ダウンタイムを発生させないOracle AI Database 26aiへのパッチ適用

この手順では、データベースを停止させずに、Oracle AI Database 26aiに最新のパッチを適用する方法について説明します。

始める前に

最新パッチ・レベルへのパッチ適用対象であるOracle AI Database db26aiがあることを確認してください。

イメージDB26ai_PSUに基づく作業用コピーdb26ai_psuに最新のパッチが含まれていて、それが利用可能であることを確認してください。

手順

フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーから、データベース上のソースと宛先に応じて、次のいずれかのコマンドを実行します。

  1. Fleet Patching and Provisioningによって管理されるOracle AI Databaseホームにパッチを適用する場合で、ソースおよび宛先データベースの作業用コピーが存在する場合は、次を実行します:
    rhpctl move database -sourcewc db26ai -patchedwc db26ai_psu

    db26aiは、パッチが適用されるデータベースのソース作業用コピーです

    db26ai_psuは、イメージDB26ai_PSUに基づいた、パッチ適用済のOracle AI Databaseソフトウェアの作業用コピーです。

  2. 管理対象外のOracle AI Databaseホーム(OracleホームはFleet Patching and Provisioningによって管理されないため、ソース作業用コピーは存在しません)にパッチを適用するには、次を実行します:
    rhpctl move database -sourcehome /u01/app/orabase/product/23.0.0/dbhome_1
     -patchedwc db26ai_psu -targetnode node1

    targetnodeでは、アップグレード対象のデータベースが実行されているノードを指定します(ソースOracle AI Databaseは26aiクラスタ上にあるため)。

    /u01/app/orabase/product/23.0.0/dbhome_1はアップグレードされるデータベースのパスです

    db26ai_psuは、イメージDB26ai_PSUに基づいた、パッチ適用済のOracle AI Databaseソフトウェアの作業用コピーです。

    リリース26aiのすべてのデータベースのパッチ適用を同じパッチ・レベルへと標準化するために、保存されたゴールド・イメージを使用します。
  3. なんらかの理由で、管理対象のOracle AI Databaseホームに適用されたパッチをロールバックする必要がある場所は、次を実行します:
    rhpctl move database -sourcewc db26ai_psu 
    -patchedwc db26ai -ignorewcpatches

    db26aiは、ロールバック先となる、パッチが適用されていないデータベースの作業用コピーです。

    db26ai_psuは、イメージDB26ai_PSUに基づいた、パッチ適用済のOracle AI Databaseソフトウェアの作業用コピーです。

すべてのOracle AI Databaseについて、move databaseコマンドでは次の追加オプションも指定できます:

  • -keepplacement: 管理者によって管理されるOracle RACデータベース(Oracle RAC One Nodeデータベースではありません)のために、フリート・パッチ適用およびプロビジョニングは移動後もサービスを同じノード上に保持します。
  • -disconnect: サービスを停止または再配置する前にすべてのセッションを切断します。
  • -drain_timeout: 計画的なメンテナンス操作のためのリソース排出が完了するまでの許容時間を秒数で指定します。ドレイン期間中は、現在のすべてのクライアント要求は処理されますが、新しい要求は受け入れません。このオプションは、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以降についてのみ使用できます。
  • -stopoption: データベースを停止します。
  • -nodatapatch: 移動するデータベースに対してdatapatchが実行されていないことを確認します。

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