9.1 Exadataスナップショットを使用する前に

Exadataスナップショットを使用する前に、最適なユースケースを理解します。

本番データベースのワークロードに加えて、多くの顧客は、アプリケーション開発、テスト、品質保証などの非本番ワークロードにOracle Exadataを使用します。

Oracle Exadata System Softwareリリース24.1.0以降、Oracle Exadata Exascaleでは、Oracle Databaseと緊密に統合され、Exadata上のスナップショットおよびクローンをサポートするためにテスト・マスター・データベースを必要としない高度なスナップショットおよびクローニング機能が導入されています。たとえば、Oracle Databaseでは、CREATE PLUGGABLE DATABASEおよびALTER PLUGGABLE DATABASE SQLコマンドを介して、プラガブル・データベース(PDB)にネイティブのスナップショットおよびクローニング機能を提供します。Oracle DatabaseでExascaleストレージを使用する場合、PDBスナップショットおよびスナップショット・コピー(クローニング)機能では、ネイティブのExascaleスナップショットおよびクローンを自動的に使用します。これらは、基礎となるOracle Databaseファイルに直接基づく領域効率の高いファイル・コピーです。

ノート:

可能なかぎり、Exascaleによって提供される高度なスナップショットおよびクローニング機能を使用することをお薦めします。

Exascaleがないシステムでは、Exadataスナップショットは、Oracleデータベースに対してスペース効率に優れた読取り専用クローンまたは読取り/書込みクローンを作成するためのソリューションです。このようなクローンは、開発やテストまたはその他の本番以外の目的で使用できます。Exadataスナップショットは、Exadataのパフォーマンスおよび可用性の機能を利用する非本番データベースで特に役立ちます。たとえば、Exadataスマート・スキャン機能の使用を検証するアプリケーション機能テストなどです。

ただし、Exadataスナップショットを使用する前に、非本番データベースのニーズには代替テクノロジやアプローチを使用した方がよい場合があることに注意してください。ビジネス・ニーズとともに次の点を考慮してください。

  • エンドツーエンドの完全なパフォーマンスと高可用性(HA)テストが必要な場合、Oracleでは、本番環境をミラー化した対応するテスト環境をお薦めします。これは、ハードウェア、ソフトウェア、データベースまたはアプリケーションの変更に応じてパフォーマンスの向上または低下を完全に評価できる唯一のソリューションです。

  • ExadataシステムがExascaleなしの実行に制限されており、要件において、Exadataスマート・ストレージ機能を必要としない動的スナップショット機能が重視されている場合は、ExadataでOracle Advanced Cluster File System (Oracle ACFS)スナップショットを使用することを検討してください。