テリトリ、割当およびチャネル営業
営業アプリケーションを直接販売向けに構成済で、チャネル営業支店を直接販売組織に追加することを前提としているため、この項では、テリトリおよび割当の詳細を説明しません。
かわりに、テリトリおよび割当、チャネル営業で使用されるテリトリ・タイプ、各チャネル営業オブジェクトで使用可能な割当のタイプ、チャネル営業のテリトリおよび割当を構成する高レベルなプロセスについて簡単に説明します。
テリトリおよび割当の詳細は、次のガイドを参照してください。
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実装スタート・ガイド
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営業の実装ガイド
テリトリとは何ですか。
テリトリでは、パートナ・アカウント、パートナ営業担当および関連するトランザクションに対するチャネル・マネージャの管轄区域を定義します。 テリトリを使用して、チャネル営業ユーザーをパートナ・アカウント、リード、ディール登録および商談に自動的に割り当てるルールを提供します。 テリトリ階層では、リソースの職責を定義し、営業データへのアクセスを制御します。
チャネル営業ではどのテリトリ・タイプが使用されますか。
チャネル営業では2つのテリトリ・タイプが使用されます。
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パートナ・テリトリ: パートナ・テリトリは、特定のパートナのテリトリです。 パートナ・テリトリでは、パートナが販売することを承認された品目および顧客市場のセグメントが定義されます。 パートナ・テリトリでは、テリトリ・タイプはパートナであり、パートナとパートナ・テリトリは1対1の関係にあります。よって、パートナ組織はパートナ・テリトリを1つだけ持ちます。
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チャネル営業マネージャ・テリトリ: 販売チャネル・テリトリは、(内部の)チャンネル営業チームのテリトリです。 販売チャネル・テリトリでは、テリトリ・タイプはチャネル営業マネージャです。 テリトリの所有者およびメンバーは、オブジェクトにアクセスできます。 オブジェクトによって、これらのメンバーは表示以外にもアクセス権を持つ場合があります。
次のカバレッジ・モデルでは、チャネル営業マネージャ・タイプのテリトリが定義されます。
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販売アカウント中心: このカバレッジ・タイプは、販売アカウントの特性と、包含および除外を使用して定義されます。 たとえば、チャネル・マネージャは、最終顧客がカリフォルニアにいるすべての間接商談をカバーするために割り当てられます。
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パートナ中心: このカバレッジ・タイプは、パートナ組織の次の特性または属性によって定義されます。
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パートナのプライマリ地域。
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パートナの組織タイプ(たとえば、非公開、公開、政府所有、非営利)。
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パートナ組織のサイズ。
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顧客カテゴリ分類モデルに基づいた3つの補助ディメンションがパートナに使用可能です。
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個々に選択されたパートナ。 パートナ中心のテリトリに直接割り当てる、または除外するパートナを選択します。 たとえば、チャネル・マネージャは、AA Solutionsという名前のパートナに割り当てられます。 このチャネル・マネージャは、AA Solutionsがパートナであるすべての間接商談に割り当てられます。 包含されたパートナの商談は、製品および販売チャネルごとに追加で適格にすることができます。
パートナ・アカウントの割当および商談売上明細の割当は、最初にパートナ中心のテリトリ、次に販売アカウント中心のテリトリと照合されます。一方、リード、およびディール登録テリトリ・ベースの割当は、「販売アカウント」カバレッジを持つチャネル営業マネージャのテリトリと照合されます。
ディメンションとは何ですか。
ディメンションは、テリトリの管轄の境界を定義する属性です。 たとえば、地理ディメンションを使用して、国、都道府県または郵便番号でテリトリを定義できます。 定義された地理に分類される各パートナは、テリトリおよびそのテリトリのチャネル営業チームに割り当てられます。 ディメンションを使用して、パートナ、リード、ディールおよび商談項目を正しいテリトリに割り当てます。 パートナを持つリードの場合、パートナ中心のテリトリと照合されます。
ディメンションの公開方法
次のステップを実行して、テリトリに追加するディメンションを表示します。
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営業管理者の認証情報でサインインします。
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サンドボックスにいることを確認します。
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「テリトリ提案の管理」タスクを検索して選択します。
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「テリトリ提案の管理」ページで「ディメンションおよびメトリック使用可能」をクリックします。
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「ディメンションおよびメトリック使用可能」ページで「編集」をクリックします。
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「ディメンション」の下の「処理」メニューから「追加」を選択します。
