9.7.7.2 タスク2: スタンバイ・サイトでのスパース・テスト・マスターおよびスパース・ファイルの構成

このタスクでは、スタンバイをテスト・マスターに変換し、スパース・ファイルを作成して、プライマリ・データベースからREDOを受信して適用します。

ノート:

このプロセスでは、フル・スナップショット・データベースを作成せず、既存のスタンバイ・データベースの一部を使用して、スタンバイにスパース・データ・ファイルを追加します。スタンバイ・データベースの制御ファイルは、追加されるスパース・ファイルを使用するために変更されます。今後は、同じスタンバイ・インスタンスが使用されますが、REDO適用ではスパース・ファイルを使用して変更を格納し、スナップショットのスパース・テスト・マスター・ファイルとして機能する元のスタンバイ・データ・ファイルはそのままにします。

既存のデータ・ファイルを使用して、プロセスが実行された時点のデータでフル・データベース・スナップショットをサポートします。

  1. TM_STANDBYデータベースのすべてのインスタンスを停止します。
    $ srvctl stop db –d tm_standby –o abort
  2. SQL*Plusを使用して、マウント・モードでTM_STANDBYインスタンスのいずれかを起動します。
    SQL> startup mount
  3. SPARSEディスク・グループを指すように、スタンバイ・インスタンスのDB_CREATE_FILE_DEST設定を変更します。
    これにより、作成される新しいデータ・ファイルすべてが、SPARSEディスク・グループに格納されます。このステップを実行するには、スタンバイ・ファイルの管理を無効にする必要があります。
    SQL> alter system set standby_file_management='MANUAL';
    SQL> alter system set db_create_file_dest='+SPARSE';
  4. スタンバイ・データベースに対してタスク1で作成したrename_files.sqlスクリプトを実行します。
    スクリプトを実行すると、TM_STANDBY制御ファイルでデータ・ファイルの名前が変更され、スナップショットのスパース・ファイルが作成されます。
    SQL> @rename_files
  5. スタンバイ・ファイルの管理を再度有効にします。
    このステップを完了すると、REDOを受信してデータ・ファイルを作成するときに、プライマリに追加された新しいデータ・ファイルすべてが、スタンバイによって自動的に作成されます。
    SQL> alter system set standby_file_management='AUTO';
  6. TM_STANDBYへのREDO適用を有効にします。
    このステップを完了すると、スナップショットにREDOが適用され、次回のスナップショット作成に備えて最新に保たれます。
    DGMGRL> edit database tm_standby set state='APPLY-ON';
  7. 残りのインスタンスをマウント・モードで再起動します。
    $ srvctl start db –d tm_standby –o mount

    ノート:

    プライマリ・データベースでローカルのプラガブル・データベース(PDB)をクローニングする場合は、スタンバイでActive Data Guardモードを有効にします。これには、Active Data Guardのライセンスが必要です。

図9-15 REDOを適用するテスト・マスター・ファイルおよびスパース・ファイルを含む構成

図9-15の説明が続きます
「図9-15 REDOを適用するテスト・マスター・ファイルおよびスパース・ファイルを含む構成」の説明