Kea DHCPv4サービスの構成

kea-dhcp4サービスを構成するには、次のステップを実行します。

元の構成ファイルのバックアップ・コピーを作成します。
インストールされている構成ファイルには、ネットワークの構成に役立つコメントおよび設定例が含まれています。バックアップでは、元のファイルの内容を保持しながら、元のコピーを編集できます。
```
sudo cp /etc/kea/kea-dhcp4.conf /etc/kea/kea-dhcp4.conf.bak
```

/etc/kea/kea-dhcp4.confを開き、内容を次のサンプル・テキストに置き換えます:

{ "Dhcp4": {

    "interfaces-config": {
        "interfaces": [ "<interface name>" ]
    },

    "lease-database": {
        "type": "memfile",
        "persist": true,
        "name": "/var/lib/kea/kea-leases4.csv"
    },

    "valid-lifetime": 4000,

    "option-data": [
        {
            "name": "domain-name-servers",
            "data": "<DNS server IP addresses>"
        }
    ],

    "subnet4": [
        {
            "id": 1,
            "subnet": "<subnet IP address/netmask>",
            "option-data": [
                {
                    "name": "routers",
                    "data": "<router IP address>"
                }
            ],

            "pools": [{ "pool": "<IP address range>" }]
        } 
    ],

    "loggers": [
        {
            "name": "kea-dhcp4",
            "output-options": [
                { "output": "stdout" }
            ],
            "severity": "INFO"
        }
    ]
}
}

プレースホルダー値を、ネットワークに適用される値に置き換えます。
1. interfacesの値を、サービスがDHCPメッセージをリスニングするインタフェースの名前に置き換えます。
  たとえば:
```
"interfaces": [ "eno1" ]
```
2. lease-databaseのパラメータおよび値を確認し、ネットワークのニーズに合う変更を加えます。
  次のいずれかのパラメータを変更することを検討してください:
  - type-kea-dhcp4が使用するデータベースのタイプ。memfileがデフォルトです。この場合、サービスはリース情報をメモリーに保持し、情報をディスク上のCSVファイルに保存します。
    
    リース・データベース・ストレージ用にMySQLまたはPostgreSQLデータベースを設定した場合は、値をmysqlまたはpostgresqlに変更できます。詳細については、Kea Administrator's Reference Manualを参照してください。
  - persist-kea-dhcp4がリース・データベース情報をディスクに保存するかどうかを示すブール値。デフォルトはtrueです。 falseに設定すると、システムの再起動によって、kea-dhcp4によってIPアドレスが割り当てられているレコードが失われます。
  - name-データベース・ファイルへの絶対パス。 Keaには、/var/lib/kea/kea-leases4.csv内のkea-dhcp4用のデフォルトのCSVファイルが用意されていますが、ここでカスタム値を入力できます。
3. valid-lifetimeの値を確認し、ネットワークのニーズに合せて値を変更します。
  サーバーによって割り当てられたリースが有効である秒数を表す整数を入力します。
4. option-dataのdomain-name-serversの下で、data値を、使用するネーム・サーバーのIPアドレスに置き換えます。
  たとえば:
```
"name": "domain-name-servers",
            "data": "10.0.2.10, 10.0.2.11"
```
5. subnet値を、ネットワーク上のサブネットIPアドレスに置き換えます。
  たとえば:
```
"subnet": "10.0.2.0/24",
```
6. pool値を、定義したサブネット内のIPアドレスの範囲に置き換えます。
  たとえば:
```
"pool": "10.0.2.20 - 10.0.2.100",
```
7. loggersの値を確認し、ネットワークのニーズに合せて値を変更します。
構成ファイルを保存します。
構成ファイルに構文エラーがないか確認します。
```
kea-dhcp4 -t /etc/kea/kea-dhcp4.conf
```
DHCPサービスを有効にして起動します。
```
sudo systemctl enable --now kea-dhcp4
```