6.2 ベア・メタルOracle RACクラスタからOracle Linux KVMOracle RACクラスタへの移行

既存のOracle Real Application Clusters (Oracle RAC)クラスタは、KVMで管理する仮想環境に移行できます。

ノート:

このトピックは、2ソケットのx86サーバーにのみ適用されます。Oracle Exadata X8M-8などの8ソケット・サーバーには適用されません。

ベア・メタルOracle RACクラスタからOracle Linux KVMOracle RACクラスタへの移行は次の方法で実行できます。

  • 既存のベア・メタルOracle RACクラスタを使用してOracle Linux KVMOracle RACクラスタに移行します(停止時間は発生しません)。

  • Oracle Linux KVMに新しいOracle RACクラスタを作成してOracle Linux KVMOracle RACクラスタに移行します(最小限の停止時間が発生します)。

  • Oracle Data Guardを使用してOracle Linux KVMOracle RACクラスタに移行します(最小限の停止時間が発生します)。

  • Oracle Recovery Manager (RMAN)バックアップおよびリストアを使用してOracle Linux KVMOracle RACクラスタに移行します(完全な停止時間が発生します)。

ベア・メタルOracle RACクラスタからOracle Linux KVMOracle RACクラスタに変換することは、次のことを示唆します。

  • 各データベース・サーバーは、KVMホストゲストとともに作成されているOracle Linux KVMサーバーに変換されます。ゲストの数は、デプロイされるOracle RACクラスタの数によって異なります。データベース・サーバー上の各ゲストは、特定のOracle RACクラスタに属します。

  • 変換手順の一環として、最初にベア・メタルOracle RACクラスタがOracle Linux KVM内の1つのOracle RACクラスタに変換されます。データベース・サーバーごとに、1つのゲストが存在するようになります。

  • 変換が終わった後のストレージ・セルのセル・ディスクとグリッド・ディスクの構成は、変換の開始時の構成と同じになります。

  • KVMホストは、各データベース・サーバーの少量のシステム・リソースを使用します。通常、KVMホストは、24 GBとサーバーRAMの6%、および4つの仮想CPUを使用します。Oracle Linux KVMと組み合せて実行するデータベースのSGAのサイズを設定する際には、これらのリソース要件を考慮に入れてください。

  • 詳細な手順は、My Oracle Supportノート2099488.1を参照してください。