8.11.1 Exadataデータベース・サーバー更新のトラブルシューティング
更新ユーティリティによって生成されるログ・ファイルを使用して、更新をトラブルシューティングできます。
更新ユーティリティは、Exadataデータベース・サーバーの更新をオーケストレートします。patchmgrツールを使用したデータベース・ノードの更新は簡潔で、最小限の情報のみが画面に出力されます。追加情報が必要な場合は、patchmgrログと、patchmgrが他のサーバーからコピーしたdbnodeupdate.sh
ログ(使用できる場合)を確認できます。ログ・ファイル(dbnodeupdate.log
)およびdiagファイル(dbnodeupdate.<runid>.diag
)は、最終的に次の2つの場所に存在します。
- 更新した各データベース・サーバー上の
/var/log/cellos
ディレクトリに配置されます。 - 更新ユーティリティを実行しているノード上に統合されます。
更新ユーティリティを実行しているノード上では、-log_dir
フラグをauto
に設定した場合、ログ・ファイルはlog/<リスト・ファイル内のノードのコンテンツに基づいたディレクトリ>
ディレクトリ(更新ユーティリティが起動されたディレクトリからの相対位置)に格納されます。たとえば、更新ユーティリティが/u01/dbserver.patch
にある場合、ログ・ディレクトリは/u01/dbserver.patch/dm01db01_dm01db02_e8f1f753
のようになります。
ログ・ディレクトリにある重要なファイルは次のとおりです。
patchmgr.log
には、様々なデータベース・サーバーでリモート更新コマンドを実行したときの画面出力がまとめられています。<hostname>_dbnodeupdate.<runid>.diag
は、データベース・サーバーでの特定の実行に関するdiagファイルです。<hostname>_dbnodeupdate.log
には、dbnodeupdate.log
の出力にリモート・データベース・サーバーの/var/log/cellos
からの情報を追記したものが含まれています。
前提条件チェック、バックアップ更新またはロールバックが失敗すると、画面上のエラー・メッセージには、どのノードでどのステップが失敗したかに関する情報が示されます。詳細な情報が必要な場合には、前述のログ・ファイルを参照してください。ログ・ファイルで新しい実行の開始を検索してください(zzz
を検索します)。
その時間が実行に一致するかどうかをチェックします。一致した場合は、さらに調べるためにrunidをノートにとります。次に、ERROR
を検索します。
実際のYUM更新よりも前に更新アクションが失敗した場合は、エラーを解決した後で更新を再試行できます。更新が途中で失敗した場合は、ロールバックし、エラーを解決してから再試行することをお薦めします。
まれに、patchmgrで更新のステータス(更新の成否)を判断できないことがあります。このような場合は、更新が失敗したことを示すメッセージが表示されます。ただし、更新が正常に完了している可能性もあります。更新の実際のステータスを確認するには:
- (データベース)ノードのイメージ・ステータスをチェックします。これを行うには、
imageinfo
コマンドを実行します。「Image status
」行にステータスが表示されます。 - Exadataソフトウェアのバージョンをチェックします。これは
imageinfo
コマンドから確認することもできます。
イメージ・ステータスが成功(success)で、Exadataバージョンが予想される新しいバージョンの場合、更新は成功しているため、update failed
(更新の失敗)メッセージは無視して構いません。その後、次の操作を実行します:
- 特定のノード上で
dbnodeupdate.sh -c
を手動で実行し、更新の完了ステップを実行します。 - 完了したノードを(データベース)ノード・ファイルから削除します。
- patchmgrを再実行し、残りのノードに対して更新を実行します。
更新が失敗したかどうかのチェックには、次のようなものがあります。
- patchmgrを使用してデータベース・ノードを更新するための正しい構文は、patchmgrオンライン・ヘルプを参照してください。
- patchmgrを使用する前にSSH等価を構成する必要があります。
- My Oracle Supportノート1553103.1から最新の
dbserver.patch.zip
をダウンロードします。 - patchmgrオーケストレーションに失敗した理由を分析するには、Oracleサポート・サービスでサービス・リクエストを開きます。