管理性とパフォーマンス
拡張LOW IOT圧縮
索引構成表(IOT)は、一種のBツリー索引構造に格納される表であり、行は主キーによって順序付けされます。IOTは、2つの構造(ヒープ表と索引)で主キー列を複製することなく、主キーによる高速なランダム・アクセスを提供できるため便利です。以前のリリースでは、IOTはOracleの接頭辞圧縮(旧称キー圧縮)のみをサポートしていましたが、これには追加の分析が必要で、負の圧縮の可能性がありました(圧縮のオーバーヘッドが圧縮のメリットを上回っていました)。
拡張LOW IOT圧縮を使用すると、Oracle AI Databaseの全体的な格納量を削減できます。
ドキュメントの表示に関する項
自動SecureFiles縮小
SecureFilesの自動縮小では、一連の基準に基づいてSecureFiles LOBセグメントが選択され、選択したセグメントのバックグラウンドで空き領域の縮小操作が実行されます。自動SecureFiles縮小では、DDL文およびDML文を同時に実行しながら、時間の経過ととも縮小操作が少しずつ段階的にユーザーが意識することなく実行されます。手動による方法では、セグメント・アドバイザなどのツールを使用して縮小するLOBセグメントを決定し、DDL文を使用して縮小操作を実行する必要があります。手動による方法は時間がかかるため、非常に大きいLOBセグメントでは実行できない場合があります。
自動SecureFiles縮小により、このプロセスが自動化されて管理者の業務が簡素化され、時間を節約できます。
ドキュメントの表示に関する項
自動ストレージ圧縮
組織では、Hybrid Columnar圧縮を使用して領域を節約し、分析のパフォーマンスを高速化します。ただし、Hybrid Columnar圧縮の圧縮および圧縮解除のオーバーヘッドは、ダイレクト・ロード・パフォーマンスに影響する可能性があります。自動ストレージ圧縮では、ダイレクト・ロードのパフォーマンスを高めるために、Oracle AI Databaseで、まずデータを圧縮なし形式に直接ロードしてから、バックグラウンドで段階的に行をHybrid Columnar圧縮形式に移行できます。
自動ストレージ圧縮により、ダイレクト・ロード・パフォーマンスが向上し、領域の節約や高速な分析パフォーマンスなどのHybrid Columnar圧縮のメリットが維持されます。
ドキュメントの表示に関する項
DBCAサイレント・オプションの変更
DBCAサイレント・モード・オプションの様々な機能の変更
DBCAのサイレント・コマンドライン・オプションは、カスタム・スクリプトとスムーズに統合され、わかりやすいエラーを提供します。
ドキュメントの表示に関する項
強化された問合せ履歴の追跡およびレポート
強化された問合せ履歴の追跡およびレポートを使用すると、以前のリリースで使用していた履歴よりも完全なユーザー発行の問合せの履歴を追跡してレポートできます。この機能により、セッション内でユーザーが開始した問合せを追跡する機能が強化されます。これには、ヒントによって追跡が強制されないかぎり、リアルタイムSQLモニタリングでは追跡されない、実行時間が5秒未満の非パラレル問合せが含まれています。各ユーザーは、自分の現在のセッション履歴にアクセスしてレポートできます。SYSユーザーおよびDBAは、現在のすべてのユーザー・セッションの問合せ履歴レポートを表示および取得でき、この機能をオンまたはオフにすることもできます。レポートは構成可能で、レポート範囲と詳細レベルを選択するためのオプションがあります。
強化された問合せ履歴の追跡およびレポートを使用すると、アプリケーション開発者および開発操作(DevOps)のペルソナが、データベースで実行される問合せに関する詳細なインサイトを取得できます。このインサイトにより、アプリケーションの管理を改善し、最適化できます。
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Fast Ingest (Memoptimize for Write)の機能拡張
この機能により、Memoptimize Rowstore Fast Ingestに機能拡張が追加されて、パーティション化、圧縮された表、直接書込みを使用した高速フラッシュ、およびインメモリー列ストアの直接移入がサポートされるようになります。これらの機能拡張により、高速データ取込みが必要となるさらに多くの状況で、Fast Ingest機能をより簡単に組み込むことができるようになります。
