監査レポートはどのようにして表示するのですか。

「監査レポート」を使用すると、作成、更新および削除されたビジネス・オブジェクトなど、アプリケーション・データに対する変更を表示できます。

履歴の表示やレポートの作成を行うには、「監査履歴の表示」(FND_VIEW_AUDIT_HISTORY_PRIV)権限を割り当てられているロールが必要です。ロールおよび権限の適切な割当ては、セキュリティ管理者に確認してください。

監査イベント

作成、更新および削除の操作に基づいて、アプリケーションのトランザクション・イベントにより監査プロセスがトリガーされます。イベントでビジネス・オブジェクトの監査プロセスがトリガーされるようにするには、そのオブジェクトの監査を使用可能にする必要があります。

監査プロセスをトリガーするイベントを次に示します。

トランザクション・イベント	監査アクティビティがトリガーされるタイミング	監査レポートのコンテンツ
作成	ビジネス・オブジェクト・データが作成されてデータベースに保存されたとき	作成されたオブジェクトの名前オブジェクトを作成したユーザーの名前作成時間
更新	既存のビジネス・オブジェクト・データが更新されたとき	オブジェクトの古い値と更新された値の両方オブジェクトを更新したユーザーの名前更新時間
削除	既存のビジネス・オブジェクト・データがデータベースから削除されたとき	オブジェクト属性に含まれていた最後の値オブジェクトを削除したユーザーの名前

イベント詳細は監査表に格納されます。監査されたオブジェクト・データの属性を参照や外部キーで使用して、監査履歴の値を表示できます。アプリケーションでは、構成された言語設定に基づく監査情報の表示がサポートされます。

Oracle Fusion Middleware製品では、サインイン試行の失敗などのイベントがトリガーとして使用されます。監査表がない場合、情報はサンドボックスに保存され、英語でのみ表示されます。

ノート: このトピックでは、Fusion Applicationsで使用可能な作成、更新および削除イベント・タイプを中心に説明します。 Oracle Fusion Middleware製品で使用されるイベントの詳細は、Oracle Fusion Middlewareのドキュメントを参照してください。

参照: Oracle Fusion Middleware監査フレームワークの概要

監査レポートの表示

監査が有効になっているビジネス・オブジェクトの監査レポートを表示できます。履歴の表示やレポートの生成を行うには、「監査履歴の表示」(FND_VIEW_AUDIT_HISTORY_PRIV)権限を割り当てられているロールが必要なため、注意してください。

「ナビゲータ」→「ツール」→ 「監査レポート」をクリックします。

「監査レポート」ページで、検索基準を指定します。

一部の検索基準がどのように使用されるかを次に示します。

検索パラメータ	摘要
製品	監査可能なすべての製品が表示されます。ノート: 検索結果セクションのチェック・ボックスは、選択した製品に基づいて有効または無効になります。
ビジネス・オブジェクト・タイプ	検索結果を、選択した製品の特定のビジネス・オブジェクトに絞り込みます。検索結果の「ユーザー関連詳細の表示」、「属性詳細の表示」および「追加オブジェクト識別子列の表示」チェック・ボックスを有効にします。ノート: スケジュール済プロセスの監査履歴レポートを生成する場合は、製品の「ビジネス・オブジェクト・タイプ」を選択する必要があります。そうしないと、空白のレポートが表示されます。
子オブジェクトを含める	監査が設定されたときにビジネス・オブジェクトにリストされた子オブジェクトをすべて表示します。たとえば、子オブジェクトとして複数の項目が含まれる販売オーダー・オブジェクトなどです。オブジェクトは、親の直下の子レベルにのみ表示されます。その下のレベルの子を表示するには、ビジネス・オブジェクト・タイプとして子オブジェクトを選択し、再度検索します。
添付詳細を含める	このチェック・ボックスは、添付に関連付けられているビジネス・オブジェクトを選択した場合にのみ表示されます。添付の追加イベント・タイプが「イベント・タイプ」リストに表示されます。これらのイベント・タイプには、添付のチェックイン、チェックアウトおよびダウンロード・オプションが含まれます。選択に基づいて、添付に対して実行されたチェックイン、チェックアウトおよびダウンロード処理に関する情報が検索結果に表示されます。
ユーザー関連の詳細の表示	ユーザーIDが表示されます。ノート: レガシー・データの場合、偽装セッション中にオブジェクトを更新した偽装者の名前とIDも表示されます。
属性詳細の表示	属性リストを有効にし、すべての属性または特定の属性を選択して変更内容を表示できるようにします。選択に基づいて、検索結果には、属性が作成されたか、更新されたかまたは削除されたかが示され、対応する、以前の値および置換された値が表示されます。
追加のオブジェクト識別子列を表示	ビジネス・オブジェクトが使用されたインスタンス(コンテキスト)を表示します。コンテキスト値により、オブジェクトとそのオブジェクトが使用されたトランザクションが識別されます。各コンテキストは一意となり、ビジネス・オブジェクトに一意の摘要を割り当てます。

たとえば、製品「製品ハブ」に属するビジネス・オブジェクト・タイプ「項目」のすべての挿入および更新操作の監査レポートを取得するには、次の検索パラメータを使用します。

「製品」リストから、「製品ハブ」を選択します。
「イベント・タイプ」リストから、「オブジェクト・データの挿入」および「オブジェクト・データの更新」を選択します。
「ビジネス・オブジェクト・タイプ」リストから、「項目」を選択します。

また、検索基準からその他の詳細を指定することもできます。

「検索」をクリックします。
「検索結果」セクションで、監査レポートを表示できます。
ヒント: また、「検索結果」セクションのチェック・ボックスを選択し、検索結果を絞り込んで詳細情報を表示することもできます。