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表示するディメンションを選択し、「OK」をクリックします。
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使用可能なディメンションおよびメトリックの編集ページで「保存してクローズ」をクリックします。
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「ディメンションおよびメトリック使用可能」ページの「処理」メニューから、「ロードおよびアクティブ化」を選択します。
「ディメンションおよびメトリックの有効化」ページの「プロセス・ステータス」には、「ロードがスケジュールされました」、「ロード進行中」と表示されます。 「テリトリ提案の管理」ページに新しいディメンションが表示されるには、ロードが完了するまで待機する必要があります。 「アクション」メニューから「ステータスを更新」を選択して、ロード・プロセスをチェックできます。 ロードは、「プロセス・ステータス」に「アクティブ化は正常に完了しました」と表示されると完了します。
ディメンションをテリトリに追加する方法
次のステップを実行して、ディメンションを選択されたテリトリに追加します。
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営業管理者の認証情報でサインインします。
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サンドボックスにいることを確認します。
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「テリトリ提案の管理」タスクを検索して選択します。
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「テリトリ提案の管理」ページで、編集するテリトリを含むテリトリ提案の名前をクリックします。
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そのテリトリ提案のテリトリ・リストから、編集するテリトリの名前をクリックします。
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「詳細」領域で「カバレッジ」タブをクリックします。
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「追加」アイコンをクリックするか、「処理」メニューから「追加」を選択します。
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「カバレッジの編集」ページのディメンション・リストから追加するディメンションを選択します。
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テリトリに追加するディメンション・メンバーを「選択可能なディメンション・メンバー」リストから「選択したディメンション・メンバー」リストに移動します。
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「保存してクローズ」をクリックして作業を保存します。
これらのディメンションを親テリトリに追加し、子テリトリでこれらのディメンションも使用する場合は、各子テリトリにディメンションを追加する必要があります。 たとえば、顧客規模ディメンションを親テリトリに追加し、子テリトリでも同じ顧客規模ディメンションを使用する場合は、同じ顧客規模ディメンションを各子テリトリに追加する必要があります。
割当とは何ですか。
割当は、何をどこに、または誰に割り振るかを決めるプロセスです。 テリトリ割当には3つのカテゴリがあります。
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ルールベースの割当
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テリトリベースの割当
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テリトリベースの割当+ルール・フィルタリング
マッピングおよびマッピング・セットとは何ですか。
マッピングおよびマッピング・セットは、テリトリベースの割当を推進します。 マッピングは、割当処理中に使用されるディメンション、属性およびテリトリ・フィルタリングを識別します。
マッピングには3つのタイプがあります。
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ディメンション・マッピング: 比較対象の作業オブジェクト属性と候補オブジェクト属性がディメンション属性(製品など)の場合は、ディメンション・マッピングを使用します。
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属性マッピング: 作業オブジェクト属性と候補オブジェクト属性の間で属性値を比較および照合するには、属性マッピングを使用します。 候補オブジェクト属性の値が作業オブジェクト属性と一致すると、その候補が選択されます。 比較対象の作業オブジェクト属性と候補オブジェクト属性が非ディメンション属性の場合は、属性マッピングを使用します。
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リテラル・マッピング: 候補オブジェクトをフィルタするには、リテラル・マッピングを使用します。 この形式のマッピングを使用すると、候補属性を、ユーザーが選択した特定の値と比較できます。 割当エンジンは、マップされた候補オブジェクト属性を、指定されたリテラル値と比較します。
マッピング・セットを使用してマッピングをグループ化すると、作業オブジェクトと候補オブジェクトの各組合せに対して複数のマッピングを作成できます。 マッピング・セットでは、使用するマッピング、およびテリトリベースの割当での使用順序が決定されます。 マッピング・セットは、テリトリ・ベースの割当およびルール・フィルタリングを使用するテリトリ・ベースの割当でのみ使用されます。 アカウント、リード、商談、パートナ・アカウントおよびディールのマッピング・セットが事前定義されています。 ただし、作業オブジェクトと候補オブジェクトの各組合せに対して追加のマッピング・セットを定義できます。
