1.2.4 永続メモリー・アクセラレータおよびRDMA
永続メモリー(PMEM)アクセラレータを使用すると、リモート・ダイレクト・メモリー・アクセス(RDMA)を使用して永続メモリーに直接アクセスできできることで、レスポンス時間が速くなり、読取りレイテンシが短縮されます。
ノート:
PMEMは、高容量(HC)またはExtreme Flash (EF)ストレージを搭載したExadata X8M-2およびX9M-2ストレージ・サーバー・モデルでのみ使用できます。
Oracle Exadata System Softwareリリース19.3.0以降では、株式取引、IOTデバイスなどの極端に短いレスポンス時間を必要とするワークロードで、PMEMキャッシュとPMEMログの形式でPMEMとRDMAを利用できます。
データベース・クライアントがPMEMキャッシュから読み取ると、クライアント・ソフトウェアはキャッシュされたデータのRDMA読取りを実行します。これにより、ストレージ・サーバー・ソフトウェアがバイパスされ、結果がExadataスマート・フラッシュ・キャッシュよりもはるかに高速に配信されます。
PMEMキャッシュは、Exadataスマート・フラッシュ・キャッシュと連携します。次の表では、PMEMキャッシュの構成時にサポートされるキャッシュ・モードの組合せについて説明します。
PMEMキャッシュ・モード | フラッシュ・キャッシュ・モード | サポートされる構成? |
---|---|---|
ライトスルー | ライトスルー |
はい。 これは、標準冗長性の高容量(HC)サーバーのデフォルト構成です。 |
ライトスルー | ライトバック |
はい。 これは、高冗長性のHCサーバーのデフォルト構成です。これは、Extreme Flash (EF)サーバーのデフォルト構成でもあります。 |
ライトバック | ライトバック |
はい。 ただし、ベスト・プラクティスの推奨事項は、ライトスルー・モードでPMEMキャッシュを構成することです。この構成によって、最高のパフォーマンスと可用性が提供されます。 ノート: Oracle Exadata System Softwareリリース23.1.0以降、PMEMキャッシュはライトスルー・モードでのみ動作します。 |
ライトバック | ライトスルー |
いいえ。 ライトバック・フラッシュ・キャッシュで補わないと、書込み集中型のワークロードによってライトバック・モードのPMEMキャッシュが過負荷になる可能性があります。 |
PMEMキャッシュが構成されていない場合、Exadataスマート・フラッシュ・キャッシュはライトバック・モードとライトスルー・モードの両方でサポートされます。
REDOログの書込みは重要なデータベース操作であり、負荷の急増や停止を防ぐために適切なタイミングで完了する必要があります。Exadataスマート・フラッシュ・ログは、REDO書込みレイテンシの外れ値を抑制するように設計されています。PMEMログは、PMEMおよびRDMAを使用することで、REDOログ書込みレイテンシをさらに短縮するために役立ちます。
PMEMログを使用すると、データベース・クライアントはRDMAを使用してREDOログI/Oバッファをストレージ・サーバーのPMEMに直接送信するため、転送レイテンシが短縮されます。その後、セル・サーバー(cellsrv
)はREDOをExadataスマート・フラッシュ・ログ(有効な場合)およびディスクに書き込みます。
REDOログの書込みレイテンシが短縮されるとOLTPのパフォーマンスが向上し、トランザクションのスループットが向上します。PMEMログがバイパスされる場合でも、Exadataスマート・フラッシュ・ログを使用できます。