SOAデバッガの概要

Oracle JDeveloperでは、SOAデバッガを使用して、SOAコンポジット・アプリケーションをテストおよびデバッグできます。SOAデバッガは、Oracle JDeveloper内でトラブルシューティング環境を提供することによって、SOAコンポジット・アプリケーションの開発サイクルを短縮します。これにより、SOAコンポジット・アプリケーションをOracle JDeveloperでビルドし、それをSOAインフラストラクチャにデプロイし、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを起動して監査証跡とフロー・トレースのテストまたは表示を行ってから、Oracle JDeveloperに戻って作業を繰り返すという時間のかかるプロセスが必要なくなります。かわりに、次に示すコンポーネントのトラブルシューティングのために、Oracle JDeveloperでブレークポイントを設定できます。

  • SOAコンポジット・アプリケーションのバインディング・コンポーネントとサービス・コンポーネント

  • 同期および非同期BPELプロセス

  • Oracle BPMプロセス

  • Oracle Service Busパイプライン(『Oracle Service Busでのサービスの開発』Oracle Service Busアプリケーションのデバッグに関する項を参照)

SOAデバッガを使用する際には、次のガイドラインに注意してください。

  • SOAコンポジット・アプリケーション名とOracle JDeveloperのプロジェクト名は同じである必要があります

  • デバッグ・セッション中に発生したすべてのSOAコンポジット・アプリケーションは、Oracle JDeveloperの現在アクティブなワークスペースに存在する必要があります。

  • デバッグはOracle JDeveloperの設計ビューでのみ実行できます。Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlではSOAデバッガを実行できません。

  • デバッグは、ローカライズされたユーザー操作です。別のタスク(インスタンスの検索やOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlの同じコンポジットの新しいインスタンスの起動など)に切り替える場合は、デバッグ・セッションを閉じます。

  • RESTサービスにブレークポイントは設定できません。

  • Oracle JDeveloperの1つのインストールのSOAコンポジット・アプリケーションでデバッグするために作成したブレークポイントは、他のOracle JDeveloperインストールでは使用できません。ブレークポイントをデバッグ用に再度作成する必要があります。

  • 埋込み統合WebLogic Serverを使用しているデバッグ・セッション中に、埋込みサーバーに含まれるOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlのバージョンを使用して新しいインスタンスを生成したりインスタンスを問い合せることはできません。統合WebLogic Serverの詳細は、『SOA SuiteおよびBusiness Process Management SuiteのQuick Start for Developersのインストール』を参照してください。

  • Java execアクティビティ、XSLTおよびXQueryの変換などの、言語間機能はデバッグできません。

  • Oracle SOA Suiteがインストールされているサーバー上で、SOAコンポジット・アプリケーションをデバッグできます。たとえば、Oracle SOA Suiteが管理対象サーバー上で実行されている場合、クライアントは管理対象サーバーのホストとポートを使用して接続する必要があります。

  • 一度に1つのクライアントのみがSOAデバッガに接続できます。

  • 同じSOAコンポジット・アプリケーションの複数インスタンスを同時にデバッグできません。ただし、Oracle JDeveloperによってこのアクションは制限されません。これは正しい方法ではありません。SOAデバッガは開発ツールです。ユーザーの責任で、同時にデバッグされるインスタンスをただ1つに保つ必要があります。

  • アダプタ・エンドポイント・エラーは、Oracle JDeveloperのSOAデバッガには表示されません。これらのエラーは、ログ・ファイルに記録されます。

  • サーバーが開発モードの場合にのみデバッグできます。本番モードでのデバッグはサポートされていません。

  • Oracle B2BおよびOracle SOAのHealthcareサービス・コンポーネントおよび参照バインディング・コンポーネントは、両方のコンポーネントでデバッグ・ポイントを設定できる場合でも、SOAデバッガを使用してデバッグすることはできません

  • SOAコンポジット・アプリケーション対SOAコンポジット・アプリケーションのデバッグはサポートされていません。