitesのリポジトリ・データベースと同じ権限を持つ新しいデータベースを作成します。
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CREATE SEQUENCE
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CREATE SESSION
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CREATE TABLE
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CREATE TRIGGER
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CREATE VIEW
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UNLIMITED TABLESPACE
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新しいデータベースを指すように新しいデータ・ソースを作成し、WebCenter Sitesを実行している管理対象サーバー上のJDBCデータ・ソースとして新しいデータ・ソースをデプロイします。
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sites_config_dir/NIOSharedServices.xml
のdatabaseConnector
Beanを新しいデータ・ソース名に設定します。
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ノート:
WebCenter Sitesの共有ファイル・システムをWebCenter Sitesのリポジトリ・データベース以外のデータベースに保存する場合は、管理インタフェースへの初回のログインに数分間の追加の時間がかかります。NIOの統合
NIOをクラスタ内で使用することをお薦めします。NIOを統合するには、次のステップを実行します。
Domain_Home/wcsites/wcsites/config
に移動します。NIOConversionServices.xml
ファイルを編集します。databaseDriverClass
をoracle.jdbc.OracleDriver
に設定します。databaseUrl
をjdbc:oracle:thin:@//<host>:1521/<schema>
に設定します。username
をSites Schema User
に設定します。WebLogicリモート・コンソールでユーザー名を確認します。- ユーザー名の両方のインスタンスの先行部分を変更します(ユーザー名の最初のインスタンスはBean id = databaseConnectorに、2番目のインスタンスはBean id = sitesDatabaseConnectorにあります)。
Oracle_Home/wcsites/webcentersites/sites-home/bin
に移動します。nioconversion.sh
を実行します。- 変換が完了したら、
<sahred fs>
を<shared fs>.old
に名前変更します。 Domain_Home/wcsites/wcsites/config
に移動して次のファイルを探し、wcsites_serverXを実行するすべてのホスト上でDomain_Home/wcsites/wcsites/config
にコピーします。- wcs_properties_bootstrap.ini
- logging-config.xml
- NIOSharedServices.xml
- ファイル
Domain_Home/wcsites/config/wcsites/wcs_properties.json
を各ノードで検索し、backup.wcs_properties.js
に名前を変更します