2.1.4 フラッシュ・キャッシュへの重要な大規模書込みの優先度付け
Exadataでは、Exadataスマート・フラッシュ・キャッシュで大規模書込みを吸収することで、大規模な分析問合せおよびデータ・ロード操作のパフォーマンスを最適化します。Exadataでは、大規模書込みによってキャッシュが一杯になり、他のワークロードに影響を及ぼさないように、この目的に割り当てられるフラッシュ・キャッシュ領域の量が制限されています。しかし、Exadataでは従来、様々なカテゴリの大規模書込みを区別できず、すべての大規模書込みで、相対的なパフォーマンスへの影響に関係なく同じフラッシュ・キャッシュ・リソースを共有する必要がありました。
Oracle Exadata System Softwareリリース25.2.0では、Exadataスマート・フラッシュ・キャッシュへの大規模書込みに優先度を付けるアルゴリズムが導入されています。この仕組みにより、パフォーマンス上のメリットを最大限に一貫してもたらす特定の操作に関連する大規模書込みに優先度が付与されます。優先度リストには、主に一時(TEMP)セグメントおよびフラッシュバック・ロギングに関連する大規模書込みが含まれます。
Exadataスマート・フラッシュ・キャッシュへの大規模書込みの優先度付けは、全体的なフラッシュ・キャッシュ領域の使用率または関連するExadata I/Oリソース管理(IORM)グループに割り当てられたフラッシュ・キャッシュ領域の観点から、フラッシュ・キャッシュ使用率が50%を超える場合にのみ行われます。使用率がしきい値50%を下回ると、すべての大規模書込みが以前と同様にキャッシュを使用する機会を得られます。使用率がしきい値50%を超えている間は、優先度付けされた大規模書込みのみがキャッシュを使用できます。