1.3.3.8.8 比較: 文字列の完全一致
「文字列の完全一致」比較は、2つの文字列/文字配列の値が一致しているかどうかを判断する単純な比較です。
「文字列の完全一致」比較を使用して、文字列識別子の2つの値について完全一致を検索します。多くの場合、「文字列の完全一致」比較はデシジョン表内で最上位の一致ルールとして使用し、最初にすべての完全一致を検索し、その後に部分一致を検索するルールを指定します。また、1つ以上の変換機能とともに使用して、変換された場合のみ同じになる値の一致を検索できます。たとえば、「イニシャルの生成」変換機能とともに「文字列の完全一致」を使用すると、「IBM」と「International Business Machines」は一致します。
この比較では、結果バンドの使用はサポートされていません。
次の表に、構成オプションを示します。
オプション | タイプ | 説明 | デフォルト値 |
---|---|---|---|
データなしのペアを照合 |
はい/いいえ |
このオプションは、識別子の2つのデータなし(Null、または空白文字のみを含む)値を比較した際に、比較結果を判断します。 「いいえ」に設定した場合、データなし値と別のデータなし値を比較した際、「データなし」の比較結果が返されます。 「はい」に設定した場合、データなし値と別のデータなし値を比較した際、完全一致(TRUE)の比較結果が返されます。「データなし」結果が返されるのは、データなし値と移入値を比較した場合のみです。 |
いいえ |
大文字/小文字を区別しない |
はい/いいえ |
値を比較する際に、大文字/小文字を区別しないかどうかを設定します。 たとえば、大文字/小文字を区別しない場合、「Oracle Corporation」と「ORACLE CORPORATION」は一致し、それ以外の場合は一致しません。 |
はい |
例
「文字列の完全一致」比較を使用して、会社名を照合します。
次のオプションを指定します。
-
データなしのペアを照合= はい
-
大文字/小文字を区別しない = はい
次の変換が追加されます。
結果例
次の表に、「文字列の完全一致」比較の前述の構成を使用した比較結果をいくつか示します。
いずれかの値が空白の場合、または両方の値が空白の場合、「データなし」の比較結果が返されます。
表1-41 結果例: 文字列の完全一致
値A | 値B | 比較結果 |
---|---|---|
Oracle |
ORACLE |
TRUE (一致) |
Price Waterhouse Coopers |
PriceWaterhouseCoopers |
TRUE (一致) |
Oracle Ltd |
Oracle |
TRUE (一致) |
Oracle Limited |
Oracle Ltd |
TRUE (一致) |
John Smith |
John Smith |
TRUE (一致) |
Oracle |
Oralce |
FALSE (一致なし) |
John Smith |
John A.Smith |
FALSE (一致なし) |
PWC |
Price Waterhouse Coopers |
FALSE (一致なし) |
George & Sons Construction |
George & Sons Confectioners |
FALSE (一致なし) |
Null |
Oracle |
データなし |
Null |
Null |
TRUE (一致) |