3.1 MapViewerマップ・サーバー

この項では、XML形式のマップ・リクエストをMapViewerに発行する方法と、マップ・リクエスト(入力)およびレスポンス(出力)に関するXML Document Type Definition (DTD)について説明します。

XMLは、構造化されたドキュメントをHTTPプロトコルで伝送する際に広く利用されています。HTTPリクエスト(GETまたはPOSTメソッド)を使用する場合、そのリクエストには、xml_requestというパラメータがあり、その値は、リクエストのXML文書が含まれる文字列であると想定されます。

図1-1で示すように、MapViewerの基本的なアクション・フローでは、クライアントがMapViewerのリモート・インスタンスを見つけて、そのインスタンスにバインドし、マップ・リクエストを送信し、さらにMapViewerインスタンスによって返されたマップ・レスポンスを処理します。

MapViewerサーブレットへのリクエストの書式は、次のとおりです。

http://hostname[:port]/MapViewer-servlet-path?xml_request=xml-request

この書式の意味は次のとおりです:

  • hostnameは、MapViewerが動作するサーバーのネットワーク・パスです。
  • portは、Webサーバーがリスニングするポートです。
  • MapViewer-servlet-pathは、MapViewerサーブレット・パスです(mapviewer/omserverなど)。
  • xml-requestは、HTMLのGETまたはPOSTメソッドを使用して発行される、URLでエンコードされたXMLリクエストです。

入力XMLは、すべてのリクエストに必須です。出力は、リクエストの内容によって異なります。レスポンスは、XML文書またはユーザーがリクエストした(生成画像)ファイルが含まれるバイナリ・オブジェクトのいずれかになります。

入力リクエストでは、データソースの指定は必須であり、次の1つ以上を指定できます。

  • テーマおよびスタイル。
  • マップ表示の中心点またはボックスと、ハイライト、ラベルおよびスタイルなどのオプション。
  • 事前定義済ベース・マップ。再利用したり、カスタム・データを重ねたりできます。
  • アクセス可能なデータベースから動的に取得されて直接表示される、ユーザー・データ・ポイント(または任意のジオメトリ)を含むカスタム・テーマ。
  • 表示されるXMLリクエスト文字列で指定されたカスタム地物(ポイント、円または任意のジオメトリ)。これらの地物では、DTDで定義されているように、<geoFeature>要素(3.1.2.5項を参照)の書式で動的データを提供する必要があります。<geoFeature>要素のジオメトリ部分では、Open GIS Consortium Geography Markup Languageバージョン1.0 (OGC GML v1.0)で指定されたジオメトリDTDが使用されます。
  • テーマ・マッピング。

Map Builderツール(「Oracle Map Builderツール」を参照)を使用して、ベース・マップ、テーマおよびスタイル(個々の記号表現)の定義を管理できます。

MapViewerはマップ・リクエストの位置を識別する座標ペアのみを使用できます。マップに対する直接入力として郵便の住所は使用できません。

マップ・リクエストの例と、リクエストおよびその他の操作に関するXML DTDの詳細な説明については、次のトピックを参照してください: