相互参照の概要
相互参照を使用すると、別のアプリケーションで作成された同等のエンティティの値を動的にマップできます。
ノート:
相互参照機能ではアプリケーション間の値を動的に統合できるのに対し、ドメイン値マップでは設計時に値を指定して実行時に値を編集できます。ドメイン値マップの詳細は、「ドメイン値マップの使用」および「ドメイン値マップでのOracle SOAコンポーザの使用」を参照してください。
あるアプリケーションでオブジェクトを作成または更新した場合は、その変更内容を別のアプリケーションにも伝播させる必要があります。たとえば、SAPアプリケーションで新規顧客が作成された場合、同じ顧客に関するエントリをOracle E-Business Suiteアプリケーション(EBS)でも作成する場合があります。ただし、統合対象の各アプリケーションでは、同じ情報の表現に異なるエンティティを使用している可能性があります。たとえば、SAPアプリケーションでの新規顧客の場合、Customer
データベースにはSAP_001
などの一意IDとともに新規の1行が挿入されます。この情報がOracle E-Business SuiteアプリケーションとSiebelアプリケーションに伝播するときには、EBS_1001
やSBL001
などの異なるIDとともに新規の1行が挿入される必要があります。このような場合、異なるアプリケーションで同一エンティティを参照するIDとして解釈できるように、各IDを相互にマップするなんらかの機能が必要になります。相互参照を使用すると、このマッピングを実行できます。