15.4 HPAのデプロイ

次のステップでは、HPAを構成および実行して、CPUまたはメモリー使用率のリソース・メトリックに基づいてOracle Identity Governance (OIG)をスケーリングする方法を示します。

デフォルトのOIGデプロイメントでは、1つのOIG管理対象サーバー(oim_server1)を起動するクラスタgovernancedomain-oim-clusterが作成されます。デプロイメントでは、4つの別のOIG管理対象サーバー(oig-server2からoig-server5)も作成されますが、起動されません。

次の例では、HPAリソース(クラスタ・リソースgovernancedomain-oim-cluster)が作成されます。このリソースは、少なくとも1つのクラスタ・メンバーから最大5つのクラスタ・メンバーまで、OIG管理対象サーバーを自動スケーリングします。スケール・アップは、平均CPUが常に70%を超えている場合に行われます。スケール・ダウンは、平均CPUが常に70%を下回っている場合に行われます。

  1. $WORKDIR/kubernetes/hpaに移動し、次を含むautoscalehpa.yamlファイルを作成します:
    #
apiVersion: autoscaling/v2
kind: HorizontalPodAutoscaler
metadata:
  name: governancedomain-oim-cluster-hpa
  namespace: oigns
spec:
  scaleTargetRef:
    apiVersion: weblogic.oracle/v1
    kind: Cluster
    name: governancedomain-oim-cluster
  behavior:
    scaleDown:
      stabilizationWindowSeconds: 60
    scaleUp:
      stabilizationWindowSeconds: 60
  minReplicas: 1
  maxReplicas: 5
  metrics:
  - type: Resource
    resource:
      name: cpu
      target:
        type: Utilization
        averageUtilization: 70
    説明:
    • governancedomainは、<domainUID>です
    • oignsは、<domain_namespace>です。
    • minReplicasおよびmaxReplicasは、現在のドメイン設定と一致する必要があります。

    ノート:

    メモリー・メトリックに基づいてHPAを設定するには、次の内容でメトリック・ブロックを更新します。Oracleでは、CPUとメモリーの両方ではなく一方のみを使用することをお薦めします:
    metrics:
- type: Resource
  resource:
    name: memory
    target:
      type: Utilization
      averageUtilization: 70
  2. 次のコマンドを実行して、オートスケーラを作成します:
    kubectl apply -f autoscalehpa.yaml
    出力は次のようになります:
    horizontalpodautoscaler.autoscaling/governancedomain-oim-cluster-hpa created
  3. 次を実行して、オートスケーラのステータスを確認します:
    kubectl get hpa -n oigns
    出力は次のようになります:
    NAME                               REFERENCE                              TARGETS   MINPODS   MAXPODS   REPLICAS   AGE
governancedomain-oim-cluster-hpa   Cluster/governancedomain-oim-cluster   16%/70%   1         5         1          20s
    前述の例は、CPUがgovernancedomain-oim-cluster-hpaに対して現在16%で実行されていることを示しています。