3.1 アプリケーションの理解
Oracle APEXアプリケーションは、表またはプロシージャなどのデータベース・オブジェクトの上に存在するHTMLインタフェースです。
アプリケーションについて
アプリケーションは、ナビゲーション・メニュー、タブ、ボタンまたはハイパーテキスト・リンクを使用して相互にリンクされたページの集合です。アプリケーションのページは、共通のセッション・ステートおよび認証を共有します。
アプリケーションを作成するには、開発者がアプリケーションの作成ウィザードを実行して宣言的にページおよびナビゲーションを構築します。個々のページはリージョンと呼ばれるコンテナを使用して編成されます。リージョンには、テキスト、カスタムPL/SQL、レポート、チャート、マップ、カレンダ、Webサービス・コンテンツまたはフォームを含めることができます。フォームは、数多くの組込みタイプ(テキスト・フィールド、テキスト領域、ラジオ・グループ、選択リスト、チェック・ボックス、日付ピッカー、ポップアップLOVなど)から選択可能なフィールド(アイテムと呼ばれる)で構成されます。
また、開発者はプラグインを使用して独自のカスタム・アイテム・タイプを作成することもできます。セッション・ステート(アプリケーション・コンテキスト)は透過的に管理され、ユーザー・インタフェース・プレゼンテーションはアプリケーション・ロジックから分離されているため、開発者はアプリケーションのルック・アンド・フィールを別のテーマを選択することで簡単に変更できます。
アプリケーション・ページについて
ページは、アプリケーションの基本的な構成要素です。すべてのアプリケーションは、1つまたは複数のページで構成されます。各ページにはボタンおよびフィールド(アイテムと呼ばれる)を配置でき、これらはリージョンと呼ばれるコンテナにグループ化されます。ページには、アプリケーション・ロジック(プロセス)を含めることもできます。条件付きナビゲーションを使用したあるページから別のページへのブランチや、(計算と呼ばれる)計算の実行、(編集チェックなどの)検証の実行、レポート、カレンダおよびチャートの表示が可能です。ページは、ページ・デザイナで表示および編集します。
データ・ソースとソースのタイプについて
ページ・コンポーネントは、ページ・デザイナで編集できます。ページ・デザイナにある「ソース・グループ」では、データ・ソースの場所を指定するよう求められます。「ソース」の「場所」属性によって、データのソースが決まります。指定可能な場所は次のとおりです:
- ローカル・データベース - データはローカル・データベースをソースとします。
- REST対応SQL - データは、REST対応SQLを使用してリモート・データベースから取得されます。
- RESTデータ・ソース - データは外部REST APIから取得されます。
- JSONソース - データは、ローカルまたはリモート・データベース内のJSONコレクション表またはJSON列を含む表から取得されます。
- 二面性ビュー - データは、ローカルまたはリモート・データベース内の二面性ビューから取得されます。
ノート:
二面性ビューとJSONコレクション表(JSONソースの一部)は、どちらもOracle Database 23ai以降でのみ使用できます。「ソース」の「タイプ」属性によって、データの取得方法が決まります。使用可能なソース・タイプは次のとおりです。
- 表/ビュー - データは表またはビューに基づいて取得されます。その表またはビューのすべての列が選択されます。使用する表またはビューの名前を指定します。
- SQL問合せ - データはSQL問合せに基づいて取得されます。実行するSQL問合せを指定します。
- SQL問合せを返すファンクション本体 - データは、ファンクション本体の実行によって返されるSQL問合せに基づいて取得されます。SQL問合せを返すPL/SQLまたはJavaScript (MLE)ブロックを指定します。その後、APEXがそのSQL問合せを実行します。
- プロパティ・グラフ - Oracle Database 23ai以降のローカル・データベースで使用できます。データはプロパティ・グラフに基づいて取得されます。
関連項目:
- アプリケーションの作成
- ページ・デザイナでのページの編集
- アプリケーション・データの管理
- Oracle Property Graphsスタート・ガイド(Oracle Database Property Graphグラフ開発者ガイド)
親トピック: アプリケーション・ビルダーの概念