リリース21.2の新機能
問合せにおける配列とマップのネスト解除
配列またはマップを一連の行に変換する、UNNEST句が導入されました。FROM句の構文も、問合せで使用される表の後に式のリストを指定できるように拡張されています。これは、UNNEST句がある問合せの場合に問合せランタイムで選択される索引に影響を与える可能性があります。
ユーザー・データの消去
ユーザー・データが不要になった後の指定期間内にそれらのデータを消去する機能が追加されました。これによる、アプリケーションのパフォーマンスへの大きな影響はありません。このデータ消去という新機能は、バックグラウンドで実行され、不要データをなくします。データベースの観点から不要とみなされたデータ(削除されたデータ、更新済レコードの旧バージョン、期限切れデータなど)がすべて削除されます。データ消去機能では、対応する不要な索引レコードも削除されます。
次の2つの新しいRep Nodeパラメータによって消去を制御します。1つはenableErasureであり、消去を有効にするために使用します。これはデフォルトでは無効になっています。もう1つはerasurePeriodであり、消去サイクルの完了までに必要な時間を指定します。
ノート:
スナップショットベースのバックアップによって、元のファイルへのハード・リンクが作成されます。これらのバックアップがターゲットの場所にコピーされ、対応するハード・リンクが削除されるまで、消去機能によってそれらのファイル内の不要データが処理されることはありません。ファイルへのハード・リンクがある場合、消去機能ではそのファイルは無視されます。プロパティ・グラフ・パッケージの非推奨
リリース21.2以降、RDFプロパティ・グラフ・パッケージは非推奨となり、Oracle NoSQL Databaseでは動作保証されなくなりました。
診断ユーティリティでのDSA (ssh-dss) SSHキーの無効化
DSA (ssh-dss) SSHキーは、そのアルゴリズムにセキュリティ上の脆弱性があることから、診断ユーティリティでサポートされなくなりました。診断ユーティリティでDSA (ssh-dss) SSHキーを使用しようとすると、次のようなエラー・メッセージが表示されます。
DefaultAuthFuture[ssh-connection]: Failed (IllegalArgumentException) to
execute: No signer could be located for key type=ssh-dss
今後のバージョンでは、RSA (ssh-rsa) SSHキーのサポートも、同様の理由で削除される可能性があります。ECDSAやED25519などの他のSSHキー・アルゴリズムに移行することをお薦めします。