Oracle Autonomous Transaction Processingデータベースの前提条件

Oracle Analytics Server 2025製品スキーマをOracle Autonomous Transaction Processing (ATP)データベースにデプロイする場合は、ATPウォレットをダウンロードし、Oracle Cloud Infrastructure (OCI)オブジェクト・ストレージにアップロードします。そのウォレットの事前認証済URLを取得することで、Oracle Analytics Serverがオブジェクト・ストレージ内のウォレットにアクセスできるようにします。また、ATPウォレットzipファイル内のtnsnames.oraファイルからATPデータベースの接続文字列を取得する必要があります。

ノート:

このトピックは、Oracle Analytics Server 2025にのみ適用されます。Oracle Analytics Server 2024でOracle ATPを使用する場合、Oracle Cloud Marketplaceを使用してOracle Analytics Serverをデプロイするときに、Oracle ATPを使用してOracle Analytics Serverドメインを手動で作成する必要があります。この場合は、「Configuration Assistantを使用したOracle Analytics Serverドメインの構成」のステップに従います。
  1. ATPデータベースのウォレットを取得し、ローカル・マシンにダウンロードします。
    1. OCIコンソールで、ATPデータベースの詳細ページに移動し、「データベース接続」をクリックします。
    2. 「ウォレットのダウンロード」をクリックします。
    3. ウォレットを保護するためのパスワードを入力します。
    4. 「ダウンロード」をクリックして、クライアント資格証明zipファイル(ウォレット)をローカル・マシンの安全な場所に保存します。

    詳細は、クライアント資格証明のダウンロードを参照してください。

  2. ATPウォレットのzipファイルをオブジェクト・ストレージにアップロードします。
    1. OCIコンソールで、「オブジェクト・ストレージ」ページに移動し、ファイルをアップロードするバケットに移動します。
    2. 「アップロード」をクリックし、ダウンロードしたATPウォレットのzipファイルをアップロードします。

    詳細は、「バケットへのオブジェクト・ストレージ・オブジェクトのアップロード」を参照してください。

  3. ATPウォレットzipファイルの事前認証済リクエストを作成し、事前認証済URLを記録しておきます。
    1. ATPウォレットのzipファイルをアップロードしたバケットに移動します。
    2. ウォレットの「アクション」メニューをクリックし、「事前認証済リクエストの作成」を選択します。
    3. 「事前認証済リクエストの作成」パネルで、次の値を指定します:
      • 名前: リクエストのわかりやすい名前を入力します。
      • 事前認証済リクエスト・ターゲット: 「オブジェクト」を選択します。
      • アクセス・タイプ: 「オブジェクトの読取りを許可」を選択します。
      • 有効期限: Oracle Analytics Serverデプロイメントの完了直後に事前認証済URLが期限切れになるように日付を設定することをお薦めします。
    4. 「事前認証済リクエストの作成」をクリックします。
    5. 「コピー」アイコンをクリックして、URLをコピーします。ダイアログを閉じる前に、URLをコピーして記録する必要があります。URLを再度取得することはできません。

      事前認証済リクエストのURL形式: https://<object storage location>/<wallet zip filename>

      例: https://objectstorage.us-phoenix-1.oraclecloud.com/p/par_ID/n/namespace_ID/b/mybucket/o/myATPwallet.zip

    詳細は、「オブジェクト・ストレージでの事前認証済リクエストの作成」を参照してください。

  4. ATPデータベース・サービスの接続文字列をtsnames.oraからコピーし、記録しておきます。
    1. ローカル・マシンで、前にダウンロードしたウォレットzipファイルに移動し、zipファイルを展開します。
    2. tnsnames.oraファイルをテキスト・エディタで開きます。
      一般的なtnsnames.oraファイルには、次の複数のエントリが含まれています:
      # TNS entries..
      demo_high =   (description=(retry_count=<count>)(retry_delay=<delay>)(address=(protocol=tcps)(port=<port>)(host=your_hostname_or_ip_address))(connect_data=(service_name=your_ATP_service_name_high)(security=(ssl_server_dn_match=<yes_or_no>))
      demo_medium = (description=(retry_count=<count>)(retry_delay=<delay>)(address=(protocol=tcps)(port=<port>)(host=your_hostname_or_ip_address))(connect_data=(service_name=your_ATP_service_name_medium)(security=(ssl_server_dn_match=<yes_or_no>))
      demo_low =    (description=(retry_count=<count>)(retry_delay=<delay>)(address=(protocol=tcps)(port=<port>)(host=your_hostname_or_ip_address))(connect_data=(service_name=your_ATP_service_name_low)(security=(ssl_server_dn_match=<yes_or_no>))
      ...
      
    3. 使用するサービスの接続記述子全体(description=…) (太字の部分)をコピーして記録します。たとえば、次の文字列をコピーします:
      (description=(retry_count=<count>)(retry_delay=<delay>)(address=(protocol=tcps)(port=<port>)(host=your_hostname_or_ip_address))(connect_data=(service_name=your_ATP_service_name_medium)(security=(ssl_server_dn_match=<yes_or_no>))