1.2.7 I/Oリソース管理(IORM)

I/Oリソース管理(IORM)およびOracle Database Resource Managerでは、複数のデータベースおよびプラガブル・データベース間で同じストレージを共有できるのみならず、様々なデータベースにI/Oリソースを割り当てることができます。

Oracle Exadata System Softwareは、IORMおよびOracle Database Resource Managerと連動することにより、複数のデータベース間で同じストレージ・サーバーのセットを共有する場合でも、顧客定義のポリシーを満たすことができます。その結果、1つのデータベースでI/O帯域幅を占有して他のデータベースのパフォーマンスが低下することがなくなります。

IORMでは、管理者が設定した共有および優先順位のレベルに従って、すべてのデータベースの複数のアプリケーションおよびユーザー間で、ストレージ・セルのI/Oリソースを管理できます。これにより、スループットに依存するバッチ・アプリケーションよりもレイテンシに依存するオンライン・トランザクション処理(OLTP)アプリケーションにディスクおよびフラッシュI/O帯域幅を多く割り当てることができるため、OLTPとレポート処理のワークロードのバランスが改善します。Oracle Database Resource Managerを使用することにより、管理者はデータベース・ホストでのプロセッサの使用率をアプリケーション単位で制御できます。IORMOracle Database Resource Managerを組み合せることにより、管理者はより正確なポリシーを設定できます。

IORMでは、Exadataスマート・フラッシュ・キャッシュおよびExadata RDMAメモリー・キャッシュ(XRMEMキャッシュ)の領域使用率も管理されます。クリティカルなOLTPワークロードには、Exadataスマート・フラッシュ・キャッシュまたはXRMEMキャッシュ内の領域を保証することで、安定したパフォーマンスを提供できます。

データベース用のIORMまたはプラガブル・データベース(PDB)は、Oracle Database Resource Managerから実装および管理されます。データベース・インスタンスのOracle Database Resource Managerは、ストレージ・セル内のIORMソフトウェアと通信して、ユーザー定義のサービス・レベルのターゲットを管理します。データベース・リソース・プランはデータベースから管理されますが、データベース間のプランはストレージ・セル上で管理されます。

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