チャネル営業オブジェクトのマッピング・セットはどこにありますか。
各オブジェクトのマッピング・セットは、次の設定タスク内にあります。
次の表に、パートナ・アカウントの営業割当マネージャ・オブジェクトの管理タスク、リードおよびディール登録の営業リード割当オブジェクトの管理タスク、商談および売上の営業割当マネージャ・オブジェクトの管理タスクを含む、チャネル営業オブジェクトおよび各チャネル営業オブジェクトのマッピングを構成するのに使用される設定タスクの名前を示します。
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チャネル営業オブジェクト名 |
設定タスク名 |
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パートナ・アカウント |
営業アサイメント・マネージャ・オブジェクトの管理 |
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リード |
営業リード割当オブジェクトの管理 |
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商談 |
営業アサイメント・マネージャ・オブジェクトの管理 |
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収益 |
営業アサイメント・マネージャ・オブジェクトの管理 |
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ディール登録 |
営業リード割当オブジェクトの管理 |
チャネル営業テリトリを構成するにはどのようにしますか。
次のステップに、チャネル営業のテリトリ構成プロセスの概要を示します。
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作成する予定の営業テリトリのタイプを構成します。
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地理に基づいてチャネル営業テリトリを設定する場合は、地理参照情報をインポートした国に対するテリトリの設定の際に、使用する予定の地理要素を有効化します。 必要に応じて、地理要素をゾーンに編成できます。
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チャネル営業テリトリで使用する予定のテリトリ・ディメンションを有効化する必要があります。
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チャネル営業テリトリ自体を設定します。 このステップには次の作業が含まれます。
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テリトリ提案を作成します。 提案は、既存のテリトリ設定に影響を及ぼすことなくテリトリを更新できるサンドボックスのことで、テリトリを後から再調整するときに役立ちます。 テリトリを変更すると、その変更はただちにアクティブになります。
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テリトリ提案でチャネル営業テリトリの階層を作成します。 最上位テリトリから下位へと順に行います。
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テリトリ提案をアクティブ化します。
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割当オプションを構成します。 割当の動作は、一連のシステム・プロファイル・オプションにより制御されます。 デフォルトで、営業アプリケーションは次の処理を実行します。
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アカウントが作成または更新されると、営業テリトリをアカウントに自動的に割り当てます。 商談の割当は手動です。
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パートナ営業担当者は、個々の商談を編集する際に割当プロセスを起動できます。 あるいは、定期的に実行するように設定した販売アカウント割当プロセスによって商談が割り当てられます。 Oracleはデフォルトの動作として商談の手動割当を設定し、多数(100,000以上)の商談のある会社においてパフォーマンスの問題が生じないようにしています。 それほど多くのボリュームを抱えていない組織の場合は、「保存時の割当発行の使用可能」プロファイル・オプションを「はい」に設定して、商談を自動的に割り当てることができます。
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次の割当プロセスを実行して、それぞれにアカウントと商談を割り当てます。
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アカウント割当の要求
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売上テリトリ・テリトリ・ベース割当
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これらのプロセスは、テリトリをアクティブ化した直後に実行し、定期的に実行するように設定して、進行中の割当を処理する必要があります。 これらのプロセスを実行する頻度は、ビジネス・ニーズによって決まります。
チャネル営業マネージャのテリトリの例
次の図に、このガイドに記載されている2つのビジネス・ユース・ケースをサポートするためのチャネル営業マネージャのテリトリの基本セットの例を示します。 この例は、実装スタート・ガイドに記載されている直接販売テリトリ階層に基づいています。
米国内のチャネル営業マネージャのテリトリは、Eastern、CentralおよびWesternの3つに分割されています。 ただし、この例では、営業オブジェクトを適切な直接販売テリトリ、適切なチャネル営業マネージャ・テリトリのどちらに割り当てるか決定するため、会社規模ディメンションも使用します。 この例では、会社規模が大のオブジェクトはすべて直接販売に割り当てられ、会社規模が中または小のオブジェクトはすべてチャネル営業に割り当てられます。