この機能は、高速なデータ取込みの機能を必要とするアプリケーションの場合にOracle AI Databaseでさらに優れたサポートを提供するために役立ちます。データは、取り込まれた後、すべて同じデータベース内で処理できます。これにより、特殊なロード環境の必要性が減ることで、複雑さやデータの冗長性が軽減されます。
ドキュメントの表示に関する項
LOB書込みのパフォーマンスの向上
次の機能拡張により、LOBの読取りおよび書込みパフォーマンスが向上します:
- 1つのトランザクション内の複数のLOBが同時にバッファリングされます。これにより、単一のトランザクション内で書込み中にLOB間の切替えを使用するとパフォーマンスが向上します。
- 様々な機能拡張(圧縮されたLOBの追加や圧縮ユニットのキャッシングが高速化されるなど)により、圧縮されたLOBに対する読取りおよび書込みのパフォーマンスが向上します。
- 入力出力バッファのサイズは、NOCACHEオプションを使用したLOBへの大規模な書込みの入力データに基づいて変更されます。これにより、DBFSおよびOFS上のファイル・システムへの書込みなどの大規模なダイレクト書込みのパフォーマンスが向上します。
この機能により、JSONドキュメントベース・アプリケーションや、データベース・ファイル・システムによって発行される書込みコールの他、ストレージを節約するために基礎となるデータが圧縮されるLOBワークロードに対しても、SecureFiles書込みを高速化するための多くの改善が追加されます。
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システム・モニター(SMON)プロセスのスケーラビリティの向上
問合せには大量の一時領域が必要になる場合があり、一部の一時領域操作は、システム・モニター(SMON)プロセスなどの重要なバックグラウンド・プロセスで実行されます。SMONは、使用されていない一時セグメントをクリーン・アップします。SMONが必要かどうかを定期的にチェックし、他のプロセスでSMONをコールできます。一時領域管理は、他の重要なアクションに対するSMONのスケーラビリティに影響する可能性があります。この新しい拡張では、かわりに領域管理コーディネータ(SMCO)プロセスを使用するため、SMONが一時領域を管理する必要がなくなり、その結果、スケーラビリティが向上します。
この機能により、特にマルチテナントOracle RACクラスタでのSMONプロセスの全体的なスケーラビリティが向上します。
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メモリー速度列
メモリー速度列機能拡張は、次世代のHybrid Columnar圧縮です。既存のHybrid Columnar圧縮(HCC)では、ディスク上のデータ形式が使用されます。これは、分析ワークロードに最適ですが、インメモリー列形式をサポートしていません。メモリー速度列では、新しい圧縮ユニット(CU)データ形式が導入されています。これを使用すると、すべてのストレージ層でのメモリー速度列スキャンが有効になり、HCC、Exadataフラッシュ列形式およびデータベース・インメモリー形式の間での列形式の不一致がなくなります。メモリー速度列機能拡張は、既存のHybrid Columnar圧縮構文に対する、オプションの機能拡張であり、既存のHCCオブジェクトと共存できます。
メモリー速度列機能拡張により、ディスク上のスキャンがより効率的になります。これは、インメモリー形式を活用し、より大きなディスク上圧縮ユニット(CU)を作成できるようにすることで実現されます(これにより、SIMD (単一命令/複数データ)操作などの処理効率が高まります)。この新しい形式を使用すると、HCC、Exadataフラッシュ列およびデータベース・インメモリー列形式の間での不一致がなくなり、変換が最小限になります。その結果、通常は、分析ワークロードに、CPU使用率の低下、問合せパフォーマンスの向上、および既存のHybrid Columnar圧縮機能と同等の格納効率によるメリットがあります。
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SecureFiles移行ユーティリティを使用したBasicFile LOBの移行
SecureFiles移行ユーティリティを使用すると、BasicFile LOBセグメントのSecureFiles LOBセグメントへの移行および圧縮を簡略化できます。
