10.5.2 セキュリティ証明書の指定

Oracle Exadata管理者は、必要に応じて新しいセキュリティ証明書を指定できます。

各証明書はキーのペア(公開キーおよび一致する秘密キー)で構成されています。ユーザー生成の自己署名証明書またはCA認証のセキュリティ証明書のいずれかを指定できます。

有効なCA認証のセキュリティ証明書は、ExaCLIによって、プロンプトなしで、証明書の受入れを要求することなく受け入れられます。

特定のセキュリティ証明書を使用するには:

  1. ストレージ・サーバーまたはコンピュート・ノードのセキュリティ属性を変更します。

    セキュリティ証明書をアップロードするには、ストレージ・サーバー(cell)またはコンピュート・ノード(dbserver)でsecurityPubKey属性とsecurityPrivKey属性を変更します。

    • securityPubKeyにより、証明書の公開キー・ファイルのURLを指定します。

    • securityPrivKeyにより、証明書の秘密キー・ファイルのURLを指定します。

    それらのキーは、PEMでエンコードされたファイルとして提供する必要があります。各URLでは、httphttpsまたはfileアクセス・スキームを使用できます。

    秘密キーが暗号化されている場合は、securityPrivKeyPW属性を使用してパスワードを指定できます。

    次の例では、セキュリティ証明書をアップロードするコマンドを示します:

    • http URLを使用してキー・ファイルにアクセスするストレージ・サーバー(cell)の例。この例では、パスワード・プロンプトによってcellhost上のcelladministratorユーザーのパスワードが要求されます。

      $ exacli -l celladministrator -c cellhost  -
               -e 'alter cell securityPubKey="http://www.example.com/security/newkey1.pem.crt", -
                   securityPrivKey="http://www.example.com/security/newkey1-private.pem", -
                   securityPrivKeyPW="welcome1"'
      
      Password: *********
      ...
    • ローカルのfile URLを使用してキー・ファイルにアクセスするコンピュート・ノード(dbserver)の例。この例では、パスワード・プロンプトによってdbhost上のdbadministratorユーザーのパスワードが要求されます。

      $ exacli -l dbadministrator -c dbhost  -
               -e 'alter dbserver securityPubKey="file:///root/security/newkey2.pem.crt", -
                   securityPrivKey="file:///root/security/newkey2-private.pem", -
                   securityPrivKeyPW="welcome2"'
      
      Password: *********
      ...
  2. ストレージ・サーバーまたはコンピュート・ノードで管理サーバー(MS)を再起動します。

    セキュリティ証明書をクラスタ内の各サーバーに個別にアップロードしたら、新しいセキュリティ証明書が表示されるようにするためにMSを再起動する必要があります。

    次に例を示します:

    • ストレージ・サーバー(cell)でMSを再起動します。

      CellCLI> alter cell restart services ms
      
      Restarting MS services... 
      The RESTART of MS services was successful.
    • コンピュート・ノード(dbserver)でMSを再起動します。

      DBMCLI> alter dbserver restart services ms
      
      Restarting MS services... 
      The RESTART of MS services was successful.