1.3.10.25 属性のマージ
「属性のマージ」プロセッサを使用すると、複数の入力属性から空でない最初の値を選択することにより、複数の属性を単一の属性にマージできます。
属性のマージは、次の場合に使用します。
-
無効なレコードに適用した修正および元の値(レコードが有効とみなされた場合)を使用して、クレンジングされた値を保持する単一のマージ済属性を作成するために、データをクレンジングする場合
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元の同じ属性の異なるレコードに対して、異なるプロセッサで多数の修正を適用した後、すべてのレコードを対象とした単一のクレンジング済属性を作成するために、これらをマージする必要がある場合
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別のシナリオとして、順番に並んだ入力属性セットの値に基づいて、新しい属性の値を選択する必要がある場合
「属性のマージ」は、レコードごとに選択内容を実行し、この並べられた属性のリストから空でない最初の値を選択します。
ノート:
空白またはその他の非テキスト文字のみを含む文字列(折返し線など)は、空の文字列と同じではありません。テキスト以外の文字が最初に受信された場合に、その文字を含む文字列が選択されないようにするには、まず、「データなしの正規化」プロセッサを介してマージする属性を渡して、これらの文字をNullに変更してから「属性のマージ」プロセッサに渡す必要があります。これにより、「属性のマージ」プロセッサはNullを無視します。
いくつかの属性をすべて同じマージ済属性に順番にマップできます。このようにして、たとえば、元のfirstname
属性があり、「リスト・チェック」を使用してこの属性に有効な名が含まれているかどうかを確認した場合は、無効なレコードに対してのみ(たとえば、「置換」プロセッサを使用して)修正を適用できます。その結果、2つの属性を保持することになり、これを単一のMergedFirstname
属性にマージすることが望まれます。「属性のマージ」プロセッサを使用すると、たとえば次のように、空でない最初の値を選択し、複数の属性を順に考慮することで、これを実行できます。
-
修正された名前(firstname.Replaced)が空でない場合は、それを選択します。
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修正された名前が空の場合、元の名(
firstname
)を選択します(修正されなかったレコードがすべて選択されます)。
単一の「属性のマージ」プロセッサで、いくつかのマージされた属性を作成できます。
たとえば、前述の例と同様の方法で敬称属性の値に修正を適用した場合は、同じプロセッサでMergedFirstname
とMergedTitle
の両方を作成できます。
次の表に、構成オプションを示します。
構成 | 説明 |
---|---|
入力 |
新しい属性を作成するためにマージする属性を指定します。マージされた新しい属性を作成するための選択に使用する属性は、同じデータ型(文字列、数値または日付)を共有する必要があります。 マージされた新しい属性を作成するために入力属性をマップするには、マージする属性を左側で選択し、「マージ」ボタンを使用します。ダイアログの上矢印および下矢印ボタンを使用して、マージされる各属性内で入力属性の選択の順序を変更します。 |
オプション |
次のオプションを指定します。
|
出力 |
データ属性またはフラグ属性の出力を記述します。 |
データ属性 |
次のデータ属性が出力されます。
|
フラグ |
なし。 |
「属性のマージ」では、結果のサマリー・ビューは生成されません。データ・ビューを使用して、構成されたマージの選択が期待どおり機能していることを確認します。
出力フィルタ
なし。入力されたすべてのレコードが出力されます。
例
この例では、title
とfirstname
の値に対する置換を、(リスト・チェックで有効と認識されなかった敬称や名を含む)レコードのサブセットに適用します。使用可能な場合は、置換された値が使用されます。使用可能でない場合は、title
とfirstname
の元の値が使用されます。
title.Replaced | title | MergedTitle | firstname.Replaced | firstname | MergedFirstname |
---|---|---|---|---|---|
[Null] |
Miss |
Miss |
Cindy |
Sindy |
Cindy |
[Null] |
Ms |
Ms |
[Null] |
Rebecca |
Rebecca |
Mr |
Mister |
Mr |
[Null] |
Paul |
Paul |
[Null] |
Ms |
Ms |
[Null] |
Lorraine |
Lorraine |
Rev |
The Reverend |
Rev |
Claudia |
Cluadia |
Claudia |
Professor |
Prof. |
Professor |
Geoffrey |
Geoffry |
Geoffrey |
属性をマージした後は、たとえば、前述の例のMergedFirstname
およびMergedTitle
の両方に有効なデータが格納されていることを確認するなど、マージされた属性を再チェックできます。