3.6.2 障害またはその他の問題によるM.2ディスクの交換

M.2ディスクで障害が発生すると、システム領域の冗長性が低くなり、パッチ適用、イメージ化およびシステムのレスキューに影響を及ぼす場合があります。そのため、問題のあるディスクをすぐに新しいディスクに交換する必要があります。M.2ディスクで障害が発生すると、非アクティブなシステム・ディスクに格納されているソフトウェアを使用するようにストレージ・サーバーが自動的かつ透過的に切り替わり、そのシステム・ディスクがアクティブになります。

M.2ディスクで障害が発生すると、Exadataアラートが生成されます。アラートには、ディスクを交換する特定の手順が含まれます。システムのアラート通知を構成している場合、電子メールでアラートが指定したアドレスに送信されます。

M.2ディスクはホットプラグ対応であり、電源がオンになっているときでも交換できます。M.2ディスクの交換後、Oracle Exadata System Softwareによって、新しいデバイスが自動的にシステム・パーティションに追加され、再構築プロセスが開始されます。

  1. 障害が発生したM.2ディスクを交換する場合は、その障害ディスクの識別情報と場所を確認します。
    CellCLI> LIST PHYSICALDISK WHERE diskType=M2Disk AND status!=normal DETAIL
             name:                      M2_SYS_0
             deviceName:                /dev/sda
             diskType:                  M2Disk
             makeModel:                 "INTEL SSDSCKJB150G7"
             physicalFirmware:          N2010112
             physicalInsertTime:        2017-07-14T08:42:24-07:00
             physicalSerial:            PHDW7082000M150A
             physicalSize:              139.73558807373047G
             slotNumber:                "M.2 Slot: 0"
             status:                    failed
    

    サーバー・シャーシを開いたときに障害ディスクを正しく特定できるように、そのスロット番号を書き留めます。障害ディスクの物理的な交換(手順3)に直接進みます。

  2. M.2ディスクを事前に交換する場合は、そのディスクを交換する準備が必要です。
    1. 交換するM.2ディスクを特定し、他のディスクが正常であることを確認します。
      CellCLI> LIST PHYSICALDISK WHERE DISKTYPE=M2Disk DETAIL
         name:                  M2_SYS_0 
         deviceName:            /dev/sdm   
         diskType:              M2Disk   
         makeModel:             "INTEL SSDSCKJB150G7"   
         physicalFirmware:      N2010112    
         physicalInsertTime:    2017-08-24T18:55:13-07:00   
         physicalSerial:        PHDW708201G0150A   
         physicalSize:          139.73558807373047G   
         slotNumber:            "M.2 Slot: 0"   
         status:                normal   
      
         name:                  M2_SYS_1   
         deviceName:            /dev/sdn   
         diskType:              M2Disk   
         makeModel:             "INTEL SSDSCKJB150G7"    
         physicalFirmware:      N2010112   
         physicalInsertTime:    2017-08-24T18:55:13-07:00   
         physicalSerial:        PHDW708200SZ150A   
         physicalSize:          139.73558807373047G   
         slotNumber:            "M.2 Slot: 1"   
         status:                normal

      出力を調べて、交換するディスクの名前を見つけ、他のディスクのステータスがnormalであることを確認します。たとえば、スロット0にあるディスクを交換する場合は、スロット1にあるディスクについて、status=normalであることを確認します。

      ノート:

      他のM.2ディスクのステータスがnormalでない場合は、M.2ディスクを事前に交換しないでください。

    2. 交換するM.2ディスクを準備します。

      ALTER PHYSICALDISKコマンドをDROP FOR REPLACEMENTオプションを指定して使用します。

      次に例を示します:

      CellCLI> ALTER PHYSICALDISK M2_SYS_0 DROP FOR REPLACEMENT
      Physical disk M2_SYS_0 was dropped for replacement.
      

      ノート:

      このコマンドの後に、対応するM.2ディスクにあるサービスLEDが点灯します。

  3. ストレージ・サーバーを見つけ、そのM.2ディスクを物理的に交換します

    M.2ディスクはホットプラグに対応しているため、セルの電源を切断しなくてもそのディスクを交換できます。

    ストレージ・サーバーを物理的に特定できるように、そのサーバーの前面にある白色のロケータLEDが点灯しています。

    サーバー・シャーシを開いたら、前に収集した情報を使用して、正しいM.2ディスクを特定します。参考までに、そのM.2ディスクにあるサービスLEDも点灯しています。

    M.2ディスクの交換の詳しい手順は、該当するExadataハードウェア・サービス・ガイド内の内部M.2フラッシュSSDに関する情報提供を参照してください(「関連ドキュメント」にリストされています)。

  4. M.2ディスクが交換されたことを確認します。
    CellCLI> LIST PHYSICALDISK WHERE DISKTYPE=M2Disk DETAIL
       name:                  M2_SYS_0 
       deviceName:            /dev/sdm   
       diskType:              M2Disk   
       makeModel:             "INTEL SSDSCKJB150G7"   
       physicalFirmware:      N2010112    
       physicalInsertTime:    2017-10-11T12:07:24-07:00   
       physicalSerial:        PHDW708200SW261B   
       physicalSize:          139.73558807373047G   
       slotNumber:            "M.2 Slot: 0"   
       status:                normal   
    
       name:                  M2_SYS_1   
       deviceName:            /dev/sdn   
       diskType:              M2Disk   
       makeModel:             "INTEL SSDSCKJB150G7"    
       physicalFirmware:      N2010112   
       physicalInsertTime:    2017-08-24T18:55:13-07:00   
       physicalSerial:        PHDW708200SZ150A   
       physicalSize:          139.73558807373047G   
       slotNumber:            "M.2 Slot: 1"   
       status:                normal
  5. システム・ディスク・アレイがactive syncステータスになっているか、再構築中であることを確認します。
    # mdadm --detail /dev/md[2-3][4-5]
    /dev/md24:
          Container : /dev/md/imsm0, member 0
         Raid Level : raid1
         Array Size : 104857600 (100.00 GiB 107.37 GB)
      Used Dev Size : 104857600 (100.00 GiB 107.37 GB)
       Raid Devices : 2
      Total Devices : 2
    
                   State  : active
     Active Devices  : 2
    Working Devices  : 2
     Failed Devices  : 0
       Spare Devices : 0  
    
                UUUID : 152f728a:6d294098:5177b2e5:8e0d766c
       Number    Major    Minor    RaidDevice    State
            1        8       16             0    active sync  /dev/sdb
            0        8        0             1    active sync  /dev/sda
    /dev/md25:
          Container : /dev/md/imsm0, member 1
         Raid Level : raid1
         Array Size : 41660416 (39.73 GiB 42.66 GB)
      Used Dev Size : 41660544 (39.73 GiB 42.66 GB)
       Raid Devices : 2
      Total Devices : 2
    
                   State  : clean
     Active Devices  : 2
    Working Devices  : 2
     Failed Devices  : 0
       Spare Devices : 0  
    
                 UUID : 466173ba:507008c7:6d65ed89:3c40cf23
       Number    Major    Minor    RaidDevice    State
            1        8       16             0    active sync  /dev/sdb
            0        8        0             1    active sync  /dev/sda