ロードしたモジュールに関する情報のリスト
lsmodコマンドを使用して、カーネルにロードされたモジュールをリストし、modinfoコマンドを使用して各モジュールの詳細を確認します。 詳細は、lsmod(5)およびmodinfo(8)の各マニュアル・ページを参照してください。
lsmodコマンドを実行して、カーネルにロードされているモジュールをリストします。lsmodModule Size Used by udp_diag 16384 0 ib_core 311296 0 tcp_diag 16384 0 inet_diag 24576 2 tcp_diag,udp_diag nfsv3 49152 0 nfs_acl 16384 1 nfsv3 ... dm_mirror 24576 0 dm_region_hash 20480 1 dm_mirror dm_log 20480 2 dm_region_hash,dm_mirror ...出力には、モジュール名、使用しているメモリーの量、モジュールを使用しているプロセスの数、およびそのモジュールが依存している他のモジュールの名前が表示されます。 たとえば、モジュール
dm_logは、dm_region_hashおよびdm_mirrorモジュールによって異なります。 この例は、2つのプロセスが3つのモジュールすべてを使用していることも示しています。modinfoコマンドを使用して、モジュールの詳細情報を表示します。modinfo ahcifilename: /lib/modules/6.12.0-100.28.2.el10uek.x86_64/kernel/drivers/ata/ahci.ko.xz version: 3.0 license: GPL description: AHCI SATA low-level driver author: Jeff Garzik srcversion: 1DC2CDA088C5DC03187A5E0 alias: pci:v*d*sv*sd*bc01sc06i01* ... depends: libata,libahci intree: Y name: ahci retpoline: Y vermagic: 6.12.0-100.28.2.el10uek.x86_64 SMP preempt mod_unload modversions sig_id: PKCS#7 signer: Oracle CA Server sig_key: 7B:38:D7:DC:38:51:E7:C7:F1:61:C5:5D:8D:CC:6B:1C:90:82:4D:05 sig_hashalgo: sha512 signature: 64:05:FC:CC:B1:D3:88:91:B6:C9:A2:39:A3:A9:BB:8C:95:11:36:20: 62:9C:95:D9:8B:B8:F6:5F:CC:D2:93:4E:7D:59:E1:80:DB:70:FA:4C: 9B:8D:75:E3:98:AB:9D:BD:94:93:A7:72:0B:28:3B:15:4E:96:0D:E3: 9F:FE:24:1A:09:B5:31:27:F2:EE:45:61:C8:4A:D3:4B:82:07:23:66: A1:06:F4:DF:B9:FF:D2:78:08:1D:AA:EC:DE:3C:E4:17:BD:69:6A:A5: ... 64:F0:4F:E2:4E:F3:47:A5:40:E8:F7:07:68:3F:58:25:32:BA:13:E9: 00:46:7A:2F:30:73:B4:32:48:76:6B:1E parm: marvell_enable:Marvell SATA via AHCI (1 = enabled) (int) parm: mobile_lpm_policy:Default LPM policy for mobile chipsets (int) ...出力には、次の情報が含まれています。
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filename -
カーネル・オブジェクト・ファイルの絶対パス。
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version -
モジュールのバージョン番号。 パッチが適用されたモジュールのバージョン番号は更新されない場合があり、新しいカーネルで見つからないか削除される可能性があることに注意してください。
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license -
モジュールのライセンス情報。
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description -
モジュールの簡単な説明。
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author -
モジュールの作成者クレジット。
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srcversion -
モジュールを作成するために使用されたソース・コードのハッシュ。
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alias -
モジュールの内部別名。
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depends -
このモジュールが依存しているモジュールのカンマ区切りリスト。
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retpoline -
Spectreのセキュリティ脆弱性に対する緩和を含むモジュールが構築されていることを示すフラグ。
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name - モジュール名
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intree -
モジュールがカーネル内のツリー・ソースから構築され、汚染されていないことを示すフラグ。
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vermagic -
モジュールのコンパイルに使用されたカーネル・バージョンであり、モジュールのロード時に現在のカーネルに対してチェックされます。
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sig_id -
セキュア・ブート用のモジュールの署名に使用された可能性がある署名キーの格納に使用されるメソッド(通常はPKCS#7)
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signer -
セキュア・ブートのモジュールに署名するために使用される署名キーの名前。
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sig_key -
モジュールの署名に使用されるキーの署名キー識別子。
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sig_hashalgo -
署名済モジュールの署名ハッシュの生成に使用されるアルゴリズム。
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signature -
署名済モジュールの署名データ。
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parm -
モジュール・パラメータおよび説明。
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modinfo -nコマンドを使用して、ファイル・システム上のモジュールへのファイル・パスを検索します。モジュールは、カーネル・オブジェクト・ファイル(
/lib/modules/kernel_version/kernel/*ko*)からカーネルにロードされます。 カーネル・オブジェクト・ファイルの絶対パスを表示するには、-nオプションを指定します。次に例を示します。modinfo -n parport/lib/modules/6.12.0-100.28.2.el10uek.x86_64/kernel/drivers/parport/parport.ko.xz