以前は、どのBasicFile LOBをSecureFile LOBに移行するか、およびLOBを圧縮するかどうかを決定することが困難でした。特に、多数のスキーマ、表およびセグメントが含まれる多数のデータベースが組織に存在することが多いことを考慮すると簡単な決定ではありませんでした。SecureFiles移行ユーティリティは、以前に手動で実行した複数のステップを自動化します。また、移行および圧縮するBasicFile LOBの決定に役立つ複数のレポートも生成されます。
ドキュメントの表示に関する項
Oracle RACでの順序付けられた順序の最適化
Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)での順序付けられた順序の処理は、手動の変更を必要とせずにパフォーマンスを向上するように最適化されており、厳密な順序が保証されています。
Oracle RAC環境で順序付けされた順序を使用するアプリケーションでは、パフォーマンスとスケーラビリティの向上によるメリットが得られます。
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データ・ポンプ・インポートのパラレル索引作成パラメータ
Oracle Data Pump Importのコマンドライン・モードのONESTEP_INDEXパラメータは、索引作成の同時実行性を最適化し、ジョブ全体の並列度とのバランスをとります。これは、INDEX_THRESHOLDパラメータと組み合せて実行します。
索引作成は、移行プロセスにおいて重要なステップです。大規模な索引作成のパラレル処理を有効にし、大規模な索引作成のニーズとインポート・ジョブ全体のパラレル処理のバランスを取ることで、データ・ポンプ・インポート・ジョブに割り当てられたパラレル・リソースの使用効率を向上させます。これにより、インポート時間を大幅に短縮することで、論理移行プロセスがより効果的になります。さらに、ソース・ダンプファイルから大規模な索引定義を抽出し、インポート・ジョブ外でこれらの大規模な索引を作成する追加のステップに関連する労力を削減されます。
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Oracle Data Guard環境でのプラガブル・データベースのサポート
Database Configuration Assistant (DBCA)を使用するData Guard環境にプラガブル・データベース構成が存在するようになりました。
コマンドライン・ベースのサイレント・モード・オプションは、Data Guard環境でプラガブル・データベース(PDB)を構成するために使用できます。
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DBCAでのリフレッシュ可能なPDB
Database Configuration Assistant (DBCA)では、リモート・プラガブル・データベース(PDB)をリフレッシュ可能なPDBとしてクローニングできます。PDBがリフレッシュ可能として作成されると、ソースPDBの変更は定期的にリフレッシュ可能PDBに伝播されます。リフレッシュ可能なPDBは、作成時に手動または自動でリフレッシュするように構成できます。
リフレッシュ可能なリモートPDBをクローニングするためのDBCAベースのグラフィカル・ユーザー・インタフェースまたはスクリプト化されたサイレント・モードにより、リフレッシュ可能なリモートPDBクローンの作成に必要な多くのコマンドが削減され、より高速かつ信頼性の高いPDBのクローニングが保証されます。
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スモールファイル表領域の縮小
この機能により、スモールファイル表領域を確実に縮小できます。
以前のリリースでは、実際の使用領域がはるかに小さいにもかかわらず、スモールファイル表領域のデータファイルが大きくなる可能性があります。これは、ユーザーが表領域内のセグメントまたはオブジェクトを削除した後に発生する可能性がありますが、データがデータファイルのどこにあるかによっては、解放された領域をリカバリするためにデータファイルのサイズ変更を使用できなかった場合もあります。
スモールファイル表領域の縮小を使用することで、スモールファイル表領域のサイズが、すべてのセグメントとその表領域内のオブジェクトのサイズの合計に近づくことを期待できるようになりました。スモールファイル表領域を確実に縮小できるようになりました。これは、ストレージの最適化の向上およびストレージ・コストの削減を意味します。
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