1.15 ラスター・タイル

Oracle Spatial GeoRasterでは、データベース表での基礎となるGeoRaster記憶域形式に関係なく、個々のGeoRasterオブジェクトまたは多数のGeoRasterオブジェクトの仮想モザイクから標準ラスター・タイルを生成することをサポートしています。このラスター・タイル処理機能とOracle REST Data Services (ORDS)を組み合せると、ラスター・タイル・サービスを作成し、イメージおよびその他のラスター・データをデータベースから直接Webに提供できます。たとえば、ユーザーは、Mapbox Terrain-RGBとしてエンコードされたイメージおよびDEMラスターをWebに同時にストリーミングして、3Dビジュアライゼーションを実現できます。

タイル処理方法では、ラスター・データセットを複数のズーム・レベルにわたって正方形タイルのグリッドに分割する方法を定義します。GeoRasterラスター・タイル生成では、WebMarcatorQuadTMSの2つのタイル処理方法をサポートしています。タイルは、Open Geospatial Consortium (OGC)のWeb Map Tile Service (WMTS)タイル処理方法およびMapBox Terrain-RGBエンコーディング仕様と互換性があります。実際のタイルは、PNG、JPEGまたはTIFF形式で配信できます。このタイル処理方法により、様々な詳細レベルでのイメージおよびラスター・データの効率的なアクセスおよびWebベースの配信が可能になり、Webアプリケーション開発の複雑さも軽減されます。

SDO_GEOR_UTL.get_rasterTileファンクションを使用すると、データベース表のSpatial GeoRasterオブジェクトからラスター・タイルを生成できます。詳細は、「Webアプリケーション用のラスター・タイル・サービスの作成と使用」を参照してください。