16.2.1 アップグレードの前提条件ステップ

Oracle Identity Governance (OIG)を12cから14cにアップグレードする前に、次の前提条件を満たす必要があります。

OIG 12cの前提条件

14cにアップグレードする前に、最新のOIG 12cコンテナ・イメージ上にあり、サポートされているWebLogic Kubernetes Operatorが存在することが推奨されます。最新バージョンおよびサポートされているオペレータ・バージョンの詳細は、Kubernetes上のOracle Identity Governance 12cのリリース・ノートを参照してください。

Kubernetesの前提条件

  • Kubernetesクラスタおよびコンテナ・エンジンは、My Oracle SupportのドキュメントID 2723908.1で概説されている最小バージョン要件を満たす必要があります。
  • 永続ボリュームをバックアップするのに十分なストレージが必要です。

変数の収集

既存のOIG 12cデプロイメントについて、次の情報を収集する必要があります。これらの変数の値は、後で「domainUpgradeResponse.txtファイルの作成」「OIGDomainConfigResponse.txtファイルの作成」および「domain-upgrade-pod.yamlの作成」で使用されます。

表16-1 変数のリスト

変数 説明 サンプル値
%NAMESPACE%

OIG 12cデプロイメントで使用されているドメイン・ネームスペース。

oigns
%DOMAIN_UID%

これは、OIG 12cデプロイメントで使用されているドメインUIDです。

ドメイン名を検索するには、次を実行します:
kubectl get domain -n <namespace>
governancedomain
%DOMAIN_MOUNT_PATH%

OIG 12cデプロイメントで使用されているマウント・パス。

マウント・パスを検索するには、次を実行します:
kubectl describe domains <domainUID> -n <namespace> | grep "Mount Path"
  • WDTドメインの場合: /u01/oracle/user_projects
  • WLSTドメインの場合: /u01/oracle/user_projects/domains
%DOMAIN_HOME%

OIG 12cデプロイメントで使用されているドメイン・ホームの場所。

マウント・パスを検索するには、次を実行します:
kubectl describe domains <domainUID> -n <namespace> | grep "Domain Home:"
/u01/oracle/user_projects/domains/governancedomain
%DOMAIN_ROOT_DIR%

WLST作成のドメインの場合、これは%DOMAIN_MOUNT_PATH%/です。

WDT作成のドメインの場合、これは%DOMAIN_MOUNT_PATH%/domainsディレクトリです。

/u01/oracle/user_projects/domains
%CONNECTION_STRING%
OIG 12cスキーマが存在するデータベースの次の形式の接続文字列:
<host.domain>:<db_port>/<db_service>
mydatabasehost.example.com:1521/orcl.example.com
%RCU_PREFIX%

OIG 12cデプロイメントのRCUスキーマ接頭辞。

OIGK8S
%RCU_SCHEMA_PWD%

%RCUPREFIX%のパスワード。

<password>
%SYS_USERNAME%

OIG 12cスキーマが存在するデータベースのSYSユーザー名。

sys
%SYS_USERNAME_PWD%

%SYS_USERNAME%のパスワード。

<password>
%DOMAIN_PVC_NAME%

OIG 12cデプロイメントの永続ボリューム要求(PVC)。

PVCを検索するには、次を実行します:
kubectl get pvc -n <namespace>
governancedomain-domain-pvc
%RCU_CREDENTIALS_SECRET_NAME%

OIG 12cデプロイメントのRCUシークレット。

RCUシークレットを検索するには、次を実行します:
kubectl get secrets -n <namespace> | grep rcu
governancedomain-rcu-credentials
%WEBLOGIC_IMAGE%

OIG 14cコンテナ・イメージの場所。

container-registry.oracle.com/middleware/oig_cpu:14.1.2.1.0-jdk17-ol8-<YYMMDD>
%WEBLOGIC_IMAGE_PULL_POLICY%

OIG 12cデプロイメントで使用したイメージ・プル・ポリシー。

イメージ・プル・ポリシーを検索するには、次を実行します:
kubectl describe domains <domainUID> -n <namespace> | grep "Image Pull Policy"
IfNotPresent