2.1.2 一時データに対するフラッシュ・キャッシュの即時再利用
Oracle Databaseでは、一時(TEMP)セグメントを使用して、表の結合やデータのソートなどの様々な操作時に中間結果を格納します。Exadataでは、パフォーマンスを最大化するために、TEMPデータは主にExadataスマート・フラッシュ・キャッシュに書き込まれます。
従来は他のデータと同様に、'ホット'データにフラッシュ・キャッシュ領域が必要なとき、TEMPデータはディスクに書き込まれます。しかし、多くの場合、ディスクに書き込まれたデータは、データベースで関連する操作が完了しているため再利用されません。
Oracle Exadata System Softwareリリース25.2.0では、Oracle Databaseによる操作が完了した直後に、使用されていたTEMPデータをストレージ・サーバーがフラッシュ・キャッシュから破棄できるようにする最適化が導入されています。Exadataに固有のこの機能は、不要なディスクI/Oを回避し、他のクライアントによる再利用のために貴重なフラッシュ・キャッシュ・リソースをすぐに解放することで、フラッシュ・キャッシュ領域の使用率を最適化し、システム全体のパフォーマンスを向上させます。
この機能には、パッチ38068007が適用されたOracle Databaseも必要です。