バックアップからのXFSファイル・システムのリストア
xfsrestoreコマンドを使用して、XFSファイル・システムで実行したバックアップに関する情報を確認したり、バックアップからデータをリストアします。
xfsrestore -Iコマンドを使用してバックアップ・インベントリを表示することで、使用可能なすべてのバックアップを確認します。xfsrestore -Iコマンドは、セッションIDやセッション・ラベルなど、使用可能なバックアップに関する情報を表示します。xfsrestoreコマンドを使用し、-Sオプションを使用してセッションIDを指定するか、-Lオプションを使用してバックアップにセッション・ラベルを指定して、ターゲットのロケーションに完全バックアップをリストアします。たとえば、セッションIDを指定してレベル0バックアップからXFSファイル・システムをリストアするには、次のコマンドを使用します。
sudo xfsrestore -f /dev/st0 -S c76b3156-c37c-5b6e-7564-a0963ff8ca8f /mntxfsrestore -rコマンドを使用して、レベル0のバックアップからすべてのデータを累積的にリストアし、使用可能なすべての増分バックアップを処理します。レベル0のバックアップからすべてのデータを累積的にリカバリし、そのバックアップに基づく上位レベルのバックアップを累積的にリカバリするには、
-rオプションを指定します:sudo xfsrestore -r -f /dev/st0 -v silent /mntこのコマンドは、レベル0のバックアップに基づいてアーカイブ内のバックアップを検索し、各バックアップをリストアするかどうかを選択するように求められます。 選択したバックアップのリストア後に、このコマンドは終了します。 なお、このコマンドは複数回実行する必要があります。最初にレベル0バックアップのリストアを選択し、その後、ファイル・システムのデータをリストアするために必要な最新のバックアップを含め、より高いレベルのバックアップを選択します。
ノート:
XFSファイル・システムの累積リストアが完了したら、
xfsrestoreコマンドによって作成されるhousekeepingディレクトリを宛先ディレクトリから削除します。xfsrestore -sコマンドを使用して、バックアップから単一のファイルまたはサブディレクトリを抽出します。たとえば、
/var/logの内容をバックアップから/tmp/restored_logsのターゲット・ディレクトリにリカバリするには、次のようにします:mkdir /tmp/restored_logs sudo xfsrestore -s var/log -f /backups/root.0.xfsdump /tmp/restored_logs/xfsrestore -iコマンドを使用して、対話モードでリストア・コマンドを実行します。対話型リストア・ツールには、リストア・シェル内で実行してダンプ・セッションをナビゲートし、指定したロケーションに最終的に抽出する項目を追加または削除できるサブコマンドが用意されています:cd: ダンプ・セッション内のディレクトリを変更します。ls: ダンプ・セッションの現在のディレクトリの内容をリストします。add: 現在のディレクトリから抽出する項目のキューにファイルまたはディレクトリを追加します。delete: 抽出する項目のキューからファイルまたはディレクトリを削除します。extract: キュー内の項目をターゲットのロケーションに抽出します。
たとえば、対話モードに入って
/backups/boot.0.xfsdumpのダンプ・ファイルからファイルをリカバリし、/tmp/restore_bootのターゲットのロケーションに抽出するには、次を実行します:sudo xfsrestore -i -f /backups/boot.0.xfsdump /tmp/restore_boot