7.1 XSHの起動と使用

このトピックでは、Exascaleシェル・コマンドライン・インタフェース(XSH)を起動および使用する方法について説明します。

XSHは、Exadataコンピュート・ノードおよびストレージ・サーバー上にあるコマンドライン・ツールです。XSHを使用して、Exascaleファイルおよびストレージに対してLinuxのようなコマンドを実行できます。

XSHを使用するには、Exascaleユーザー・アカウントと、Exascaleユーザー・アカウントのデジタル・キー・ストア(ウォレット)にアクセスできる必要があります。

XSHコマンドでウォレットを指定しない場合、XSHでは次の検索パスで使用可能な最初のExascaleユーザー・ウォレットを使用します:

  1. $OSSCONF/eswallet
  2. $ORACLE_BASE/admin/eswallet
  3. /etc/oracle/cell/network-config/eswallet

XSHコマンドを実行するには、次のコマンドライン構文を使用します:

$ xsh [ XSH-command ]

コマンドラインのXSH-commandは、実行するXSHコマンドを指定します。次に例を示します:

$ xsh ls
@MYDATA
$ xsh ls @MYDATA
@MYDATA/x  @MYDATA/y  @MYDATA/z1  @MYDATA/z2  @MYDATA/z3
$

コマンドを指定しない場合、XSHではコマンド・リスおよびと基本的なヘルプ情報が表示されます。次に例を示します:

$ xsh
cat
clone
cp
dd
ls
man
hexdump
rm
scrub
snap
strings
template
touch
xattr
version
chacl
mv
lsacl

Enter 'xsh man <command>' or 'xsh man -e <command>' for details
E.g., Enter 'xsh man dd' or 'xsh man -e dd'
Enter 'xsh man man' to see other options accepted by 'xsh man'

トラブルシューティングを容易にするために、$XSH_TRACE_LEVEL環境変数を設定してトレースを有効にできます。トレース・レベルは、1 (最小トレース)、2 (中程度のトレース)または3 (最大トレース)に設定できます。次に例を示します:

# sh/bash/ksh
$ export $XSH_TRACE_LEVEL=3

トレース・ファイルは、$XSH_TRACE_LEVEL環境変数を使用してトレースが有効になっている間に発行されたXSHコマンドごとに書き込まれます。トレース・ファイルは、次のリストの最初のアクセス可能な場所に書き込まれます:

  1. $ADR_BASE環境変数が設定されている場合:

    $ADR_BASE/diag/EXC/xsh_<username>/<hostname>/trace/xsh_<date>.trc
  2. /var/log/oracle/diag/EXC/xsh_<username>/<hostname>/trace/xsh_<date>.trc
  3. /tmp/diag/EXC/xsh_<username>/<hostname>/trace/xsh_<date>.trc

トレースを停止および非アクティブにするには、$XSH_TRACE_LEVEL環境変数を0 (ゼロ)に設定します。次に例を示します:

# sh/bash/ksh
$ export $XSH_TRACE_LEVEL=0

$XSH_TRACE_LEVEL環境変数を使用する以外に、XSHコマンドに--traceまたは-Tオプションを含めることで、単一のコマンドのトレースを有効にできます。次に例を示します:

$ xsh ls --trace 3 @MYDATA