17.2 Supervised GraphWiseアルゴリズムの使用(頂点埋込みおよび分類)

Supervised GraphWiseは、頂点の特徴情報を利用できる、帰納的な頂点表現学習アルゴリズムです。頂点分類やリンク予測などの様々なタスクに適用できます。

Supervised GraphWiseは、HamiltonらによるGraphSAGEに基づいています。

モデル体系

Supervised GraphWiseモデルは、グラフの畳込み層とそれに続く複数の予測層で構成されます。

頂点の畳込み層を通過する前方パスは、次のように処理されます。

  1. 頂点の近隣のセットがサンプリングされます。
  2. 近隣の前の層表現は平均集約され、集約された特徴は頂点の前の層表現と連結されます。
  3. この連結されたベクトルに重みが乗算され、バイアス・ベクトルが追加されます。
  4. 結果は、層出力が単位ノルムを持つように正規化されます。

予測層は、標準のニューラル・ネットワーク層です。

次に、SupervisedGraphWiseアルゴリズムを適用できるユースケースをいくつか説明します:

  • 引用ネットワークでのノード分類: 引用する論文とその属性に基づいて、論文のカテゴリ(生物学、コンピュータ・サイエンスなど)を予測します。これは、より簡単に発見できるように研究論文を分類する、学術研究ツールおよびリポジトリに役立つ可能性があります。
  • 顧客セグメンテーション: 購買行動、および他の顧客との関係に基づいて、取引ネットワーク内の顧客を様々なセグメントに分類します。これは、パーソナライズされたマーケティング・キャンペーンに使用できます。
  • 医療ネットワークにおける疾病予測: 病院や診療所などの医療ネットワーク内の患者データとやり取りに基づいて、病気の蔓延や症状の出現の可能性を予測します。

次に、Coraグラフを例として使用して、PGXでのGraphSAGEの実装における主な機能の使用方法を示します。