Oracle Mediatorの概要

Oracle SOA Suiteのサービス・コンポーネントであるOracle Mediatorは、様々なメッセージ交換パターン(同期、非同期、イベントの公開またはサブスクリプションなど)に加え、選択的なルーティング、トランスフォーメーションおよび検証の機能などの仲介機能を備えています。

メディエータは、Web Services Description Language (WSDL)ドキュメントをインタフェースとして使用してコンポジット・アプリケーション内の様々なコンポーネント間(ビジネス・プロセスやヒューマン・ワークフローなど)を仲介する軽量のフレームワークを提供します。また、様々なコンポーネントで公開される様々なインタフェース間での通信が容易になるようにデータを変換します。これらのコンポーネントは接続されて、SOAコンポジット・アプリケーションが構築されます。たとえば、メディエータでは、アプリケーションまたはサービスからテキスト・ファイルに格納されたデータを受け入れ、顧客リポジトリとして使用するデータベースの更新に適した書式に変換し、変換したデータをそのデータベースにルーティングおよび配信できます。

メディエータによって、イベントとサービス間の統合が容易になり、この統合によって、サービスの起動とイベントの組合せや調整が可能となります。メディエータ・サービス・コンポーネントを使用すると、ビジネス・イベントを処理したり、サービスの起動を受信できます。メディエータ・サービス・コンポーネントは、ルーティング・ルールの評価、変換の実行、検証を行い、別のサービスを起動したり、別のビジネス・イベントを発生させることができます。メディエータ・サービス・コンポーネントを使用すると、返されたレスポンス、コールバック、フォルトおよびタイムアウトを処理できます。